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奥西さんへの人道的処遇を 最高検に要請

奥西さんへの人道的処遇を! 最高検に要請(5/29)

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 本日5月29日、再審えん罪事件全国連絡会の新倉代表員を先頭に、最高検察庁に対して奥西勝さんについて、「職権で死刑の執行を停止し、病院や適切な施設で十分な治療やリハビリを受ける機会を与えるなど人道的な処遇を行うこと」を求めて要請行動を行いました。

司法記者クラブにて

 
 この日の行動には、新倉修(再審・えん罪事件全国連絡会代表委員、青山学院大学法科大学院教授)代表員をはじめ、稲生昌三(奥西勝さんの特別面会人、日本国民救援会中央本部副会長)、江川紹子(ジャーナリスト)、桜井昌司(元布川事件)、杉山卓男(元布川事件)、菅家利和(元足利事件)、村井敏邦(名張毒ぶどう酒事件・奥西勝さんを守る東京の会代表委員、一橋大学名誉教授)、やくみつる(漫画家、コメンテイター)の8氏が参加して行いました。その後、司法記者クラブで記者会見も行いました。

司法記者クラブにて


名張「毒ぶどう酒事件」奥西勝さんの処遇に関する要請

2012年5月29日

最高検察庁
 笠間 治雄 検事総長殿

再審・えん罪事件全国連絡会
代表委員 新倉 修 他7名

〈要請事項〉

 名張「毒ぶどう酒事件」で再審請求中の奥西勝さんにつき、職権で死刑の執行を停止し、病院や適切な施設で十分な治療やリハビリを受ける機会を与えるなど人道的な処遇を行うこと。

〈理由〉

名張「毒ぶどう酒事件」は、事件発生から半世紀以上が経ちました。
第一審津地方裁判所での無罪判決(1964年12月)、第7次再審請求に対する名古屋高等裁判所刑事第一部での再審開始決定(2005年4月)に示されるように、奥西勝さんの「自白」は客観的な証拠による裏づけに欠け、合理的な内容とはほど遠いものと言わざるを得ず、第2審名古屋高等裁判所の破棄自判による逆転死刑判決(1969年9月)の根拠となった証拠は、次々と証拠としての適正さも証拠としての価値も否定されてきました。
 新聞各紙の社説は、奥西さんの「自白」に頼った確定判決が維持されていることには疑問を投げかけており、国民は今後の再審請求の行方に強い関心を寄せています。
また、第7次再審請求に対する名古屋高等裁判所刑事第2部の再審開始決定の取消決定(2006年12月)に対する最高裁判所の破棄差戻決定(2010年4月)にも示されたように、本件犯行の凶器ともいうべき毒物についても重大な疑義がぬぐえない状態になりました。長い時間の経過によって、当時の鑑定の再現が不可能になったのは、再審開始に反対する検察当局を含め、確定判決の見直しに消極的な司法の事情によるもので、奥西さんには何の責任もありません。にもかかわらず今回、名古屋高等裁判所が、「科学的知見」を超え、白鳥決定に反する「疑わしきは被告人(再審請求人)の不利益に」の発想で推論を働かせたことは、最高裁決定の趣旨に反し、極めて遺憾なことです。この決定は、最高裁によって改められると確信するものです。
 そんな中、長期間にわたる拘置所における留置と加齢によって、奥西勝さんの健康は悪化しています。半年前から食が細くなり、最近では肺炎を発症して病舎に移され、朝晩の点滴によってかろうじて命をつなぎ止めている状態にあります。拘置所が快癒したと判断して点滴を中止した後の今月27日夕には、38度の熱を出し、急きょ病院に搬送されました。奥西さんがすでに86歳であることを考えれば、病院で十分な検査や治療、リハビリを受け、適切な環境の下で健康を回復させなければ、いつ生命の危機に直面するか分かりません。今の状況を放置して、奥西さんに万が一のことがあれば、名古屋拘置所はもちろん、検察当局に対しても、日本全国はもちろんのこと、国際社会からも必ずや強い非難が寄せられるでありましょう。
そのような事態を防ぐためにも、法の執行に責任を有する検察庁としても、このたびの名古屋高等裁判所による死刑の執行停止決定の取消(2012年5月25日)に対して、直ちに異議を述べるとともに、自ら職権を行使して、万全の配慮を行うように要請するものです。これは、憲法が個人の尊厳を尊重するように求め、公務員による拷問を禁止し、適正な手続の保障を定めていることから明らかです。また憲法の国際協調主義に照らしても、市民的政治的権利に関する国際規約を初めとして、国際人権法を遵守して、刑の執行停止および人道的かつ国際人権法に照らした処遇を一日も早く実現するように要請するものです。
2012年5月29日

〈連絡先〉
〒113-8463 東京都文京区湯島2-4-4 平和と労働センター5階
                      再審・えん罪事件全国連絡会
                    電話 03-5842-5842

要 請 人 リ ス ト

新倉修(再審・えん罪事件全国連絡会代表委員、青山学院大学法科大学院教授)

(以下五十音順)
稲生昌三(奥西勝さんの特別面会人、日本国民救援会中央本部副会長)
江川紹子(ジャーナリスト)
桜井昌司(元布川事件当事者)
杉山卓男(元布川事件当事者)
菅家利和(元足利事件当事者)
村井敏邦
(名張毒ぶどう酒事件・奥西勝さんを守る東京の会代表委員、一橋大学名誉教授)
やくみつる(漫画家、コメンテイター)
                            以上

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