えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

自分の言葉で語りかける

自分の言葉で語りかける

 仙台筋弛緩剤えん罪事件の支援をしている宮城・吉川隆子さんの支援の取り組みと思いを救援新聞1月25日号からの抜粋で紹介します。(2009年11月の守大助さんを守る会第2回総会での報告より)

 この事件は冤罪ではないかと気づいたとき、背中に氷水をかけられたような思いでした。

■これは冤罪だ!

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 始めはニュースを見聞きし「守大助は何とひどいことをしてくれた」と思っていました。その後、新聞の記事の書き方に不信感を持ち、これは冤罪だと感じ、一人で考え続けました。
 私は若いころ、手術場で働いており、筋弛緩剤をどのように使うか知っています手術中に医師の指示があれば看護師が準備し、薬液の入った注射器を医師に手渡し、血管に注入するのは医師です。「毒薬』というラベルが貼ってあるので、取扱いは厳しかったです。
 とにかく自分の出来ることをやろうと決心しました。かつて死刑再審無罪となった松山事件の斎藤幸夫さんの母・ヒデさんが、私に2つのことを話されました。「幸夫は殺人を犯していないのだからたたかう」。もう一つは、「自分が我慢していたら、警察はでっち上げ事件をつくるだろう。だから私は最後まで頑張る」と。ですから、この事件を支援していくということは、大助さん一人の問題ではない。ご両親がかわいそうというだけでもないと思っています。ヒデさんの言葉を思いだし、大助さんを取り戻すまで心してかかろうと決心しました。
 地域で何ができるか。友人・知人に対し、事件の新しいチラシができるたびに「読んでね」とお願いし、カンパと署名も訴え、守さんの本『ボクはやっていない』をすすめました(29冊売った)。いつもハンドバックにはチラシを数枚入れ、何かの会議があれば「5分位でいいから」と15分話続け、質問には全部答えようと努力しました。一審判決前、雨の日でしたが事件を知ってもらおうと4時間かかって400枚のチラシをまきました。

■紙芝居で訴え!

 友人の発案もあり、「紙芝居」も作りました。絵は私の娘に描いてもらい、文章は6回書き直しました。紙芝居をただのんびりと読んだのでは聞く人たちの胸には響きません。感情を込め、大助さんの気持ちが伝わるように読みます。取調べで自白をさせられるところではその厳しさがビリビリ表れるようにと、テーブルを思い切り叩きながら大声でどなりちらすように読みます。あまりのすごさに泣き出した人もいます。
 仙台の街の中で宣伝をする時、私もマイクを握ります。気持ちの中では「大きな声で、髪を振り乱しても、たとえ声がかすれても、寒くても、暑くても...」と思っています。街頭宣伝ではいろいろなことがありました。「大助は犯人だよ」と怒鳴られたり、渡したチラシをその場で地面に捨てられた事もあります。一方「やはりデッチ上げだったか。この事件はおかしいと思っていた。もっとチラシをくれ」と10枚20枚と持っていく人、「オレも警察にひどい目にあった」と話ていく人もおりました。

■風化させない!

 とにかく、この事件を風化させないために、月1回の街頭宣伝をやっています。「コンクリートの壁を爪を立てて這い上がる」と表現した人がいますが、私も同じ気持ちです。街頭宣伝で読み上げる文章を書くのが大変です。事件のなりゆきや矛盾点をどう訴えるか、あれこれ考えますが、結局は私の気持ちを、私なりの言葉で訴えることにしました。むずかしい説明ではなく、大助さんのお母さんくらいの中年層、熟年の女性群の感情に訴えるように、「こんなひどいことが許されてはならないのです。これをどう思いますか?」と語りかけるように話しています。
 今年の2月に千葉刑務所に行き、大助さんと面会しました。明るい表情とはいうものの、こんな所にこの若者を入れた人たちは、本当の悪人だと思いました。いつまでもこんな所におけない、なんとかしなければと思っています。今後も、引き続き支援していきます。

仙台筋弛緩剤えん罪事件守大助さんを守る会幹事
吉川隆子
 

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