えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

布川事件 2人の無実、浮き彫りに

布川事件 第3回再審公判の内容

救援新聞2010年9月25日号より


Not杉山.gif


当時の様子を語る.gif
記者会見で事件当時の様子を話す桜井さんと杉山さん

 再審裁判がおこなわれている茨城・布川事件の第3回公判が、9月10日、水戸地裁土浦支部でおこなわれ、43年前に事件発生直前の被害者宅を目撃した女性が証言しました。女性は、「目撃したのは杉山さんではない」とはっきり証言し、2人の無実があらためて浮き彫りになりました。

 法廷に現われた証人の女性は77歳。ゆっくりと廷内を歩き、桜井さんと杉山さんの目の前の証人席にそっと腰かけました。茨城県出身の谷萩弁護士が茨城弁で語りかけると、女性は記憶を絞りだすように証言しました。

 女性は、1967年8月28日午後7時ごろ、行商で売る野菜を農家の家に仕入れに行くために自転車で自宅を出ました。そのとき、通りがかった被害者宅の前で、被害者と立って話をしている男性と、軒下に立っている男性の顔を見たと証言。その人物は杉山さんかという質問に対して、「杉山さんではない。杉山さんだったらわかる」と、はっきりと述べました。この証言によって、犯行現場に杉山さんがいなかったことが明らかになりました。

 検察官は、目撃したのは杉山さんであったかのような証言を引き出そうと、目撃した男性の特徴や身長について食い下がって尋問を続けました。「背の高さはどれくらいか」という質問に、女性が「頭から柱の上までこのくらい余っていた」と両手を頭の上に上げて示すと、検察官は定規をあて、「25センチ」などと言いながら計測。傍聴席から「そんなことをやって何になる」と声が漏れました。

画像の説明

 43年た経ってからの証言。記憶から欠落している部分も多く、女性は「忘れちゃったなぁ」と何度も繰り返しました。女性が目撃したのは知人の男性でした。当時の捜査員には「布川の者ではない」と話していました。検察官に追及されると、「近所の人だから」「そんなときは話せなかったんだなぁ」と、小声で目を伏せました。1時間半に及ぶ証言が終わると、女性は疲れた顔で法廷を後にしました。

 現場で杉山さんとは特徴の違う人物を見たという女性の供述調書は、検察がこれまで隠し続けていましたが、再審をめぐる審理のなかで水戸地裁土浦支部でようやく開示され、再審決定の重要な証拠となりました。とことが、再審裁判でこの調書の証拠採用を拒否したため、やむなく弁護団は証人尋問を請求しました。

 記者会見で杉山さんは、「一生懸命、当時を思い出そうとしている姿を見てかわいそうになった。検察官が証拠採用に同意すれば、証言は必要なかった。検察に怒りがわく」と話しました。桜井さんは、「42年前(一審のとき)に彼女が証言すれば明らかになったことはたくさんあったはず」と、検察が調書を隠し続けたことに怒りをあらわにしました。

 次回10月15日の公判で、桜井さんと杉山さんの被告人質問がおこなわれます。11月12日に論告求刑の予定で、判決は来年言い渡される見込みです。

現場で確信深め

第20回現地調査に141人参加

right,桜井さんの説明を受ける参加者

 再審公判が開かれるなか、布川事件の第20回全国現地調査が9月10日、11日におこなわれ、12都道府県から141人が参加しました。
 参加者は事件現場などを訪れ、桜井さんと杉山さん、弁護団から説明を受けました。2人を目撃したとされる複数の住民たちの証言の矛盾点があきらかになり、警察の誘導によって目撃証言が作られていった経緯を学び、2人が無実であることの確信を深めました。

powered by Quick Homepage Maker 4.16
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional