えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

救援新聞2012年7月5日号より

ベゴニア.gif

ここに掲載されている内容は、救援新聞2012年7/5号に紹介されている「再審えん罪事件全国連絡会」に関連する記事の一部です。


東電OL殺人事件  再審開始決定の意義・科学的知見を重視


弁護団 佃克彦弁護士に聞く

再審開始決定をうけての記念写真

 6月7日に、ゴビンダさんの再審開始決定と刑の執行停止を勝ちとった東電OL殺人事件。弁護団の佃克彦弁護士に、決定のポイントと意義を聞きました。
 今回の決定のポイントは大きく3つあります。
ひとつは被害者の膣内から検出された精液のDNA型が、ゴビンダさんのものと一致しないということです。証拠上で明らかになっている最後の売春客の型とも一致しない第三者のDNA型の精液でした。
 2つ目に、女性の乳房についていた唾液のDNA型が、膣内精液のDNA型と一致しました。その男性が被害者と成功して残したものだと考えられます。
 3つ目に、そのDNA型は、現場のアパートに遺留された陰毛1本と被害者の衣服についていた血痕とも一致しました。最後の売春客のあと、第三者の男性が現場のアパートで被害者と性交をして、その女性を殺したという可能性が生じます。そうなると、ゴビンダさんが犯人であるということに合理的な疑いが残る。そこが決め手になりました。

事件当時の警察や検察の捜査に、どんな問題点が。

 一番大きいのは、先ほど話した2点目の乳房の唾液痕です。今回、事件当時の捜査報告書が開示されたことで、唾液の持ち主がO型だったということを捜査機関が事件当時すでに知っていたということが分かりました。ゴビンダさんはB型ですから、ゴビンダさんを犯人とすることに合理的な疑いが残る証拠です。公判段階でこれを開示しなかったことは、完全に証拠隠しです。冤罪を作ったと言っても過言ではありません。

無実を示すDNA鑑定をすることになった経緯は。

 再審請求審で、弁護団はDNA鑑定を要求し続けていましたが、検察も裁判所も当初は消極的でした。
 09年の4月、足利事件で菅家さんのDNA鑑定の結果、無実が明らかになりました。それが契機となり、その年の秋ごろに裁判所がDNA鑑定するべきという意向を示しました。鑑定できる物証があるのならば、それをいたずらに劣化させず、鑑定して証拠として内容を固定化する必要性を感じたのではないのでしょうか。

再審開始と刑の執行停止もした裁判所をどう評価しますか。

 たいへんすばらしい決定で、裁判所の判断に敬意を表しますが、それだけゴビンダさんが「真っ白」だということでもあります。また、自分たちの出した再審開始決定が覆ることはないという裁判所の自信も感じます。
 裁判所が精力的に客観証拠の固定化を行ったということは、事件を科学的証拠から見ようという姿勢です。有罪を言い渡した高裁にはそれがまったくありませんでした。裁判所がそういう科学的な姿勢で再審請求審を指揮したことは、今後の他の再審事件にもよい影響を与えるのではないでしょうか。

ゴビンダさんを支える会や国民救援会の支援運動は、弁護団の活動に貢献することができたでしょうか。

 大変感謝しています.支える会の献身的かつ継続的な活動によって、この事件はまったく色あせることなく、冤罪事件として人々の意識の上にのぼりつづけていたし、ゴビンダさんに絶えず接見したりケアしたりと、弁護団はその活動に支えられました。支える会がなければ、ご家族がゴビンダさんと面会することもできなかったと思います。尻すぼみすることなく10数年も支援を続けてくるというのは、本当に大変なことです。引き続き、関心を持ってみてください。

なくせ冤罪・開け再審 6.16集会

画像の説明

冤罪許すなと330人

leftt


反省無ければ冤罪生む.....映画監督周防さん


証拠開示で新しい道を.....元裁判官木谷さん



 冤罪で苦しむ人をなくすために私たちにできることを考えようと、「なくせ冤罪 ひらけ再審 6.16市民集会」が6月16日東京都内で開催され、330人が参加しました。主催は冤罪を考える6.16市民集会実行委員会。
 「再審の動向について」と題し、成城大学の指宿信教授が、再審の最近の動向、どうしたら冤罪はなくなるのかを講演。取調べの可視化が世界の流れとなっていることなどを紹介し、可視化などによって誤判を予防し、独立機関による救済や原因究明が必要であることを強調しました。
 元裁判官で弁護士の木谷明さんと映画監督の周防正行さんが対談。周防さんは、東電OL殺人事件での再審開始決定への検察の対応を例に挙げ、「自分たちは間違っていないと断言できる姿勢に驚く。反省することができなければ、冤罪は起きてしまう.警察や検察の根拠の無い自信によって冤罪を生んでいると思う」と指摘。相次ぐ再審開始の動きについて、木谷さんは「再審請求でも証拠開示がされ、再審開始へ広がっていった。しかし、名張事件では頑として証拠開示がされず、再審開始決定が取り消された.証拠開示がされない方向に進むのではなく、裁判所による証拠開示命令によって、新しい道を切り開くことが必要」と強調しました。
 布川事件の桜井昌司さんによるミニコンサートでは、布川事件でのたたかいを語りつつ、桜井さんが獄中で作った歌を熱唱しました。母への思いを込めた「母ちゃん」では、会場で涙を拭く人の姿も見られました。
 集会では、冤罪事件とたたかう事件担当者や家族、支援者が登壇。冤罪による苦悩や不当性が話され、最後までたたかいぬき必ず勝つ決意が口々に表明されると、大きな拍手が送られました。

powered by Quick Homepage Maker 4.16
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional