えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

No.45 再審えん罪事件全国連絡会ニュースより

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2010年4月27日発行 No.45

再審に向けて...

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最高裁が名古屋高裁刑事第2部の決定を取消し、差し戻す

 4月5日付けの決定で最高裁は、奥西勝さんの特別抗告の申立てについて、刑訴法433条の抗告理由に当たらないとしつつも、再審開始決定を取消した名古屋高裁刑事第2部の決定について、「科学的知見に基づく検討をしたとはいえず、その推論過程に誤りがある疑いがあり、いまだ事実は解明されていないのであって、審理が尽くされているとはいえない」として取り消し、名古屋高裁に差し戻しました。
 たたかいの舞台は、またもや名古屋高裁に移りました。今回の最高裁の決定をどうみるか、今後の支援団体のたたかいを構築する上で重要なことと考え、弁護団の平松清志弁護士に執筆していただきました。また、3月27、28日に行われた現地調査について田中哲夫さんから報告していただきました。

最高裁が異議審決定を取り消して差し戻す

弁護士 平 松 清 志

1 「原決定を取り消す」

 名張事件の第7次再審請求の最高裁決定が3年余の審理期間を経てようやく出ました。
  主文は「原決定を取り消す。本件を名古屋高等裁判所に差し戻す」です。

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 第7次再審請求では、第1審の請求審で再審開始決定が出され、第2審の異議審で開始決定が取り消されましたが、今般、第3審の最高裁において、異議審決定が取り消されたのです。
私は、この決定の結論を東京出張の際に聞きました。最初に思ったのは、ともかく異議審が取り消されてよかったということです。しかし、最高裁というところは、奥西勝さん個人のことを全く考慮しないのだな、事件から49年、奥西さんが84歳になっていることを考えたら、差し戻ししてまたどれだけ時間を要すると思ってるんだ、と半ば憤慨の思いも抱きました。
 名古屋に戻って記者会見に参加しながら決定書を読むと、これは容易ならざる決定だと思いました。最高裁が差し戻し決定をするときは、おおむね、原決定を覆す方向で、本件で言えば再審開始に向けての結論を求めていると考えられるのですが、今回の決定は必ずしもそうとは読めないのです。

2 異議審決定は科学的でないと断罪

 今回の決定で、もっとも評価できるのは、異議審決定が「科学的知見に基づく検討をしたとはいえず、その推論過程に誤りがある疑いがあり」「原決定を取り消さなければ著しく正義に反する」というところです。
 ペーパークロマトグラフ試験で、奥西さんの所持していたニッカリンT ならば、当然に検出されるはずの副生成物が出ていない理由について、異議審決定は疑問を解消していないというのですから、それだけで、再審開始をできるはずですし、また、すべきでした。ところが、最高裁は、検察官に対し「申立人側からニッカリンT の提出を受けるなどして、事件検体と近時の条件でペーパークロマトグラフ試験を実施」してみろと、助け舟を出しているのです。
 そもそも再審請求において、検察官が新たな証拠を出すことができるのか、議論のあるところですし、毒物問題については、すでに請求審の段階で、弁護団が説得力のある鑑定意見を出しているのであり、検察官に反論の機会は時間的にも十分にあったにもかかわらず、最高裁から答弁書の提出を求められて、ようやく学者の意見書を提出してきたのです。その検察側学者意見書も、「データがなんら示されず、全くの抽象論に推移している」と補足意見で指摘されるシロモノなのです。弁護団としては、すでに、検察官の主張を論破する学者意見書を準備しています。ただ、それだけで再審開始決定を確定させることができるかどうか、なお、慎重な検討が必要です。毒物鑑定だけに拠りかかると、検察官が出してくる仮定的な弁解について、いつまでもモグラたたきのように潰す作業が延々と続く恐れもあるからです。

3 今回の決定の問題点その1・・他の新証拠の無視

 最高裁決定の問題点は、なんと言っても原決定を取り消したのに直ちに再審開始をしなかったことですが、内容的にみても、大きな問題があります。毒物鑑定以外に弁護団の提出した新証拠群について、いずれも、けんもほろろに新証拠としての価値はないと決めつけており、この点では異議審決定よりも後退しているといえます。
 毒物混入が公民館囲炉裏の間で行われたとする認定に誤りはないとか、奥西さんが火ばさみで突き上げて外栓を外し、歯で内栓を開けたとする自白の信用性に問題はないとか、ニッカリンT の色も問題にならないとか、自白や情況証拠にかかわるこれらの認定を読むと、再審開始へのハードルを最高裁はことさら高くしていると言えます。
弁護団としては、毒物鑑定以外の新証拠群についても、なお、その証拠価値を高める作業が必要であると考え、作業にとりかかっています。

4 今回の決定の問題点その2・・自白の信用性の検討がない

 もう一つ、今回の決定の問題点を指摘するとすれば、自白の信用性についての検討が全くなされていないことです。
弁護団は自白偏重の異議審決定に対する批判を、奥西さんの自白調書の逐語的分析、心理学鑑定の補充、アメリカの学者による冤罪事例の検討等を通して、徹底的に行いました。最高裁は、これらの弁護団の主張については全く無視を決め込んでいます。最近の冤罪事件で自白が問題となったケースからの教訓から学ぼうとする姿勢も感じられません。

5 一刻も早い再審開始を

 日本の刑事裁判は、いま大きな転換期を迎えています。一つは一般市民が裁判官とともに審理・判決に参加する裁判員裁判が始まり、刑事裁判に対する関心がかつてなく高まってきたこと。もう一つは、足利事件、布川事件など重大事件での冤罪が明らかになり、自白を頭から信じて事実認定をすることは間違いであるという認識が市民のレベルでも拡がってきたことです。この機会を逃すことなく日本の刑事裁判をまっとうなものにしていくことがきわめて重要です。

 名張事件で、再審開始をかちとることは、単に一事件の勝敗にとどまらず、日本の刑事裁判の将来を占うものと言えます。前述のように、問題点は多い今回の最高裁決定ですが、異議審決定が取り消された結果、「本件について、再審を開始する。請求人に対する執行を停止する」という請求審決定が生き還った状態に戻りました。この決定を速やかに確定させることが緊急かつ最大の課題です。奥西さんに残された時間は多くはありません。裁判所や検察官の引き延ばしを許さず、一刻も早く再審開始をかちとれるよう、支援の皆さん方のいっそうのご支援・ご協力をお願いいたします。

過去最高の24都道府県、144名の参加で第28回全国現調を開催   

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 名張事件全国ネットワークは、去る3月27日・28日(事件当日)の両日、再審・冤罪事件全国連絡会と国民救援会中央本部との共催で「第28回全国現地調査」を開催しました。全国各地から過去最高となる24都道府県・144名の皆さんにご参加いただきました。ありがとうございます。東京守る会を通じて、前日に念願の「真っ白な無罪判決」を手にされた菅家さんからの激励の花束が鈴木泉弁護団長に手渡され、また、お忙しいところ駆けつけてくれた布川事件の桜井さんから激励をいただきました。あらためてお礼を申し上げます。
 鈴木弁護団長は、一審無罪判決の意義を確認した上で、「今こそ、最高裁は自白偏重裁判をやめようと宣言すべきだ」と訴え、続いて佐々木弁護士から事件の概要と新証拠提出の経緯について、稲垣弁護士から毒物問題について報告を受けました(詳細は、最高裁決定についての平松弁護士の報告に譲ります。)。
2日目の現地では、主要地点に説明パネルを配置して弁護団から説明を受けるなど工夫もし、わかりやすい現地調査に心がけましたが、概ね好評のようでした。参加者一同、必ずや最高裁で再審開始決定をかちとろうと確認しましたが、結果は差し戻し。新たな闘いに皆さまの引き続くご支援をお願いします。

名張ネット事務局次長(愛知)田中哲夫



加盟各事件と支援の状況

仙台筋弛緩剤冤罪事件

全国に支援する組織が急速に拡大しています

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 2008年2月25日は、最高裁が守大助さんの上告を棄却した日です。その当時、守る会は全国に5会で会員数も700人余でしたが、3月現在で10会に、そして結成が確定している4会を加えれば5月末までで守る会は14会となります。
 これ以外にも準備中との連絡を頂いているところも含めれば、今年中に20会になりそうな勢いです。
 私たちは、この急速な支援の広がりは、①旧弁護団の献身的な活動、②大助さん本人と家族の奮闘、③全国どこでも支えてくれる国民救援会(中央、各県本部・支部)が主体的になっていることが運動の到達点を築いていると実感し確信しています。
 2009年5月21日施行された「裁判員裁判」は、多くの市民が参加することで司法全体への国民的関心の高まりと、とりわけ冤罪を許さない国民的合意の形成へと前進的流れ(マスコミ報道と番組等)が出てきています。足利、布川、そして名張への流れは、とりわけ布川再審決定は重要な意義を持つもので「白鳥・財田川決定」の画期的な意義を継続・発展させていくことが、仙台筋弛緩剤えん罪事件へ必ず継げていくことができると確信します。今年もメーデーで元気に訴えます。

仙台筋弛緩剤えん罪事件・守大助さんを守る会事務局長 志賀保信

布川事件

12.14 最高裁布川事件特別抗告棄却決定後の運動について

 最高裁第2小法廷が2010 年12 月14 日付けで、検察の特別抗告を棄却し、布川事件の再審開始が確定してからの運動についてご報告します。
 地元利根町に勝利報告宣伝、各種報告集会に延べ400名が参加守る会は12 月23 日、事件の現場である茨城県利根町に2000 枚の布川事件ニュース号外を配布。25 日には水戸で茨城守る会が報告集会を、150 名を超える規模で開催し、全国にその模様が放映されました。
 明くる2010 年1 月23 日には東京で守る会主催の報告集会を100 名規模で開催。2月13日には日弁連主催の報告集会が150 名で開催されました。

 2月15 日、弁護団は水戸地検に①謝罪、②6 点の証拠開示、③迅速な審理への全面協力、を求めました。また、守る会も2月18 日、最高検に①謝罪、②証拠の全面開示、③早期結審への協力、④取調べの可視化など再発防止策の実行、を求めました。

 検察は有罪立証に執念 毎月定例の裁判所要請・宣伝、定点定時月例宣伝を継続3月19日、守る会は水戸地検へも、最高検と同様の講義・要請を行い、午後には水戸地裁土浦支部に①早期無罪判決、②証拠の全面開示と誤判原因の究明、を要請しました。

 同日水戸地裁土浦支部で行われた第1回三者協議で、検察は①謝罪はしない、有罪立証する、②無用の争いはしないが、DNA鑑定を申請すると表明。この期に及んでも有罪立証にこだわっています。なお、この日検察から弁護団の証拠開示に応じて、被害者宅前で桜井・杉山さんと異なる二人組を見たというOさんの捜査段階の書面名で7点が開示されました。

 弁護団は①再審請求審の証拠は総て再審公判の証拠にすることに同意せよ、②新規の有罪立証は許さない、DNA 鑑定は無意味であることを主張していきます。
 今後、証拠請求は5 月21 日までに行い、6月4日までに証拠に対する意見を提出、6月11日に第2回進行協議、7月9日に第3回進行協議または第1 回公判の予定です。

 今年後半から水戸地裁土浦支部で再審裁判が始まります。一日も早い無罪判決と検察の手持ち証拠を全面開示し誤判原因を明らかにすることを求めて裁判所と検察に要請を強めていきます。

満員の4.3佐藤光政壁のうたコンサート

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 最高裁での勝利を受けて2010 年4 月3日、布川事件ゆかりの東京津田ホールで開かれた「佐藤光政壁のうたコンサート」は開場一杯の490 名が参加。喜びにあふれた文字通り「春が来た!」コンサートとなりました。        

無罪獲得に向かって、かつてない取り組み・運動を!

