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検察官の理不尽な異議申し立てに抗議する弁護団声明

福井女子中学生殺人事件

検察官の理不尽な異議申し立てに抗議する

平成23年12月5日

 本日、検察官は、福井女子中学生殺人事件に関する名古屋高等裁判所金沢支部の平成23年11月30日付け再審開始決定に対し、異議申立をした。

 しかし、今回の再審開始決定は、新たに提出された解剖写真等の物証、弁護・検察双方の鑑定を含む客観的証拠に基づき、関係者の供述の中核というべき犯行態様や血痕目撃状況に関する供述の信用性を否定した堅実でゆるぎないものである。
 また、そもそも、本件は、前川さんと犯人とを結びつける客観的証拠は一切存在せず、自白もない事件である。有罪判決を支える証拠は、暴力団組員A男と、同人の供述を契機に取調べを受けた知人たちの供述であり、A男が繰り返しその存在を証言した、「前川さん着用の血痕付着着衣」を含め、A男やその知人の供述を客観的に裏づける証拠は何ら存在しないのであるから、今回の決定は、「疑わしきは被告人の利益に」の原則を徹底する近時の最高裁判決の姿勢からしても至極当然の判断であって、異議申立によって覆されることはあり得ない。

 それどころか、本再審請求審で、関係者の未開示の供述調書29通を含む、多数の証拠が提出されたことにより、関係者の供述は、捜査官が、減刑等の不純な動機に基づくA男の供述に合うよう強引に誘導して、ストーリーの核心部分に関する供述を作り上げたものであることがより一層明らかになった。
 検察官は、警察のかかる暴走を許したばかりか、今日まで、無実を裏付ける多くの証拠の提出を拒み、根拠なく控訴申立をしたのである。
 検察官のこうした不当な訴訟活動の結果、前川彰司さんと、その家族は、四半世紀にわたって、筆舌に尽くしがたい苦しみを強いられてきた。

 ところが、今回、検察官は、何の反省もなく異議申立を行ったのであり、これは、いたずらに審理を長引かせ、無実の前川さんとその家族にさらに耐え難い苦痛を与える極めて不当なものであって、公益の代表者としておよそ許されない暴挙として強く非難されるべきである。

 弁護団は、かかる検察官の暴挙に対し、断固抗議するとともに、名古屋高裁における異議審を早期に終結させ、一日も早く、再審開始決定を確定させるべく、弁護活動をいっそう強化する所存である。
 無実を訴える前川さん親子に対し、国民の皆様のご理解と、暖かなご支援をお願い申し上げる次第である。

再審福井女子中学生殺人事件弁護団
団長 小島 峰雄

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