えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

No.85再審えん罪事件全国連絡会ニュース

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2017年 10月25日発行 No.85

名張毒ぶどう酒事件

250名の大宣伝で名張事件支援の旋風をおこす !

「名張毒ぶどう酒事件 無念の獄死2周年行動」

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えん罪名張事件・愛知の会と日本国民救援会愛知県本部は、奥西勝さんが八王子医療刑務所で無念の獄死を遂げてから2年となる10月4日、毎月行っている名古屋高裁・高検要請行動に続いて、夕方5時から1時間、名古屋駅前の笹島交差点で「名張毒ぶどう酒事件 無念の獄死2周年行動」に取り組みました。
「笹島交差点(名古屋駅前)に旋風を起こそう!」との呼びかけに、愛知県外からも積極的に参加いただき、近郊の奈良、岐阜のみなさんのほか、大阪、兵庫からはマイクロバスを仕立てて本当にたくさんの方々に駆けつけていただきました。愛知県内も救援会のみなさんはもちろん、労働組合やその他様々なつながりのある団体から多くの方々にご参加いただき、総勢250名の大宣伝行動となりました。それぞれ思い思いの横断幕やプラカードを掲げ、用意した5000個のティッシュチラシを配りきることができました。
宣伝は、主催者のあいさつに続き、岡美代子さんから寄せられたメッセージの紹介、弁護団の中川亜美弁護士からの第10次再審の現状報告と支援の訴えのほか、元面会人の稲生さんや各地の支援者からの訴えが続き、行動アピールの採択、最後には早期再審無罪を求める参加者の心を込めたシュプレヒコールで終了しました。当日はマスコミの取材もあり、あらためて名張事件を意識してもらうよい機会となりました。
名張事件の第10次再審は、昨年10月までに26点に及ぶ新証拠が弁護団から提出され、遅きに失するとの批判は免れないものの、今年5,6月には検察官から反論の意見書も提出されました。第10次の新証拠は7次以降の中心論点である毒物問題に加え、封緘紙の二度貼りの事実を示す「糊鑑定」や奥西勝さんの「自白」どおりの犯行準備等が不可能であることを示す実験結果やその「自白」が奥西勝さんの無実を示す根拠となる「供述分析」など、全く新しい観点からの科学的新証拠です。検察官の反論が出そろった今、新たな論点の判断のために鑑定人の証人尋問などの事実調べを行うことが必要ですが、名古屋高裁はこうした審理を行おうとしないばかりか、審理の方向を決める「進行協議(三者協議)」ですら、申立から2年が経とうとしているのにただの一度も開いていません。
一方、名古屋高裁は、再審判断の前提となる再審請求人への求意見を9月5日を期限に行い、岡美代子さんは既にその意見を名古屋高裁へ提出しています。私たちは、第8次の請求審において、弁護団への連絡もなく急きょ裁判官が八王子医療刑務所の奥西勝さんと形ばかりの面会をし、その二日後に「意見をきいた」として請求棄却をした苦い経験をしています。今度もまた実質的審理をしないままに形ばかりの判断をするのではないかと、大きな危惧を抱いています。
そのため私たちは、これまで機会あるごとに取り組んできた裁判所前での行動ではなく、こうした裁判所の不当な対応を多くの市民のみなさんに知っていただくための繁華街での宣伝行動に取り組みました。普段はあまりチラシの受け取りがよくない人通りの多い交差点にもかかわらず、四つ辻の全てで行われる宣伝は迫力もあり、多くの方々が積極的にチラシを受け取り、署名にもご協力いただきました。奥西勝さんの無念を晴らすために裁判所に真摯な審理を求めるこうした取り組みは、東京などでも取り組まれ、再審開始・無罪に向けてさらに奮闘する決意を固めあうことができました。

えん罪名張事件・愛知の会
事務局長 田中哲夫

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静岡・袴田事件

検察側の本田鑑定批判が破たん!

再審開始は揺るがない、東京高裁は即時抗告を棄却せよ!