 守る会は第2 次再審請求をおこなった2001 年12 月から、再審開始確定が決まった2009 年12 月まで97 ヵ月連続して取り組んできた毎月定例の裁判所要請・宣伝を2010年3 月から再開しました。
 併せて、銀座マリオン前、水戸駅、千葉駅、立川駅等定点定時月例宣伝、地元利根町での宣伝を救援会や他の冤罪事件支援団体と共同して取り組んで行きます。新しい署名・葉書にも取り組みます。
 9月4~5日の布川事件第20 回全国現地調査有終の美を飾るにふさわしい内容で成功させます。最終的勝利をより多くの人々と共有するために、また運動の財政的保障となる会員拡大とカンパの呼びかけをあらゆる機会を利用して訴えます。守る会の歴史をまとめ今後の冤罪事件支援運動に教訓としていかされるようにします。
 守る会は、最後の最後まで、請求人・弁護団・支援者一体となって無罪判決を一日も早く獲得するために奮闘する決意です。

布川事件守る会事務局長 中澤 宏

東電OL殺人事件

ゴビンダさんの処遇状況

 ゴビンダさんから4 月5 日付の手紙で、グッドニュースが届きました。「今日は、『類』の言い渡しの日でした。私は3 類から2類に選ばれました。よかったです。ハイレベルの刑務官が工場に来て、『あなたは、よくがんばってくれたね。健康に気をつけて、1日も早く国に帰ってください』というひとことを言ってくれました。

 これから面会が増えて毎月5回になりました。余暇時間あれば、今までより多く、面会に足運んでくだされば有り難いことです」とは言え、問題は、2008 年11 月以来の面会制限。現在、面会が許可されているのは、身元引受人(客野)と支援者1 名(蓮見)だけ。これに弁護士面会(通訳同行)を加えて月3 回を何とか維持してきたのが実情なのです。

 国民救援会と連携して5月に処遇改善要請を行う予定ですが、刑務所側は「特定の受刑者ではなく、あくまで一般的な処遇改善についての要請しか受けない」などと言っています。粘り強く継続的な交渉を続け、できるだけ早く複数の支援者による月5 回面会を実現させなければと思っています。

裁判長交代と再審の状況

 門野裁判長が2 月6 日付で定年退官、岡田雄一判事(前橋地裁所長から1 月25 日付で東京高等裁判所総括判事)が第4 刑事部の裁判長に就任しました。

 ゴビンダ弁護団は、2009 年7 月末、再審の新証拠である押田鑑定を補強する新鑑定(森田鑑定)を提出。以来、4回にわたる三者協議(9 月、10 月、12 月、1 月)において証拠開示をもとめ、検察との交渉を続けてきましたが、検察は「必要性なし」として応じようとしていません。この裁判長交代により協議は6 月まで一時中断されることになりました。

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 ゴビンダさんは、上記4月5日付手紙で、次のように言っています。
「布川事件再審確定の桜井昌司さん、杉山卓男さん、おめでとうございます。やっとJUSTICE もらいましたね。ネパールでは、真実は最後に勝利するという言葉があります。私も本当に望んでいること(仮釈放ではなく)再審無罪をもらって国に帰ることです。・・・どうか沢山の署名を集めて裁判所に届け、『ゴビンダは無実だ!』と、裁判官にアピールしてください」「支える会」は、5 月中に高裁要請と署名提出を行います。ご協力、よろしくお願いいたします。

支援集会の報告

 4月10日、「2010 無実のゴビンダさん支援集会」を無事に終了することができました。2001 年の「支える会」結成以来、毎春開催してきたこの集会も、今年で10 回目になります。参加者数は、例年60 名前後(今年は57 名)と、決して多いとは言えませんが、他の冤罪事件の方々との貴重な交流の場ともなっています。前半は、ゴビンダ弁護団報告(佃克彦弁護士)と布川事件の特別報告(藤岡拓郎弁護士)。桜井さん、杉山さんからも挨拶してくださいました。後半は、ゴビンダさんと家族からのメッセージを読んでから、3月26日、足利事件勝利報告集会のDVDの一部(菅家さんの挨拶と各事件関係者への「勝利の花束」贈呈シーン、約10 分)を上映しました。

 その後、名張事件、北陵クリニック事件、袴田事件、JR浦和電車区事件、渋谷事件、築地警察署公務執行妨害国賠事件などの冤罪事件からアピールをしていただきました。国民救援会からの報告は、山田善二郎顧問(前会長)。最後に「支える会」事務局からの挨拶で閉会。集会後の懇親会にも21 名が参加、大いに盛り上がりました。この場をお借りして、参加者と協力者のみなさまに、厚く御礼申し上げます。

