えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

No.59 再審えん罪事件全国連絡会ニュース

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2012年 12月20日発行 No.59

再審・えん罪事件全国連絡会 第21回総会開かれる

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 再審・えん罪事件全国連絡会の第21回総会が12月1日~2日、大阪市内で開かれ、61人が参加しました。
 総会に先立ち、「再審事件の新たな動きと今後の課題」と題して、大阪大学大学院高等司法研究科の水谷規男教授による記念講演がおこなわれました。
 講演では、最近の再審事件の動きのなかで、今後の再審冤罪事件の救済につなげていくためにはどのようにすればいいのか解説しました。最近の再審開始決定について水谷教授は、「裁判官は、別人が犯人だという疑いを持ったからこそ開始決定を出している。しかし、無罪の確信が無ければ再審開始決定を出さなくていいとなると、“疑わしきは被告人の利益に”という刑事裁判の鉄則は、再審請求にも当てはまるという白鳥決定の意味の半分が失われてしまう。再審請求人が犯人だと思ってしまえば、証拠上の疑問があったとしても開始決定は出ないということをもたらす可能性がある」と指摘。冤罪被害者救済のための展望として、「裁判員裁判が始まり、裁判が市民にとって身近な問題となり、市民の関心をひく話題になってきた。裁判官は、自分には真実が分かると思ってはいけない。普通の人が抱くであろう疑問を大事にしなければならない。有罪慣れしている裁判官を変えていく必要がある。検察官の出した有罪証拠に対して、これだけの疑問が生じている、それでも有罪を維持するのかという訴えが効くのではないか。有罪の疑いが残る事件は、有罪にしてはいけないという当たり前のことが裁判で実現できるのではないか」と強調しました。
総会では、瑞慶覧事務局長から、昨年の総会以降に福井女子中学生殺人事件、東住吉冤罪事件での各再審開始決定など再審・冤罪事件で貴重な成果をあげていることや、この間の裁判と運動の前進面に確信を深め、さらにこの間の教訓と課題を明らかにしていこうと総会議案が提案されました(総会決定は、当連絡会のホームページをご覧ください)。
討論では、各事件の情報を共有財産として活用することで事件勝利に結びつけたいという意見や、検察が持っている証拠を開示させることの重要性、刑務所内での処遇改善のとりくみを強める必要性などの報告がされました。そして、満場一致で議案を採択、運動をよりいっそう前進させることを確認しました。
 代表委員の新倉修青山学院大学教授は、連絡会の結成に尽力し、昨年4月に亡くなった代表委員の竹沢哲夫弁護士が、1992年の総会の記念講演の一節を紹介して閉会のあいさつをおこないました。
 竹沢弁護士は、1992年の総会の記念講演で、「司法の閉鎖性の中で、生きつづけてきた誤判の構造、からくりを広く批判にさらす。難しい理屈でなく事実に裏付けられた、やさしい言葉によって、そして自白や供述証拠などの口先ではなく、動かすことのできない客観的事実や証拠物によって、大衆的批判に訴える。こうして、一つひとつの具体的えん罪事件を通じて、誤判の構造を打ち破ってきたのです。誤判に苦しむ人びとを救出し、誤判の構造とその土壌になっている閉鎖的な司法を打ち破る、大衆的裁判批判の道をひらくことに寄与した『再審・えん罪事件全国連絡会』に結集する皆さんの役割は大きいし、これらのたたかいの経験と教訓をふまえながら、いま現に苦しいたたかいをつづけている、本日報告の諸事件への、より一層の連帯と支援が期待されるのです」と、述べています。
 今回の総会を通じて明らかになった、再審・えん罪事件をめぐる情勢と私たちの今後のたたかいの方向性を指し示していることを再確認して、冤罪をなくす支援運動をさらに飛躍させようと述べて、閉会しました。
 総会の前に開かれた運営委員会で、当連絡会に布川事件国賠裁判を支援する会と、豊川幼児殺人事件・田邉正樹さんを守る会、関西たんぽぽの会の3団体の加盟を全員一致で承認しました。

 

