えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

大崎事件・原口アヤ子さんらの再審開始を求める要請書

大崎事件・原口アヤ子さんらの再審開始を求める要請書

私たちは、原口アヤ子さんが事件発生から34年間一貫して無実を訴えていることを受け止め、裁判資料の学習や現地調査などを重ねて、原口アヤ子さんらの無実を確信して支援運動を続けてきました。とりわけ、貴裁判所における即時抗告審にあたっては、徹底した事実調べと証拠開示を強く希望してきたところです。

2013年3月11日、即時抗告を申し立ててから約1年余、貴裁判所は原口アヤ子さんら再審請求人の意見陳述を実施し、3人の鑑定人を尋問し、これまで裁判に提出されなかった検察官手持ち証拠の開示を「勧告」するなど、公正で迅速な審理に努めてこられました。

原口アヤ子さんは、本人と犯行を結び付ける物的証拠は何一つないにもかかわらず、警察の過酷な取り調べで作られた「共犯者」とされた男性3人の「嘘の供述」によって有罪とされ、無実の罪で10年に及ぶ獄中生活を余儀なくされました。

原口アヤ子さんは、即時抗告審の意見陳述で、「私は生き返りたい」「今回が、私が生きているうちに無実を明らかにする最後の裁判になるかも知れません。しっかり調べをして、私を無罪にしてください」と、裁判官に訴えました。

この原口さんの心からの叫びに答えて、裁判官が良心に照らして、事実と道理にもとづいた判断を示されることを多くの国民が期待しています。

この間、鑑定人の証言と新たに開示された証拠によって、原口アヤ子さんらが無実であることはいっそう明らかにされたと思われます。
1 鑑定人・上野正彦氏は、被害者の遺体に、絞殺であれば内部所見として残るはずの咽喉頭部のうっ血・出血が認められず、確定判決が認定した「タオルによる絞殺」という犯行態様と矛盾すると述べています。
2 鑑定人・高木光太郎教授は、「共犯者」とされた人たちの自白には、複数の者が被害者を殺害するのにどのような役割分担をするのかなど、お互いの行為を調整するための最低限のコミュニケーションさえ欠落するという特徴が繰り返し見られ、体験に基づかない供述である可能性が高いと証言しました。
3 鑑定人・大橋靖史教授は、新たに開示されたポリグラフ関係の証拠を分析した結果として、本件では極めて不適切な方法でポリグラフ検査が行われ、これが自白強要につながった可能性が高いと証言しました。
4 貴裁判所による検察官に対する証拠開示「勧告」によって、新たに213点の証拠が開示され、その中には、「共犯者」とされた人たちが不適切なポリグラフ検査によって自白を強要されたものの、その自白が初期段階から大きく変遷し、とても実際に体験した者の供述とは考えられないことや、初期段階で毛髪や足跡、微物を採取する捜査を行っていたにもかかわらず、原口さんや「共犯者」たちと犯行とを結びつける物証も鑑定書も提出できなかったことを示すものがあります。

このように、原口さんたちが真犯人であると認定するには合理的な疑いが残ることは明白であり、もはや有罪判決は維持することができず、再審開始決定の要件は充分に満たされていると思われます。

原口アヤ子さんと家族は、今日まで殺人犯の汚名を着せられ、長く苦しい屈辱の日々を強いられてきました。原口さんは、6月15日で満87歳となりましたが、逮捕以来34年間にわたって一貫して無実を訴えてきました。

私たちは、貴裁判所が、最高裁の「白鳥・財田川決定」が示した「疑わしきは請求人の利益に」の鉄則を貫き、裁判官の良心と法に照らして、再審開始決定を出すことを重ねて強く要請します。

2014年6月18日

 福岡高等裁判所宮崎支部
  裁判長  原田 保孝 殿
  裁判官  増尾  崇 殿
  裁判官  高橋 心平 殿

日本国民救援会中央本部
                        会  長  鈴木 亜英
再審・えん罪事件全国連絡会
                        代表委員  新倉  修

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