参考:「無実のゴビンダさんを支える会」活動報告(2009 年度)
2010年4月10日 事務局

●集会・学習会:
 2009/4/4 ゴビンダさん支援集会
 2009/5/20 なくせ冤罪!5・20 大集会~明日からあなたも裁判"官"?
 2009/11/14 警察はなぜ私を犯人に仕立てたのか?~柳原浩さん(富山冤罪被害者)を迎えて
●ニュースレター: (約800 通)
 No.38(2009/6/3 付) No.39(2009/9/1 付)
 No.40(2009/12/25 付) No.41(2010/3/26 付)
●事務局定例会議:
 隔月1 回(第2火曜日)
●街頭宣伝(有楽町マリオン前):
 毎月1 回(第3 木曜日)
●再審関係:
 2009年
  6/7-8 第19 回裁判勝利をめざす全国交流集会
  6/8 弁護団と会合
  7/9 第11 回高裁要請(ラダさんに同行)
  7月 弁護団が新鑑定提出(三者協議:
  9月、10 月、12 月、1 月)
  11/20-21 再審えん罪事件全国連絡会第18回総会
 2010年
  2/6 岡田雄一判事が東京高裁第4 刑事部裁判長に就任
  2/15 弁護団と会合
  3/7 冤罪リレートークin 銀座2010
●家族支援
 2009/6/24~7/15、妻ラダさんが来日。面会8回、高裁要請、救援会訪問、弁護団面談、支援者との交流、在日ネパール人会への働きかけ、メディア取材など。妻の治療費・娘2人の学費を援助。
●ゴビンダさん処遇状況:
 2008 年10 月~:3類(月3 回)→ 2010年4 月~:2類(月5 回)に昇格

「無実のゴビンダさんを支える会」
客野美喜子

福井女子中学生殺人事件

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 裁判 高裁での再審審理は、いまや大詰めを迎えようとしています。弁護人の求める未開示記録につき検察は2008年8 月、66点の物証を開示し、2009年12月関係者5名の供述調書21通を開示した。これらの開示により、前川君の無実が明らかとなり、再審の道が大きく開かれて来ました。

前川彰司君の近況

 富山県の北陸病院へ入院してから2年が経過しました。最近、国民救援会へ寄せられた2通の手紙を紹介します。

手紙(3月12日発)
 主の平和!うれしい封書をありがとうございます。勇気づけられた思いです。当方なんとか日々をしのいでおります。1日が長く感じいります。でも私なんかよりもっと大変な思いでいる人も大勢います。私ががんばらねば誰ががんばるものぞ。御支援,御べんたつの程を今後もよろしく。

手紙(4月12日発)
 主の平和!前略、金子さん始め国民救援会の皆さん、名張事件の再審開始に向けた裁判スタート、本当によかった、よかった。苦労なさっているだけに、早急に救済されてほしい。布川もそう。思うに、まだ、世にえん罪に泣く者、多々存するものなり。

 前川君の激励面会
 4月20日、6ヶ月ぶりに前川君の激励面会に出かけました。参加者は父禮三氏を始め、国民救援会福井県本部嵐山顧問、金子会長、五十嵐事務局長、西村常任のほか、前川彰司君と同じ信徒であるカトリック教会の方2名の7名を西村氏が運転して出かけました。
 北陸病院では主治医他4名が応対し、前川君の社会復帰へ向けての問題点を語り合いました。前川君は散髪し髭も剃り、小ざっぱりした身なりで、自分の裁判の行方を気にしているようでしたが、嵐山氏は「若い弁護士が参加し弁護団は補強され、しっかりやっているから心配するな」と励ましました。

福井事件責任者・金子 光伸

東住吉えん罪事件

青木さん、朴さんの近況(ひまわり通信への便りから抜粋)

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2月で46歳になりました。「誕生日会」は、1年に1回の温かいコーヒーが飲め、ロールケーキやフルーツクレープが食べられるから嬉しいです。今年もみなさまからお祝いの言葉、お祝いを頂けて幸せです。ありがとうございました。
 2月から二人部屋に移れ、「再審請求」に関し「陳述書」を作成中ですが、過去の訴訟ノートを開けていると、みなさまからの励ましの文面が目に止まり、その時のことが走馬灯のように浮かんできて勇気づけてくれます。みなさまに支えて頂いているからこそ、負けずに生きていけると感じました。一日も早く、真実を明らかにしてもらって、私にも本当の春が来て欲しいと願っています。(2月27日記 青木惠子)