「東電OL殺人事件」からの発言

「無実のゴビンダさんを支える会」事務局長 客野美喜子
 
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 1997年に発生した東電OL殺人事件において、無期懲役の有罪判決を受けて服役していた、ゴビンダ・プラサド・マイナリさんは、2012年6月7日、東京高裁第4刑事部による再審開始と刑の執行停止の決定を受けて釈放され、18年ぶりに母国ネパールに帰国することが出来ました。
 実は開始決定当日、高検は即座に異議を申し立てるとともに、裁判所の職権による再勾留を求めましたが、第4刑事部にも第5刑事部(異議審係属先)にも却下されたのです。
 その後、高検は何ら打つ手がないまま異議申立を棄却され、8月7日、わずか2カ月という異例の早さで再審開始が確定しました。
 開始決定は、現場の部屋に陰毛を残し、被害者の遺体に精液や唾液を残した第三者X(証拠番号376の男)の犯行と見るのが自然であり、これらの新しいDNA証拠が確定審で出されていたならば、被告人の有罪認定には到達し得なかったと明解に述べています。
 それでもまだ高検は、逆転を狙って独自のDNA鑑定をおこなっていましたが、その思惑は完全にはずれ、被害者の爪の付着物からも、第三者XのDNA型が検出されるにおよび、ついに有罪主張を断念するに至りました。
 10月29日の初公判は、検察側・弁護側の双方が控訴棄却を求めて結審。11月7日の判決公判で、「控訴棄却」、すなわち無罪の判決が言い渡されました。
 判決は、再審請求審で実施されたDNA鑑定により浮上した第三者Xが、現場で被害者と性交した後、殴って出血させ、首を絞めて殺害した疑いが強まった。これらの新証拠に照らしてみれば、一審東京地裁が「被告人以外の陰毛が現場に落ちていたことから被告人以外の者が犯行現場にいた可能性を払拭できないこと、また被告人に土地勘のない巣鴨に被害者の定期券が落ちていたことなど、被告人を犯人とするには合理的に説明できない事実も多数存在し、無罪方向に働く事実も存在している」として無罪判決をしたことに事実誤認はないと結論づけました。
  ゴビンダさんの無実の訴えがようやく裁判所に届き、戦後の重大事件(死刑・無期)において8件目という再審無罪を達成したのは、たしかに喜ばしいことです。ここまで来ることができたのも、みなさまのご支援あってこそと、心から感謝しています。しかし、どうしても手放しで喜ぶ気持ちになれません。なぜ、刑事裁判の鉄則に従った一審無罪が二審で覆されてしまい、最高裁もそれを追認してしまったのか? 今回の判決は誤判原因について、いっさい言及せず、閉廷後も謝罪の言葉さえありませんでした。
 「再審とは、誤判からの救済である」と今まで思っていましたが、どうやら「裁判所の辞書に“誤判”という言葉は存在しない」ようです。つまり、「確定判決は正しい」というのが大前提であり、だからこそ再審を開くのは「明らかな証拠を新たに発見した時」に限るというわけです。ならば、その新規明白な証拠は、どこから“発見”されるのでしょうか? ゴビンダさんの場合、再審開始の決め手となった新証拠(すなわち再審請求審の中で昨年からおこなわれてきたDNA鑑定の対象となった数々の物証)は、全て検察の手持ち証拠の中から出てきたものばかりです。遺体の体表から検出された唾液が、ゴビンダさんとは異なる血液型だったことを、初動捜査の段階から知っていながら隠し続けてきたことさえ明らかになりました。
 「再審の扉を開く鍵」が証拠開示だということは、誰の目にも明らかです。そもそも、検察が有罪立証に役立つ証拠だけしか法廷に出さなくてよいなどという現行制度は間違っています。「無実のゴビンダさんを支える会」と国民救援会は、11月12日、最高裁と最高検に対して、謝罪と検証を求める要請をおこない、冤罪の原因究明と再発防止に向けた抜本的な改革(全面証拠開示制度や第三者機関の必要性など)を訴えました。
  この12年の活動をふりかえって、冤罪支援というのは、本当に地味な、なかなか報われることのない、しんどい活動だということを、あらためて実感しています。日本の裁判における起訴有罪率は99.9%ですから、どれほど一生懸命支援しても、めったに無罪にならない。さらに、再審となれば、なおのこと、非常に厳しい長期の支援を覚悟しなければなりません。そういう状況の中でゴビンダさんが再審無罪を達成できたのは、ほとんど奇跡的なことだと言ってもよいでしょう。本当は「無実の人が無罪になること」が「奇跡的」であってはならないのですが、残念ながら、これが日本の刑事司法、いわゆる「検察司法」のおそるべき実態です。これは、冤罪被害者だけでなく、実は全ての市民にとって、非常に不利益なことなのではないでしょうか。
 「どうして私が15年間も苦しまなければならなかったのか。日本の警察、検察、裁判所は、よく考えて、悪いところをなおしてください。無実の者が刑務所に入れられるのは、私で最後にして下さい」というゴビンダさんの言葉を、刑事司法に携わる人たちはもちろんのこと、もっと多くの一般市民に訴えて世論を高めていきたいと思っています。
 「支える会」は、来年の3月24日をもって解散しますが、新たに別組織を結成して、再審・えん罪事件全国連絡会のみなさまと共にたたかっていきます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。


