えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

救援新聞2012年3月5日号より

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ここに掲載されている内容は、救援新聞2012年3/5号に紹介されている「再審えん罪事件全国連絡会」に関連する記事の一部です。

東京・東電OL殺人事件

引き延ばしやめよ          東京高検に要請

 殺人事件の犯人とされたネパール人の、ゴビンダ・プラサド・マイナリさん(45)が、再審を求めている東京・東電OL殺人事件。無実のゴビンダさんを支える会と国民救援会は2月15日、東京高検に要請をおこない、これ以上の審理の引き延ばしをやめ、一刻も早く再審開始決定とゴビンダさんの釈放を求めました。
 この日始めて要請行動に参加した支える会共同代表の在日ネパール人のラジャさんは、「これまでの鑑定で無実は明らかであり、一刻も早く家族の元に返して欲しい」と語り、欧米人であったら「こんな不当逮捕、裁判はありえなかった」と強調しました。
 審理は、検察側が追加開示した42点の証拠のうち、15点の追加鑑定が既に月20日で終了しており、いずれからもゴビンダさんのDNA型は検出されませんでした。東京高検は3月16日までに意見書の提出をおこなうとしていますが、一部報道では、残り27点の証拠についても検察側が独自鑑定をおこなうとも報道されています。

映画「ショージとタカオ」雪冤の14年に密着

画像の説明

インタビュー              監督 井手洋子さん

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裁判のやり直しをめざす布川事件の桜井昌司さんと杉山卓男さん。その姿を長期密着取材で納めた映画「ショージとタカオ」の公開から1年半、各地で上映会が相次いでいます。映画に込めた思いを監督の井手洋子さんに聞きました。

__冤罪がテーマなのに、重たさを感じない内容でした。

 映画ですから主義主張を押し出すのではなく、2人のおじさんがどうやって生活をしていくのかということを切り口にしました。仕事を見つけたい、彼女が欲しい....生きて悩む2人の姿をきちんと描くことで、冤罪に巻き込まれたということがもっと伝わると思いました。2人が生きて存在しているところに、人権というものを意識できるのではないでしょうか。遠回りでも、人物をよく描くことで、司法の現状を考えてもらえると思ったんです。

支える人がいてこそ

__制作日数14年。最初から長編映画を作る構えだったのですか。
 はじめは、29年の時間を奪われた2人が社会にどうやって一歩を踏み出すのかという、深夜放送のドキュメンタリー番組を企画していたんです。取材は2~3ヶ月程度かなと思っていたんですが、続けるうちに、本当に自由になる日を取材しないといけないと思ったんです。自主上映でもいいから、作品にして観てもらいたいと思うようになりました。
 ただ自主だから締切ってないですよね。まだ再審請求もしていなかったし、1人ででやっていると叱咤激励してくれる人もいないし。取材が数年間中断したことも何度かありました。

__長期間の密着取材で感じた2人の魅力は。
 取材するのは生身の人間だし、結構クセのある2人なので、ケンカもしました。桜井さんから「井手さんは短気だよ」と言われたりもしました。
 編集しながら「何でこんなに長く撮ったんだろう」と振り返って思ったのですが、この2人はすごく強い心を持っているんです。44年という長きにわたって犯人じゃないと叫び続け、色々ありながらも市民生活に馴染みながらやっていく後姿に、私自身学んだのかな、あきらめない心。
 東日本大震災があって、厳しい現状を抱える人がより多くなったと思うんですよね。そうでなくても自分の人生の歩を進めていくと遠い先に希望があるということを身をもって教えてくれてるのかなと思っているんです。だから「めげない、あきらめない、立ち止まらない」というキャッチコピーをつけたんです。冤罪に興味のない人でも、生き方というところで大きく共鳴してもらって、いろんな人に共有してもらえる映画になるのかな思ったんです。
 もう一ついえば、撮影をはじめたころは2人のことしか目に入らなかったんですが、「何でこの2人が希望を失わなかったのかな」と思ったときに、守る会の人や市民の支えが大きかったのかなと、今さらながら思うんですね。そういう人たちのことも入れたかったんですが、凝縮しなければならず、入れることはできませんでした。
 集会で袴田巌さんのお姉さんが、「死んでしまいたいと思ったこともある。でも支援者に支えられた」と話していました。他の冤罪犠牲者の方も同じことを言いました。私たち市民でも出来ることがある、支える人がいたからこそ、あきらめない生き方を2人ができたんだと。映画館の挨拶では、そのことをよく話すんです。

事実の重みに反響が

__タイトルにはどんな思いが込められているのでしょう。
 墨文字で「布川事件」なんて書かれていたら、拒否反応あるかな。私も観ないですよ(笑)。2人をきちんと描いて、2人を通していろんなことを考えて欲しかったら、やっぱり「ショージとタカオ」しかなかったんです。2人はものすごく対称的でありながら、実はある意味同じ所があるんですよね。「比べられるのがいや」とか、いろんなことを思いながら生きてきました。性格は反対だけど、背負うものは同じ。人間としてのショージさんとタカオさんを見つめて欲しい、そういう意味を込めたタイトルです。

__キネマ旬報ベストテンの文化映画部門で第1位を受けたのをはじめ、文化庁映画賞記録映画大賞、釜山国際映画祭などでさまざまな賞を受賞されました。各地の上映会でも大きな反響ですね。
 ドキュメンタリーとして見たときに、事実の重みにみなさん驚かれたのかと思います。観た方からこんな感想が寄せられています。
「“当たり前”の尊さを思い知る。そしてどんなときにも希望はある。笑いが心を潤してくれる。それを忘れずにいたい」、「今まで全く興味がなかった冤罪とそれに関わる人・団体についても考えさせられた」
 映画好きの人がたまたま見て、こういう問題があるんだって広げてくればいいと思い、全国各地のミニシアターでやってもらったり、上映会を開催してもらっています。全国の国民救援会の方にも協力していただいていますが、地域での市民の手による自首上映会を今後さらに開催してもらえればと。そういうことを目指しているんです。事件のことを初めて知ったとか、こういうことも考えなきゃいけないと思ってもらえるのはすごく嬉しいですね。

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