4月14日(水)寺内さん面会時、「作業しすぎて指が曲がらなくなり、所内で手術をしてもらって治るのに3 週間かかった。」とのことでした。ここのところ署名活動や集会など積極的に繰り広げて下さっていて、とても勇気づけられています。今年から毎月、大分救援会の方々が面会に来て下さるようになりました。本当に有難い限りで、何とお礼を申してよいのかわかりません。再審無罪に向けて支援が全国的に盛り上がることを切に祈っているだけに、とても有意義なことです。刑務作業のツナギ作業服の作成はようやく2月2日に製品レベルの試作品5着が完成しました。メーカーからOKの返事が届き、1着が150円。今後は、大量生産できるように効率の良い作業工程を考えて築いていくことになります。無罪判決となる日まで活力を失わないようにするのも闘いの一つです。皆さんの支援を裏切らないように誠実に生きていきたいです。(2月28日記 朴龍晧)

再審請求の現状

(朴弁護団:2009年7月7日、青木弁護団:同年8月7日、大阪地裁に再審請求、個別事件として、同じ第15刑事部に係属)
◎裁判長、左陪席が異動となり、新体制で審理されることになった。また、検察官も異動した。◎第3回三者協議は5月7日の予定

活動報告
◎3月13日(土)支援する会の兵庫県支部結成総会が開かれた。月1回の例会で本事件の学習と兵庫県の運動を具体化していくことになる。
◎3月14日(日)大分県本部臨時大会が開かれ、朴さんのお母さんが支援を訴えた。
◎救援会各支部大会で支援・署名要請や学習会に参加
◎宣伝行動
 3月19(金)大阪地裁前で昼休み宣伝行動、リーフ208 枚配布。大阪地裁第15刑事部に兵庫県支部結成総会の決議文、署名(青木:1101 筆、朴:1047 筆)を提出
 たんぽぽの会(関西えん罪事件連絡会)
◎第8回~第10回
 ・ニュース新年号(第3号)、4号の発行・発送
 ・5.29関西市民集会PartⅢの準備
 5月29日(土)午後2時~大阪市立北区民センター 大ホール・チラシ完成、足利事件の菅家利和さん、布川事件の桜井昌司さんの参加決定

当面のスケジュール

◎国民救援会各支部大会等で支援・署名要請、学習会参加
◎5月21日(金)裁判所前で宣伝行動
 大阪地裁へ署名提出(第5回)
◎6月12日(土)支援する会総会
◎たんぽぽの会
 第11回5月17日(月)
 第12回6月18日(金)

「東住吉冤罪事件」を支援する会
事務局長 尾崎良江

大阪地裁所長オヤジ狩り事件の国家賠償請求を支援する会

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 3月20日、大阪グリーン会館2階にて国賠を支援する会第2回総会を開催しました(写真)。佃副会長による進行で、国民救援会大阪府本部姫野副会長が連帯のあいさつ、中川事務局長による活動報告、川村事務局次長による会計報告、戸谷弁護団長による弁護団報告がされました。

 布川事件の桜井さんから、同事件でウソの自白をさせられたことや29年間の獄中生活、再審の状況など語り、「人を犯罪者にでっち上げた裁判官は犯罪者である。」と怒り、オヤジ狩り事件の原告たちを激励しました。

 枚方冤罪事件で無罪を勝ちとった倉美由紀さん(4月2日に無罪確定)からも「本人と主人の気持ちが空回りするなかで、やっとここまでこれた。家族の力だけではここまでできなかったと思う。」とご主人と共にお礼のあいさつ。質疑応答の後、原告の青年、少年がそれぞれ決意表明。
 藤本敦史さんは、警察の取調べの実態を語り、「なぜ、ここまで頑張れたのか。応援してくれる方がいたから。もし誰もいなかったら自白してたかもしれないし、自殺してたかもしれない。まわりの応援は僕らにとってすごいパワーになる。