名張事件・最高裁へ独自要請 署名が2万9千人分を突破!

名張、袴田事件の年内5万人署名達成のために

すべての会員・団体に呼びかけて、急ぎ集中を 

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 12月11日、名張事件全国ネットの呼びかけで、最高裁への独自要請がおこなわれました。この日の行動には、三重、愛知、兵庫、東京の各守る会と中央本部から12人が参加しました。
 要請では、名古屋高裁の差戻し審の決定は、「科学的知見に基づく」ものとはいえず、最高裁が差し戻した要件を満たさず、裁判官の勝手な推論で人の命を奪うことは許されない。また、証拠を隠したまま死刑判決を維持することは絶対にあってはならないと、各々から最高裁自らが一日も早く名張事件の再審開始決定と奥西勝さんを釈放することが訴えられました。
 この日提出した署名で、累計2万9千人分を越えることができました。引き続き、年内5万人署名達成にむけて、すべての会員・団体に呼びかけて署名を急ぎ集中しましょう。
*両事件の署名用紙はホームページからも取得することができます。

 

袴田事件

12月26日弁護側鑑定人に対する検察の反対尋問

 
 袴田事件の再審事実調べは「5点の衣類」に関する弁護側、検察側推薦の鑑定人への双方の主尋問がおこなわれました。12月26日には、事実調べの最大の山場である弁護側鑑定人に対する検察の反対尋問がおこなわれます。
弁護側鑑定人は、「5点の衣類」の血液由来のDNA型鑑定で、袴田さんはもちろんのこと、被害者の血液に由来するものは検出されなかったとの意見書を裁判所に提出しています。この鑑定によって袴田さんの無実は明らかにされ、再審開始に大きく前進します。
 検察は、マスコミなどでこの弁護側鑑定人の鑑定意見書に対して、「鑑定方法が鑑定人の独自の方法であり、確立されたものでない」と、反論しています。
 26日の検察の反対尋問に弁護側鑑定人がどのように答えるか。事実調べの最大の山場を迎えます。ぜひ、26日の事実調べの激励行動にご参加お願いします。

【12月26日の行動日程】
 10時20分       静岡地裁前集合
 10時30分       静岡地裁要請
 11時00分       静岡地検要請
 13時15分       弁護団激励行動(静岡地裁前集合)
 14時~15時     静岡市内 宣伝行動予定(時間帯変更もあり)
 17時~           弁護団報告・記者会見予定(尋問時間により変動します)


