えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

救援新聞2012年4月5日号より

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ここに掲載されている内容は、救援新聞2012年4/5号に紹介されている「再審えん罪事件全国連絡会」に関連する記事の一部です。

東住吉冤罪事件

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ウソの「自白」を証明    火災再現実験が再審の扉開く

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 「無罪を言い渡すべき明らかな証拠をあらたに発見した」として3月7日に大阪地裁で再審開始決定を勝ちとった東住吉冤罪事件。再審のカギとなったのが、弁護団の火災実験(新再現実験)でした。朴龍晧さんの「自白」どおりに放火しようとすれば、床にまいたガソリンが風呂釜の種火に引火し、たちまち炎に包まれ、「自白」が警察の誘導で作られた虚偽のものであることを証明しました。火災実験を担当した竹下政行弁護士に話を聞きました。
 裁判所は、再審請求の審理を公平かつ透明に進行する審理指揮を一貫してとっておりました。新再現実験に向けての証拠開示の整理や実験条件の整備などについては三者協議の中で議論していきました。三者協議は合計13回に及びました。三者協議の終盤は再現実験にむけての準備状況や、条件設定についての議論をしてきました。三者協議までに、再現実験の準備を間に合わせなければならず、1回遅れると、審理の関係で再現実験が数ヶ月先となってしまいます。三者協議の準備などは弁護側にとっても大変でした。
 争点と立証課題や進行について充実した審理が実現でき、大変よかったと思います。

証拠の開示が再審の道開く

 証拠開示については、当初弁護側の求めていたものは広範囲でしたが、新再現実験の実験に向けてという具体的必要性を満たす範囲に絞り込み、果断に実行されました。
 また、検察官の実験への立会機会の付与も公平性や透明性を確保するための審理指揮の一端であったと受け止めております。
 新再現実験は、弁護側が考えているとおりの結果となるかはやってみなければわからないというものであり、その経過や結果は検察側に可視化されることになりました、弁護側には非常に厳しいリスクがあったことは理解いただけると思います。弁護側がこのリスクを承知したのも、実験の条件や結果について、後から検察側がああでもないこうでもないと言い出すことを防止することになると理解したからです。
 全般的な状況として再審請求審での証拠開示はとりわけ裁判所の審理指揮により進んでいると思います。その成果により確定判決の証拠構造が動揺するに至らしめている訴訟活動に敬意を表明します。しかし、それでもなお検察官の証拠開示は不十分であると思っております。この分野でよりいっそうの開示が実現されるよう切望します。

支援者の行動 裁判所動かす

 DNA型鑑定を新証拠としない事件での再審開始決定では福井女子中学生殺人事件に続くものでありました。東住吉冤罪事件での再審開始決定は非常に意義深い内容を有していると思います。ぜひとも、ほかの再審請求事件に役立つように心から祈っております。
 国民救援会や支援されてきた皆さんは、弁護団会議に参加されたり、時々に集会や事件情報宣伝活動、ホームページを通じて全国に事件の不当性を訴え、裁判所への要請行動を精力的にしていただきました。そればかりか、重要な情報をたくさん弁護団にお届けいただき、ともに分析検討討議をおこないました。このような活動を裁判所が真摯に受け止めていたことも間違いがありません。
 単に「支援」という言葉では言い尽くせません。国民救援会や支援者の皆さんとともに歩んできたと感じております。ありがとうございました。
 検察官の即時抗告は正に言語道断です。今後も厳しいたたかいが継続します。今後ともどうかよろしくお願いします。

支援の力、実を結ぶ

「東住吉冤罪事件」を支援する会事務局長  尾崎良江さん
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 この事件の認知度を上げ、支援者との結びつきを強化するために、私たちは国民救援会大阪府本部とともに面会者の確立、オルグ活動と署名、街頭宣伝、裁判傍聴、裁判所要請、ニュースの発行、ホームページの運営、裁判資料集の発行、毎月の世話人会議、弁護団会議への参加等をおこなってきました。当初より、弁護団とともに歩んでおり、最高裁で青木弁護団、朴弁護団が合同で会議を開かれるようになってからは、毎回、合同弁護団会議に出席し、弁護活動と齟齬がないように支援活動を進めてきました。
 私たちは事件を全国バージョンにするために、裁判資料集とともに署名用紙を救援会各都道府県本部へ送付し支援要請をおこない、近畿圏を中心に救援会各府県本部大会・支部大会へ積極的に参加して、支援を要請してきました。昨年11月に、初めての「現地調査」も12都府県、100人余の参加で成功しました。
 再審開始決定は優れた弁護活動(新再現実験の実施、新証拠の発見等々)の賜物です。科学的な実験を裁判所が理解してくれたこと、全国に広がった支援運動が実を結んだことを、何よりも嬉しく思います。検察の異議申し立ては恥の上塗りでしかありません。弁護団の主張を全面的に認めてくれた再審決定を武器に、これからも運動を広げていきたいと思います。