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静岡・袴田事件の即時抗告審で9月2 6、27日、東京高裁(大島隆明裁判長) で再審開始決定の根拠となったDNA型鑑定の方法について、鑑定人尋問がおこなわれました。
事件は1966年に静岡県清水市で起こった強盗殺人事件の犯人として袴田巖さんが逮捕、起訴され、死刑判決が確定したものです。2014年3月に静岡地裁が、有罪の根拠とされた犯行着衣に着いていた血液は、被害者のものでも袴田さんのものでもないとするDNA鑑定などにより、再審開始決定と死刑と拘置の停止が言い渡され、検察が即時抗告しています。
尋問には、開始決定の根拠となった鑑定をおこなった筑波大学の本田克也教授と、東京高裁の嘱託で検証実験をおこなった大阪医科大学の鈴木康一教授が出廷しました。
記者会見で弁護団は証人尋問の様子を報告。本田教授は選択的抽出法について学生、弁護士に指示して適正におこなわれていることを、映像も交えてわかりやすく説明したと述べました。また、検察と鈴木鑑定人が批判するレクチンという試薬を用いておこなう選択的抽出法は、国際学術誌にも論文が公表されており、その有効性が認められていることを証言したと報告。
一方、鈴木鑑定人は裁判所の鑑定事項も無視し、本田鑑定人がおこなった選択的抽出方法によるDNA鑑定の検証は一切おこなっておらず、本田教授の鑑定の検証になっていないと述べました。鈴木鑑定人は本田教授がおこなった方法を全く無視し、器具も手順も違う独自の抽出法を実施し、鑑定に使用する試薬の濃度を変えるなど、全く無意味な検証実験であったことが尋問で明らかになったことを、弁護団は厳しく批判しました。
弁護団は、鑑定人尋問で再審開始決定は揺るがないとし、裁判所が検察の即時抗告を棄却すべきことを強調しました。次回の三者協議は11月6日におこなわれます。

これ以上、もう待てない!再審無罪を求めるリレーアピールの成功

即時抗告棄却を求める署名4,339名分提出、累計22万名を突破

9 月26 日、27 日の鑑定人尋問にむけて、東京高裁前での宣伝、裁判所・検察要請行動等多彩の取り組みが行われ、首都圏を中心に80 名を超える支援者が参加しました。26 日午後に東京・有楽町マリオン前で行った「再審無罪を求めるリレーアピール」では、日本プロボクシング協会・袴田巌支援委員会の新田渉世さんをはじめ元WBAミドル級世界王者の竹原慎二さん、将棋界からは今年大きな話題となった藤井4 段が公式戦先勝記録29 日を達成する前の記録保持者だった神谷広志8 段、死刑囚・袴田巌さんを救援する国会議員の会からは、社民党副党首・参議院議員の福島みずほさん、日本共産党参議院議員の仁比聡平・(メッセージ)、冤罪犠牲者から桜井昌司さんらがリレーアピールを行いしました。
また、東京高裁へこの日4,339名分の署名(累計で22万名を突破)を提出しました。

滋賀・日野町事件

確定判決が大きく揺らぐ! 死因は絞殺ではなく扼殺

吉田謙一教授の鑑定尋問で明らかに

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1984年に日野町で起きた強盗殺人事件の犯人として阪原弘(ひろむ)さんの無期懲役が確定した滋賀・日野町事件。阪原さんの死亡後、遺族4人が申し立てた第2次再審請求審は、大津地裁で協議が続いています。
大津地裁は9月4日、殺害方法について弁護団が申請した東京医科大学の吉田謙一教授の尋 問をおこないました。
記者会見した弁護団によると、吉田教授は、遺体の損傷状況と阪原さんの自白とは矛盾すると証言をしました。
尋問で吉田教授は、遺体の顔や首に残った圧迫痕などから、被害者は床にあおむけにした状態で、犯人に左手で口をふさがれ、右手で首を絞めるような状態にして体重をかけて殺害されたと指摘。座っている被害者の背後から両手で首を絞めたとする自白の方法では、強い力で頚部を圧迫して死に至らせることはありえないと証言しました。
7月の元警察官と元検察官の尋問と同様、再審申立人の遺族が出廷し、尋問を傍聴しました。事実調べは終了し、今後、双方が最終意見書を提出することとなります。

吉田謙一東京医科大教授の尋問を終えて、担当した谷田豊一弁護士の記者会見での報告要旨を紹介します。

≪谷田豊一弁護士の報告≫
吉田先生には1月5日に鑑定書を出していただきまして、今日が証人尋問という経過です。

鑑定事項

鑑定事項は、剖検記録、写真などの鑑定資料から認めることができる損傷の部位、形状、種類、それぞれの損傷がどのようにしてできたかということと、遺体にある損傷の鑑定結果と阪原さんの自白や犯行再現実況見分調書で説明している殺害態様との間に整合性が認められるかということです。これまでに他の法医学者の鑑定が出ていて、死因は絞頚ではなく扼頚、手で首を絞めて殺害されたと判断されています。遺体には、手で首を絞めた痕跡とヒモで首を絞めた痕跡と両方あったのですが、ヒモで絞められて死んだのか、手で絞められて死んだのかというのは法医学者の間で論争がありました。
吉田先生には、手で頚を絞めて殺害したとする犯行再現の方法が、遺体の損傷と矛盾しないかどうかを鑑定事項とする鑑定をお願いしました。