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秋の全国いっせい宣伝とあわせて、各地で署名を訴える

〈愛知〉 奥西さん救えの声、冬空に響く 大須観音定例宣伝行動

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11月28日に通算184回目となる、大須観音定例宣伝行動が14人の参加でおこなわれました。
「奥西さんは八王子医療刑務所で治療を受けながらも『やっていないのだからがんばる』とはっきりと意志を面会人に伝えました」「最高裁判所に届ける署名にご協力をお願い致します」などとハンドマイクで訴えました。「えぇ!まだやっているの?」「奥西さんの様態は良い?」などの声があり、若い人を中心に署名が61人分寄せられました。

〈大阪〉 府内6駅頭で各支部が街頭宣伝とりくむ

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大阪では、府内6駅頭で無実の人を救う!秋の全国いっせい宣伝をとりくみました。
各支部でも工夫をして宣伝をおこないました。国民救援会岸和田支部では、絵手紙と「えん罪をなくそう」などのプラカード6枚を作って、通行人に目立つように宣伝をおこないました。各駅頭での市民の反応が大変よく、ビラの受け取りも多く、参加した会員が行動に確信をもつと同時に「元気が出た」との声も寄せられました。市民からは、地元・東住吉冤罪事件について「あの事件の裁判はどうなったの。心配だわ」、ビラに掲載された桜井さんや菅家さんの顔写真を見て、「この人は知っている。みなさんが頑張って支援しているから無罪になったんですね」と、声をかけられました。

 

福井女子中学生殺人事件再審開始1周年集会に90人が参加

検察の異議申立てを直ちに棄却して、再審確定を求める!

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11月25日、福井女子中学生殺人事件の再審開始決定から1周年を記念して、福井市内で、「なくせ冤罪!ひらけ再審11・25市民集会」を開催し、地元福井県をはじめ富山、石川、愛知県から90人が参加しました。
集会では、吉村悟弁護団事務局長から弁護団報告がされました。吉村弁護士は、事件の経過、再審開始決定のポイントについて、パワーポイントを使ってわかりやすく説明しました。また、異議審の審理状況について、検察が3月、9月、10月に補充書を裁判所に提出したが、内容は従来の主張を繰り返すのみで、検察の異議申立ては破たんしていると批判しました。
これに対して、弁護団は5月、7月に検察への反論書を提出し、12月にも反論書提出(別項記事)の準備をすすめていることを明らかにし、弁護団としてはこれで結審し、理由のない検察の異議申立てを直ちに棄却するように名古屋高裁に求めていくことが報告されました。いよいよ異議審のたたかいも重要な局面を迎えます。
 集会では、前川さん親子も元気に挨拶し、なお一層の支援を訴えました。
 前川彰司さんは、「この事件は、なにからなにまでがウソ、またウソで固められた事件です。私を有罪にした警察、検察、裁判所を許せない。とくに逆転有罪とした裁判官は許すことができない。正義は我々にあります。ご支援をよろしくお願いします」と訴えました。
 父親の禮三さんは、「親子でこうして皆様の前に立つことができてうれしい。私たちの背中をもう少し押してくださり、一日も早く再審開始、無罪判決がいただけますように引き続きご支援をお願いします」と、訴えました。
 集会では、再審開始を求める署名が1万人分を突破したことが報告され、当面の目標である3万人署名達成への協力が呼びかけられました。次回の名古屋高裁への要請行動は13年1月18日(金)13時30分からおこないます。
 弁護団が検察への全面的な反論意見書を提出
12月10日、弁護団はこれまで検察が提出した異議申立て、その後の補充書に対する全面的な反論意見書を名古屋高裁に提出しました。
弁護団が提出した意見書の主な論点は以下の内容です。
1、原審の開始決定が認めた、①第三の刃物の可能性、②ルミノール反応が出ないことの問題性、③犯行態様が異なること、の3点に加えて、④関係者の供述に「変遷の一致性」が認められることは目撃供述のでっち上げを示すことを加えた4点の疑問はいずれも確定判決に合理的疑いを生じさせること。
2、検察官の異議申立が認められるためには、この4つの疑問を全て解消しなければならないにもかかわらず、すべての点で異議理由には根拠がないこと。
3、これまでの書面のやり取りで議論は出尽くしているので、早期に審理を閉じ、異議申立てを棄却すべきであること。
4、検察官請求の岩瀬証人は①に関する一般的見解を述べるだけの証人に過ぎず、その帰趨は異議申立の可否に影響を与えるものではないし、これ以上の引き延ばしは許されないので、絶対に採用すべきでないこと。
弁護団は、この意見書で「異議審の議論は出尽くしており、名古屋高裁が早急に審理の終結を求める」とのコメントを表明しています。
また、弁護団は、12月12日に検察が再審決定に大きな影響を与えた押田鑑定を弾劾しようと、千葉大学医学部・岩瀬博太郎教授の証人申請を裁判所に申立てたことに対して、検察官の主張は従来からの繰り返しであり、同証人の尋問は不要であり、かつ審理は既に尽くされているので早期に本件審理を終結すべきであると「上申書」を提出しました。
いよいよ、福井女子中学生殺人事件の異議審も重要な局面を迎えます。早急に、名古屋高裁に対して、検察の不要な証人調べを直ちに退けて、即時審理終結と異議棄却決定を求める要請を強めましょう。

