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布川事件 「自白」でっち上げをリアルに証言

布川事件再審第4回公判被告人質問

「自白」でっち上げをリアルに証言

中澤 宏

布川事件の再審第4回公判が11月15日水戸地裁土浦支部で開かれ、桜井さんと杉山さんに対する被告人質問があり、嘘の「自白」がどのように作り上げられたかを話しました。     

「自白」偏重、証拠軽視の裁判を批判

第4回再審公判インタビュー.gif

 1967年10月10日、友人のズボンを盗んだ罪で別件逮捕された桜井さんは、アリバイを何とか思い出して「事件のあった8月28日は中野区野方の兄のアパートに泊まった」と言いましたが、警察は「お前の兄貴は来ていないといっている」と否定。
 さらに「お前と杉山を被害者宅前で見た人がいる」と言われて、警察が嘘をつくとは思っていなかった当時の桜井さんは「杉山と別の男がやったのではないか」と考えたこと。警察によって真実のアリバイを否定され、アリバイを思い出すことが出来なくなった桜井さんは「お前のかあちゃんも素直に認めろと言っている」「否認すれば死刑もある」と追い討ちをかけられ、10月15日、唯一疑いを晴らせると思っていた嘘発見器の検査結果を「お前の言っていることは全て嘘と出た。もう逃れられない」と偽られたことで「心が折れた」と絶句、法廷は静まり返りました。桜井さんは結婚したばかりの姉のことを心配し、新聞に名前を出さないことを条件に嘘の「自白」をしましたが、どっち道自分はやっていないのだからいずれ分かるだろうという気持ちで、警察の誘導に応じて自白調書が作られていったと語りました。
 最後に、弁護人から裁判官に言いたいことを聞かれた桜井さんは、「裁判官は証拠をよく見るべきで自白を信用されては困る。自分の43年間はなんだったのかと言いたい」と涙で声を詰まらせ訴えました。

「否認するなら死刑」と自白を強要

 10月16日に暴力行為で別件逮捕された杉山さんは、17日に警察から「二人を見た人がいる。否認するならいつまで経ってもここから出られない。あくまで否認するなら死刑だ」と脅されたこと。桜井さんの自白調書と桜井兄の「8月28日に杉山は来ていない」との証言のコピーを見せられ、桜井兄弟が自分を嵌めようとしているなら法廷で対決するしかないと思い、「桜井の言っている通りに書いてください」と言ったときは悔し涙が出たと語りました。また「自白」後、当日の出来事を説明できずにいると「他の日のことでもいいから言え」といわれたので別の日の出来事を話したこと、警察が現場見取り図をわざと見せるようにして図面を書かせられたことなどをリアルに語りました。
 検察官の反対尋問で、いまだに検察が「不見当」としている10月30日の「自白録音テープを取調官が止めたのはどんな場面か」と質問された杉山さんは、「検察が持っているテープを出せば分かるでしょう」と声を荒げて反論。最後に検察や裁判所に言いたいことはと聞かれた杉山さんは「無実の証拠を隠したり改ざんして裁判所を欺いた検察を許す気はない。謝罪する気持ちがあるなら、殺人犯の親として村八分になって悔しい思いで死んでいった桜井の両親に謝って欲しい」と結びました。

次回論告で検察に説明と謝罪を求める

 二人の尋問終了後、山本裕夫主任弁護人は「次回公判の検察の論告求刑は検察の意見を表明する最後の機会となる。弁護団は、証拠を隠し、改ざんした検察に有罪立証する資格はないと考える。またこれまで請求人に謝罪することを求めてきたがいまだに明確な回答はない。論告で、証拠隠し、改ざん、偽証についてどのように考えているのか説明し、謝罪することを改めて求める」と述べました。

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