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「検察の在り方検討会議」の提言について

4月6日国民救援会は、検察のあり方検討会議の提言について、次の声明を発表しましたので、報告いたします。
 

「検察の在り方検討会議」の提言について(2011年4月6日)

日本国民救援会
会長 鈴木亜英

 大阪地検特捜部の証拠改ざん問題を契機に、昨年11月、法務大臣の私的諮問機関として発足した「検察の在り方検討会議」が3月31日、「検察の再生に向けて」と題する提言を発表しました。

 私たち国民救援会は、長年にわたって多くの冤罪事件を支援し、また現在も支援している団体として、検討会議の発足に先立ち、法務大臣に対して、次のような指摘・要請をおこないました。

 ①今回の改ざん問題は一検事の個人的な問題ではなく、検察・警察など捜査機関の構造的な問題から起きたものであり、検察には「起訴したからには何がなんでも有罪にする」といった体質があること。
 ②そのため、これまでの冤罪事件を検証し、無実の人を罪に陥れてきた検察・警察の構造的問題に深くメスを入れ、抜本改革の方向を示すこと。
 ③また、委員の選定にあたっては、法務省、警察・検察の関係者を除き、冤罪犠牲者やその支援者、弁護団を入れること。
しかし、「検討会議」には、冤罪犠牲者などが入れられなかった一方で、元警察庁長官と元検事総長が委員として入りました。さらに、多くの冤罪事件で苦しむ人たちや国民の声を聞く窓口がつくられませんでした。このように、当初から「検討会議」は、その構成、運営に大きな問題を抱えていました。

 私たちは、「検討会議」に対し、足利事件や布川事件など冤罪事件の当事者の声も届けながら、冤罪を生む大きな原因である「自白」強要や無罪証拠隠しを改善するためには、取調べの全過程の録音・録画(全面可視化)と検察の手持ち証拠の全面開示の実現がどうしても必要だと強く訴えました。「検討会議」の審議の中でも、村木厚子元厚労省局長など冤罪犠牲者が、人権を無視した過酷な取調べの実態を告発し、全員が取調べの全面可視化と証拠の全面開示を求めました。

 「検討会議」がおこなった全検事へのアンケートでは、「取調べについて、供述人の実際の供述とは異なる特定の方向での供述調書の作成を指示されたことがあるか」との問いに、26%、実に4人に1人が「ある」と回答し、虚偽の「自白」調書がこれまでもしばしば作成されていた事実が明らかになりました。

 これらをふまえ、「検討会議」には取調べの全面可視化の実現を打ち出すことが求められていました。ジャーナリストや日弁連元役員などの委員は全面可視化の必要性を積極的に提起しましたが、冤罪事件を起こしてきた張本人である警察庁・最高検の元責任者がこれに強く反対しました。その結果、発表された「提言」は、「可視化を積極的に拡大するべき」との表現に止まり、国民の期待に応えるものとはなりませんでした。そこには、警察・検察が、冤罪に対し真摯に反省していないことが反映しています。

 国民救援会は、国会および政府に対し、①今回の「提言」にとどまらず、冤罪の根本的な原因にメスを入れる、警察・検察関係者を除いた「第三者機関」を改めて設置し、抜本的な改革をおこなうこと、②ただちに取調べの全面可視化、証拠の全面開示を実現することを、強く求めるものです。同時に、いま冤罪で苦しんでいる人たちが晴らすためにたたかっている人たちへの支援に全力を挙げることを表明します。

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