 

滋賀 日野町事件

証拠開示で確定判決に重大な疑問が明らかに

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11月25日、日野町事件の全国現地調査がおこなわれ、65人が参加しました。今回の現地調査で弁護団は、10月に行われた三者協議で検察から阪原さんが盗んだ手提げ金庫を投げ捨てたとされる山中の現場の引当の際の検証写真のネガが開示され、その証拠に添付された写真が検察の主張と矛盾することが明らかになったと伊賀興一弁護団長から報告されました。
 この証拠は、捜査段階で阪原さんの「自白」の信用性を支える重要な証拠で、有罪確定判決の根拠ともされています。引き当たり見分調書に添付された写真は19枚あり、そこには奪われた金庫が発見された山中で、阪原さんが検察官から現場引き当てを案内する様子が写っています。しかし、今回開示された写真のネガを確認すると、現場へ向かう様子としながら、山中から帰る際に撮影された写真8枚が使用されたことがわかったということです。
つまり、引当たりの見分調書の貼付写真は、阪原さんが自分から案内したと印象づけるために帰路と往路の写真が入れ替えられていたことを示します。これは確定判決にも重大な影響を与えるものです。三者協議では、年内に事実調べを終結して、来年3月にも決定することが予定されていましたが、新たな事実が判明したこともあり、来年3月までの決定を延期することが合意されたことも報告されました。引き続き、証拠の開示と徹底した事実調べをおこなわせるため運動を強めましょう。
この間の証拠開示をめぐるたたかいの教訓については、次号のニュースに弁護団から報告をお願いしていますので、ご期待ください。

 

日野町事件に続き、大崎事件でも徹底した事実調べを勝ち取ろう!

証拠開示と証人調べを求める緊急要請ハガキを裁判所に集中を

大崎事件弁護団が緊急事態を打開しようと東京で学習会

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 12月9日、大崎事件の事実調べが年内にも打ち切られるとの重大事態を受けて、大崎事件首都圏守る会や冤罪事件関係者などが参加して、東京都内で鴨志田祐美・弁護団事務局長を囲んで緊急に学習会を開きました。
鴨志田弁護士は、鹿児島地裁の中牟田裁判長が、10月の三者協議の場で「検察に証拠開示を命令するつもりはない。鑑定人の証拠調べをする必要もない」と述べたことを紹介し、大崎事件が重大な局面に直面しており、全国らから「証拠開示と徹底した事実調べを行え」と声を集中してくださいと訴えました。
中牟田裁判長は、富山地裁時代に氷見事件で有罪判決を書いた裁判官です。大崎事件で再び同じ誤りを繰り返させてはなりません。
再審の逆流を許さないためにも、全国から「証拠開示と徹底した事実調べを求める緊急要請ハガキ」と署名を国民救援会鹿児島県本部に集中してください。12月18日には、鹿児島地裁への要請行動がおこなわれました。

 

西武池袋線痴漢冤罪小林事件

東京地裁で12月28日事実調べ決定!