 5月の証人尋問で警察、検察に思いきり言ってやりたいと思っている。」岡本太志さんも決意表明。元少年のB君は、「お母さんが亡くなったんは絶対警察のせいやと思ってる。」
元少年のA君は、「3月16日の裁判で弁護士さんと打ち合わせして緊張してたけど自分なりに言いたいことは言えたと思う。これから成人やC少年の裁判にみんな出て頑張って行きたい。」
元少年のC君は、「次は大きい声で言いたいことを言ってやろうと思ってる。」
 藤本敦史さんのお姉さんの浜谷恵さんは「裁判で『まだ犯人やと思ってる』と聞いたとき腹が立つのが再燃した。今でも犯人やと思ってるんやったら、もう一回捕まえて徹底的に調べてもらえ、と弟に、とにかく腹の立つことぶちまけてこい!と言ってきた。」

 読売テレビの方からも中国での人権状況の報告がされ、原告を激励されました。最後に伊東副会長のあいさつと団結ガンバローで閉会。(編集部注:今回は、第2回総会の模様を、同会の4月11日ニュースから抜粋させていただきました。)

日野町事件

1.大阪高裁が殺害方法と手首のヒモの結束方法に関する証拠のプレゼンテーションを認める

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 日野町事件弁護団は3月31日、即時抗告を審理している大阪高裁第1刑事部(的場純男裁判長)に、被害者の殺害方法と手首に残っていたヒモの結束方法に関する新証拠について、「説明をする機会を持って欲しい」と、要請しました。
 これに対し大阪高裁が、4月7日、要請を受け入れ、5月19日(水)午後1時30分から、二つの証拠のプレゼンテーションを受けることを決定しました。この決定は、この間、足利事件や名張事件に対して裁判所が示した、客観的な証拠について慎重な判断をしようとする、変化に沿ったものと考えられます。
 弁護団は4月16日の弁護団会議で、この二つの証拠説明について、パワーポイントなども使い、裁判所に対して短時間に、分かりやすく説明するためのリハーサルを行い、当日に備えています。

2.浜田寿美男先生の自白に関する心理鑑定書原案が弁護団に届く
 元奈良女子大教授(3月末で定年退官された)の浜田寿美男先生にお願いしていた阪原弘さんの自白に関する心理鑑定書の原案が、弁護団に届きました。鑑定書(案)の全文は、A4版で190ページにも及ぶもので、浜田先生の意気込みが感じられるものです。

 鑑定書(案)の基本構成は、第1部が、現決定が想定した虚偽自白の理論によって、「真の自白」と「虚偽の自白」を的確に判別できるか。第2部が、請求人が自白に落ちて、自白内容を展開していく過程は、真犯人の「真実が暴露される過程」であったのか、無実の人が「虚偽に陥っていく過程」であったのか。第3部が、請求人が起訴さ
れて以降、自白を撤回していく過程は、真犯人が「虚偽の冤罪者を演じていく過程」であったのか、無実の人が「真実の冤罪体験を語っていく過程」であったのか、となっています。
 弁護団として、浜田鑑定書(案)を充分に検討し、5月末までには鑑定書を完成させてもらい、早期に裁判所へ提出できるよう準備することになりました。

3.日野町内で6月13日(日)に
大宣伝・署名行動を行います日野町事件対策委員会では、去る2月20日、日野町必佐公民館に130人を集めた行われた滋賀「守る会」総会の成功を受け、次に日野町内全域を視野に入れた「大宣伝・署名行動」を、6月13日(日)に取り組むことを決定しました。
6月13日(日)午前11時に日野町の必佐公民館に集合し、参加者の意思統一と昼食を済ませた後、午後1時から宣伝カー数台で日野町内を宣伝するとともに、町内の「字」毎に署名班を送り、各戸を訪問し、宣伝リーフを配り、対話し、再審開始要請署名をお願いします。この大宣伝行動に、ぜひご参加下さい。

4.広島刑務所が支援者との面会を依然として拒否しています
 昨年来、阪原弘さんにたびたび手紙やハガキを送り、阪原弘さんからは、2度もハガキを貰うなど、親密な関係を続けている広島県福山市の井上進さんが、4月2日、家族とともに面会を求めました。しかし、広島刑務所は「所長裁量」を口実に依然として面会を拒否しています。

日野町事件対策委員
佐藤佳久

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