筋弛緩剤冤罪事件

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全国の力結集しよう     

全国連絡会が結成

 仙台地裁に再審請求している宮城・筋弛緩剤冤罪事件で、「仙台北陵クリニック・筋弛緩剤冤罪事件全国連絡会」(略称・北陵クリニック事件全国連絡会)が3月20日、結成されました。
 昨年9月、全国26の支援組織の180人が参加して、仙台筋弛緩剤えん罪事件・守大助さんを守る会(支援する会)全国交流会が仙台市で開かれ、守大助さんの再審を勝ちとるための運動強化と、そのための全国組織の必要性が議論されました。以後2回の準備会を開き、この日の結成となりました。

広がる守る会

 結成準備会を代表して経過報告と提案に立った日本国民救援会宮城県本部の吉田広夫事務局長は、2008年に最高裁で上告棄却されて以降、両親、弁護団そして支援組織が全国を回り、27都道府県、211カ所で支援を訴えていることを報告。支援組織は全国で26となり、宮崎や愛媛などでも会の結成の準備が進んでいると述べました。全国連絡会について吉田事務局長は、「各地の支援組織が、各地域・分野において活動しながら、再審・無罪をめざして、全国の会の力を結集していくことに全国連絡会の意義がある」と強調しました。
 弁護団長の阿部泰雄弁護士は、「仙台地裁は一日も早く再審を開始し、科学的な判断によって、無罪宣告すべき。みなさんの大きな支援をお願いしたい」と訴えました。
 総会では、今後の活動をめぐって活発に討論し、仙台地裁に対する署名活動の展開をはじめとする当面の活動内容を確認しました。

各地から訴え

 結成総会に先だって、仙台市一番町で宣伝行動をおこないました。全国各地の支援組織の代表らが次々とマイクを握って訴えました。35人以上の支援者が参加し、1000枚のビラを配布。大助さんの母・祐子さんも、「息子は誰もあやめてはいません。息子を帰して」と涙ながらに訴えました。ビラの受け取りもよく、学生のグループなどがビラを受け取り、お母さんの話を真剣な顔で聞く姿が多く見られました。

大助さんの母・祐子さんの話

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 再審請求書を提出した後、初めての面会をしてきました。息子は非常に喜んでいました。周りの人(受刑者)から「よかったな、頑張れよ」と言われたそうです。「何かいやなことを言われるのではないか」と心配だったので、非常に嬉しかった、といっていました。


東電OL殺人事件

「有罪の柱崩れた」

裁判所に要請行動

 ゴビンダ・プラサド・マイナリさんが再審を求めている東京・東電OL殺人事件で、3月19日、東京高裁に対する要請行動がおこなわれ、一刻も早い再審開始決定を出すよう裁判所に要請しました。
 要請には、無実のゴビンダさんを支える会と国民救援会の17人が参加。「有罪の柱となっている『事件現場にいたのはゴビンダさんだけ』という認定は崩れた。再審開始になんら支障はないはずだ」と要請しました。
 同日おこなわれた、裁判所と弁護団、検察による三者協議では、検察側が独自におこなっている27点の鑑定について、検察側が鑑定書を出すことを求め、裁判所がこれを認めました。記者会見で弁護団は、「昨夏以来ずっと、即時再審開始を求めてきた。貢献が42点の証拠を後出ししたことには怒りを覚えている。しかし、ここまで来たら、もうやるべきことは全てやった上で、最良の決定をもらいたい」と話しました。次回協議は4月26日におこなわれます。
 昨年夏におこなわれた鑑定では、被害者の体内から採取した体液と犯行現場から見つかった体毛のDNA型が一致し、ゴビンダさんではない第三者のものが検出されました。その後検察が隠し持っていた42点の衣類などを開示。15点について追加鑑定をおこないましたが、いずれもゴビンダさんのDNA型とは一致しませんでした。検察は残り27点について、なおも独自鑑定をおこなっています。


福井女子中学生殺人事件

愛知に前川さん守る会

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 昨年、再審開始決定が出された福井女子中学生殺人事件。検察が異議審申立てをしたため、現在名古屋高裁で異議審がおこなわれています。3月3日、前川彰司さんを支える愛知の会が結成され、名古屋市内で再審開始決定報告集会と結成総会がおこなわれました。
 支える会の会長に、岡崎幸田支部長の荒川和美弁護士を選出。荒川会長は「名古屋高裁で何としても力を合わせて勝利しよう」と決意表明をおこないました。
 支援の訴えに駆けつけた、福井県本部の岩尾勉会長は、「前川君はえん罪の影響で精神を病み、現在富山の病院に入院している。名古屋高裁で勝利するために、皆さんの力をお貸しください」と訴えました。
 結成総会には42人が参加し、その場で22人が支援する会の会員となりました。3月20日には、支援する会として初めての名古屋高裁への要請行動がおこなわれます。(愛知県版より)

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