えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

救援新聞2012年12月 5日号より

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ここに掲載されている内容は、救援新聞2012年12/5号に紹介されている「再審えん罪事件全国連絡会」に関連する記事の一部です。

鹿児島・大崎事件第2次再審  徹底した取調べを!

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全ての証拠を開示せよ!   鹿児島地裁

 大崎事件再審弁護団が11月14日、記者会見をしました。
弁護団によると、10月12日の弁護団、検察官との三者協議で、鹿児島地裁の中牟田裁判長は、「(弁護団が求めている)証拠の標目開示を検察官に促すような職権発動はしない。証人尋問などをやる予定もない」と言った上で、年内か遅くとも年度内には再審請求の適否につき判断したいと述べたと言います。

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これは、弁護団の要求を無視し、原口アヤ子さんの無実を証明するため、弁護団が提出している新証拠について事実調べをするつもりがないことを証明するものです。これを許せば、一切事実調べも行わず、裁判所がいきなり決定を出した過去の不当な再審審理を復活させることになってしまいます。事態の重大性を打開するために、緊急にとりくまれている、要請はがき運動に急いでとりくみましょう。
 このような事態を受けて,国民救援会鹿児島県本部は、14日には、布川事件の桜井昌司さん、足利事件の菅家利和さん、氷見事件の柳原浩さんなどと、15日は、福岡・佐賀・宮崎・熊本の救援会各県本部、大崎事件首都圏の会の応援を受けて、鹿児島地裁に「検察が持っている証拠を開示させよ。慎重に事実の取り調べを行え」と要請を行いました。
 14日に要請をした布川事件の桜井さんと足利事件の菅家さんは、中牟田裁判長が富山地裁在任当時、氷見事件で無実の柳原さんを有罪にするという誤判を犯したことを指摘し、検察の言うがままに裁判を進行させて同じ過ちを繰り返すことのないように、弁護団が求める証拠開示へ積極的な訴訟指揮を行うよう要請しました。
 15日の宣伝行動では、85歳の原口さんも、「私は人殺しをやっておりません。どうかみなさん、私を信じてください」と訴え、1時間の行動で、256人分の署名が寄せられました。

布川事件   桜井さんが国賠を提訴

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「冤罪生まない制度を」

 1967年に茨城県利根町で発生した強盗殺人事件(布川事件)で、再審無罪が確定した桜井昌司さん(65)が11月12日、茨城県警と検察庁を相手に、違法な捜査や証拠隠しをおこなった責任を追及し、国家賠償を求める訴えを東京地裁におこしました。
 訴状によれば、警察や検察は、桜井さんと杉山卓男さん(66)を別件逮捕して「否認すれば死刑」などと迫って「自白」を強要し、公判で、検察官が証拠隠しや偽証をおこなって裁判所の誤った判断を導いたことは違法だと主張して、約1億9千万円の損害賠償を求めています。
 桜井さんは、訴状提出後の会見で、「冤罪が起きても、警察・検察は変わろうとしないし反省もない。真に正義と真実を守る組織になるよう社会に問いたい」と、国賠提訴の意義を話しました。

静岡・袴田事件第2次再審   検察側鑑定人_自らの鑑定を否定

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弁護側鑑定も道連れに

 1966年に起きた強盗殺人・放火事件で、犯人とされ死刑が確定している袴田巌さんの第2次再審請求審で、DNA型鑑定をおこなった検察側鑑定人尋問が11月19日、静岡地裁(村山浩昭裁判長)で開かれました。
 会見を開いた弁護団によると、鑑定人は鑑定試料の保管状態が悪いことなどから、「鑑定結果は役に立つものではない」と述べました。自身が定めた「一定の基準」に満たないから「信頼性がない」として、弁護側鑑定人の鑑定についても、「基準」を満たしていないので信用できないと加えました。
 証言を受けて弁護団は、「自分の鑑定を否定して、弁護側の鑑定もしたことや、鑑定書の内容から後退した証言をしたことを、反対尋問で追求したい」と話しました。
 また、尋問後の三者協議で、検察側の証拠目録の開示を求めた弁護団に対し、裁判所が関心を示し、「検討する」と述べたことも報告されました。
 鑑定は、犯行時の着衣とされた衣類に付着していた血痕が、被害者や袴田さんのDNA型と一致するかどうかを弁護側、検察側双方の鑑定人が調べたものです。弁護側鑑定人は、袴田さんとも被害者とも一致しないと鑑定。弁護団は「証拠の衣類は捏造されたもの」と主張していました。検察側鑑定人も、袴田さんの型とは一致しないとしました。

支援事件ファイル(大崎事件)  証拠は「共犯者」の「自白」だけ

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 100件を超える国民救援会の支援事件。重要な段階を迎えている事件をあらためて紹介する新コーナーです。
 1979年、鹿児島県大崎町で男性の遺体が発見され、警察は近親者の犯行と断定して、男性の兄とその妻の原口アヤ子さん(当時52歳)他2人を、殺人と死体遺棄容疑で逮捕しました。
 原口さん以外の3人には知的障害がありましたが、警察はその点を考慮もせず、「たたき割り」という過酷な取調べで「自白」を強要。原口さんは「自白」をしませんでしたが、原口さんを主犯格として4人全員の有罪判決が確定。原口さんは仮釈放も拒否して懲役10年を満期で受刑し、95年に再審を請求しました。02年に、男性の死は事故死の可能性があり、「共犯者]3人の「自白」は信用できないとして鹿児島地裁が再審開始を決定。しかし、04年に福岡高裁宮崎支部が再審を取り消す決定をしました。

嘘の「自白」を崩す

 10年の第二次再審請求の申立で弁護団は、捜査当時の警察や検察での取り調べに関わる文書の証拠開示を要求。あわせて有罪判決の根拠となっている「共犯者」の「自白」の信用性を崩す以下4つの新証拠を提出しました。①「自白」では、タオルで首を絞めて殺害したことになっているが、本来出るはずのうっ血の痕跡が認められないとする法医学者の鑑定書。②絞殺時に、男性が失禁と脱糞をしたことになっているが、「自白」を再現しても、カーペットに残された痕跡と一致しないことが分かる再現実験報告書。③初めて共謀して人を殺したのに、ほとんど打ち合わせしないで行動するという、現実的にあり得ない犯行であることを明らかにした心理分析鑑定書。④遺体を遺棄したとされる男性が、被暗示性があり、迎合的性格により、警察の取調べで「自白」を強要されたと推測される精神科医の意見書。

審理打ち切り許すな

 10月の三者協議で裁判所は、検察が持っている証拠リストの開示も拒み、鑑定書に関する心理学者や法医学者の証人調べもおこなわないことを一方的に表明。年内にも結論を出す意向を示しました。裁判所が、事実調べもせずに幕引きを図ろうとしていることは明らかです。大崎事件の再審をめざす会では、緊急に要請はがきを裁判所に集中するよう呼びかけています。

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要請先

〒892-8501 鹿児島県鹿児島市山下町13-47 鹿児島地裁・中牟田博章裁判長

 

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