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福井女子中学生殺人事件での検察の異議申立に厳重抗議する

福井女子中学生殺人事件

検察の異議申立に厳重抗議する

2011年12月5日
日本国民救援会
会 長  鈴木 亜英

 本日、名古屋高等検察庁金沢支部は、福井女子中学生殺人事件における名古屋高等裁判所金沢支部の再審開始決定に対して、異議申立を行った。この検察の申立は愚行かつ暴挙であり、日本国民救援会は深い憤りをもって厳重に抗議する。
 日本国民救援会は、今回の再審開始決定は「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の鉄則は再審にも適用されるとした最高裁の白鳥・財田川決定にもとづいて、新旧証拠を総合的に判断した正当な決定であり、最近の足利事件、布川事件等の無罪判決に続き、冤罪事件のたたかいに大きな影響を与え、前川彰司さんの無罪への第一歩を記したものとして評価すると表明した。他方、20年以上も事実認定に重大な影響を与える証拠を開示せず、無辜の救済を拒んだ検察官に対して真摯な反省を求めるとともに、今回の再審開始決定に対して、異議申立てを行うことなく、速やかに再審公判への途を開くことを強く求めてきた。そして、「異議申立をするな」の要請が全国各地から短期間に470を超える団体から検察庁に寄せられた。
 今回の再審開始決定は、再審請求審の審理において、これまで検察が隠していた関係者の捜査段階での供述調書や解剖時における写真などが開示されると同時に、科学的な法医学者の鑑定や意見書が弁護団から新証拠として提出され、7年余にわたる慎重な事実調べ・審理が行われた。再審開始決定は、客観的な証拠を重視し、凶器と認定した2本の包丁ではできない創傷があり第三の刃器が使用された蓋然性を認め、犯行に使用されたとされる自動車内から本来あるはずの血痕が発見されていない矛盾も指摘し、現場に残された客観的な状況からうかがわれる犯人像が前川さんとは著しくかけ離れたものであることを認め、それらの客観的事実に反する関係者の供述の信用性を否定した。その結果としての、「その判断は、検察官が請求審において新たに提出した各証拠をつぶさに検討しても変わらない。他に請求人が犯人であることを示す証拠はなく、請求人が本件事件の犯人であると認めるには合理的な疑いが生じている」との認定は、マスコミをはじめ多くの国民が支持・共感するものである。
 報道によれば、「再審開始に必要とされる証拠の新規性や明白性は乏しい」との検討・判断が異議申立の理由であるとされているが、これは無辜の救済という再審の理念に反し、重要な証拠の開示を拒否続けたことを全く反省しない態度である。さらには、相次ぐ冤罪事件で失墜した検察の国民への信頼を回復するために定めたとする「検察の理念」、「有罪そのものを目的とし、より重い処分の実現自体を成果と見なすがごとき姿勢となってはならない」という、検察基本規定にも反する国民への背信行為である。
 今回の再審開始決定は、再審請求人と弁護団、そして全国の支援運動が、世論の支持を背景に力をあわせて勝ちとった成果である。それだけに、今次の異議申立は、検察が国民からいっそう広く批判・指弾されることになるであろう。日本国民救援会は、無実の前川彰司さんの奪われた人権を回復するため、一日も早く再審を開始して無罪判決を勝ちとる決意を新たにし、引き続き全力をあげて支援活動を続けていくことを表明するものである。


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