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愛知県弁護士会会長声明(2012年5月25日)

「名張毒ぶどう酒事件」第7次再審請求差戻し異議審決定に関する

        愛知県弁護士会会長声明

 本日、名古屋高等裁判所刑事第2部は、請求人奥西勝氏に係る名張毒ぶどう酒事件第7次再審請求の差戻し異議審につき、不当にも、検察官の異議申立を容れ、2005年(平成17年)4月に名古屋高等裁判所刑事第1部が言い渡した再審開始決定を取り消し、本件再審請求を棄却する旨の決定をした。
 本件は1961年(昭和36年)3月に、三重県名張市の山あいの集落で、懇親会に供されたぶどう酒に農薬が混入されて女性5名が死亡し、12名が傷害を負った事件であり、被告人とされた奥西氏は一審で無罪とされながら、控訴審で逆転死刑という稀有な経緯をたどったものである。
 2005年(平成17年)4月に名古屋高等裁判所刑事第1部が再審開始を決定したが、検察官の異議申立により、2006年(平成18年)12月に異議審である名古屋高等裁判所刑事第2部が再審開始決定を取り消し、2010年(平成22年)4月に特別抗告審である最高裁判所が、異議審決定は「科学的知見の基づく検討をしたとはいえず、その推論過程に誤りがある疑いがある」として、再審開始取消決定を取消し、これを名古屋高等裁判所に差戻すという、これまた異例の経過をたどっている。
 日本弁護士連合会は本件につき冤罪であるとして、1977年(昭和52年)3月の第5次再審請求以来、奥西氏を一貫して支援してきており、当会の会員も多数弁護団に参加し、献身的な弁護活動をしてきた。
 当会は、奥西氏の無実を確信するものであり、再審開始決定を覆した今回の決定は「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の基本原則を無視した不当なものであって、極めて遺憾である。奥西氏は、すでに86歳の高齢であり、そのえん罪を晴らすには1日の猶予も許されない。当会は、奥西氏が再審により無罪を勝ち取るまで、引き続き支援することをここに表明する。

2012年(平成24年)5月25日
愛 知 県 弁 護 士 会
会  長   纐 纈 和 義

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