2011年2月に東京地裁に再審申立てをおこなった西武池袋線痴漢冤罪小林事件について、東京地裁刑事第6部(細田啓介裁判長)は、12月28日(金)午前10時から専門医の尋問をおこなうことを関係者に通知してきました。弁護団は、小林さんが難病の全身性強皮症でその病状では痴漢行為などできないと、弁護団は再審を申立てていました。28日の証人尋問では、提出した新証拠である鑑定意見書を出した専門医の尋問がおこなわれます。
痴漢冤罪事件の再審請求は、本件が初めてといわれており、今回の事実調べは大きな意味を持っています。
12月28日の証人尋問が終了後に、12時から千代田区霞ヶ関の弁護士会館ロビー、もしくは日比谷公園で弁護団から報告を受けることになっています。(その日、あいにく御用納めで弁護士会を含めて会場がとれませんでした)
報告集会は、再審開始にむけて奮闘されている弁護団を励ますとともに、今年1月26日に小林卓之さんの仮釈放を勝ちとり、年末には再審にむけて大きな一歩となる証人尋問を勝ちとるなかで今年を締めくくります。年の瀬で大変お忙しいこととは存じますが、26日の事実調べ報告会にご参加ください。


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名張毒ぶどう酒事件

映画「約束」2月16日に封切り!

東京・渋谷ユーロスペースで上映へ

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映画「約束―名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」は、2013年2月に、東京・渋谷のユーロスペースでの上映を皮切りに、順次全国で封切られます。
 
事件発生当初から蓄積した圧倒的な記録と証言を再検証し、本作を作り上げたのは、『平成ジレンマ』『死刑弁護人』の齊藤潤一(監督)と阿武野勝彦(プロデューサー)。
これは、東海テレビ放送の名物ドキュメンタリー「司法シリーズ」を手掛ける二人が、カメラが入ることが許されない独房の死刑囚を描き出す野心作である。
そして、奥西勝を演じるのは日本映画界の至宝、仲代達矢。息子の無実を信じ続ける母・タツノ役に、樹木希林。ナレーションをつとめるのは、寺島しのぶ。
そう、本作は映画界とジャーナリズムが日本の司法に根底から突き付ける異議申立なのだ。(映画「約束」宣伝チラシより)  詳しくはwww.yakusoku-nabari.jp
 
 来年1月14日、渋谷ユーロスペースにて東京上映成功にむけて実行委員会主催の特別試写会が午前10時に上映します。上映終了後に制作関係者からの挨拶、協力券普及について訴えを行います。ぜひ、ご参加ください。協力券は全国共通券で1400円です。事務局までご連絡ください。

裁判・集会・宣伝などの主な予定

12月26日(水)  袴田事件弁護側への検察の反対尋問(13時30分~)
            *静岡地裁前に10時50分集合して静岡裁判所、地検へ要請
12月28日(金)  西武池袋線痴漢冤罪小林事件の再審請求事実調べ(東京地裁10時))
 
【2013年】

1月14日(月)  名張毒ぶどう酒事件・奥西勝さん87歳誕生日宣伝行動
            映画「約束」東京上映成功をめざす特別試写会
            午前10時  渋谷・ユーロスペースにて上映と訴え
1月18日(金)  第203次最高裁統一要請行動  8時15分~最高裁前宣伝
             10時~   刑事事件要請
             11時~   民事・労働事件要請
             13時半~  新春の集い(平和と労働センター3階会議室)
1月18日(金)   福井女子中学生殺人事件名古屋高裁第4回要請行動(13時30分~)
1月28日(月)  袴田事件弁護側への検察の反対尋問(13時30分~)
            *静岡地裁前に10時50分集合して静岡地裁、地検へ要請


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 * 次号「ニュース」は、2013年1月中旬頃に発行する予定です 

■再審・えん罪事件全国連絡会とは・・・
1973年4月、えん罪で苦しむ人々を救うことを目的として、作家松本清張氏、佐野洋氏、評論家の青地晨氏等の呼びかけで結成されました。
以来、「無実の人は無罪に!」をスローガンに、えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動などを進めています。

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