犯行再現の方法

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犯行再現の実況見分調書の写真で見ますと、座っている被害者の後ろから中腰になって右斜め後方から、右手の肘を曲げて、手首の関節も曲がった状態で、頚の後ろを左手で支えて、右手の親指を右耳の下に当てて、甲状軟骨付近に手の掌を当てて締め付けた状態になっています。
左手の2指から5指は、仮想被害者役の警察官の左側頚部辺りまで指が当たっています。右手の2指から5指も左の側頚部の方に回ってきています。
このような犯行再現が遺体の損傷と一致するかどうかの鑑定をお願いしました。

確定審は鑑定抜きの判断

遺体の損傷と自白の矛盾に関しまして、確定審ではどのように判断していたかということですが、殺害態様の自白そのものの信用性というのは、あまり争点にならなかったんですね。弁護人は、手で首を絞めたときに被害者の顔が白くなったとの自白は、手で首を絞めて殺害した場合、顔がうっ血をして逆に赤くなり、矛盾があるという指摘はしていました。しかし、自白による犯行再現と遺体の損傷との間に矛盾があるかの点は、争点になっていませんでした。
裁判所は、判決をする時点で一定の疑問を持っていたんです。解剖した龍野さんというお医者さんが、法廷で被害者の上に加害者が馬乗り状態になって、上から手で首を絞めた遺体であるということを証言されたんです。阪原さんの自白と犯行再現は既に捜査段階で写真と調書にとってしまった後で龍野医師の証言と犯行再現とが矛盾する証拠関係になったのです。この矛盾から自白の信用性の検討を法医学的に解明することが必要になっていました。
判決は、初老の男性で酒に酔った状態で、被害者の後ろから手で首を絞めて果たして一気に、一声も発せずに殺害できるのか疑問であるがこれを解明する方法はないと判断してそれ以上、犯行再現と龍野医師の証言との間に生じた矛盾の解明の努力をしなかったんです。
弁護人が殺害方法の自白や犯行再現を争っていないから、裁判所もこれを解明する必要性がないというわけではなく、裁判所は真実を発見する義務がありますから、裁判所が殺害方法という重要な事実に疑問を抱いたら、これを解明する方法として法医学鑑定を行うことが必要不可欠です。裁判所は、法医学鑑定を行わないまま、矛盾を解明することなく放置したままで有罪の判断をし、判決が確定してしまっていたんです。

再審請求審の鑑定情況

再審請求審では二人の法医学者の鑑定意見書が出されていました。自白や犯行再現の方法では首が固定されず、窒息死させるほどの強い力がなかなか入らないという点では共通して指摘されました。しかしこの矛盾を徹底的に解明するというところまでは到達しませんでした。
池田鑑定人の再審請求審での証言では、この方法で殺害するのは無理があると言いながら、この方法で殺害できないというところまでは証言されなかった。自白、犯行再現の方法でも窒息死させることは不可能とまでは言えないというところに留まっていました。

吉田鑑定

今回、弁護団はもっと焦点を絞って、遺体の損傷がどの部位にあって、どのように左右の手が当たったのか、損傷部位を剖検記録、滋賀医大に保管されていた記録、そこに写っている写真、そこに書いてある損傷の部位、形状、そういったものを吉田先生に丹念に全部調べていただきました。
そして、右側の頚部に圧迫痕がつながってL字型とか、くの字型に見える損傷があり、下顎に蒼白帯Y1があり、その下に、点状出血が帯状になっているY2を指摘されました。
左側の頚部のところを見ますと、下顎のすぐ下辺りに損傷が集中していること、唇の粘膜の上と下に剥離、損傷がある。これらの損傷がどうしてできたのか、法医学者として右手、左手をいろいろな角度で当ててみてどのように損傷が、外部にできたのか、どういう手の使い方をしたらできたのかというのを調べられました。外部の損傷に対応して内部の損傷として、舌骨の右大角部が骨折している、甲状舌骨筋が出血している、気管の後ろに位置している食道の後壁に出血があるという内部損傷が一致しているとの判断をされました。
鑑定の結果、仰向けの被害者の上に加害者が馬乗り状態になって、左手で口を塞ぐようにして、右手の親指と人差し指の間をのど輪のような状態にして甲状軟骨より上の部分に当て、体重を乗せて垂直に床方向に力を加えて殺害したことが明らかになりました。
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この鑑定結果に照らし、座っている被害者の後方から中腰の姿勢で右手で首の喉仏付近を圧迫し、左手を首の後ろに当てて、両手で前後から絞めたという自白・犯行再現の犯行態様が、遺体の損傷と矛盾する点を検討していただきました。
犯行再現の方法では、中腰で後方から右手の肘を曲げて左手で首の後ろの部分を支える、こういった扼殺の方法では必死に抵抗する被害者を制圧できない。被害者は、首を激しく左右に振ることもできるし、左右に倒れて抵抗できる、両手が自由になっているので手で加害者の手を振りほどこうとすることもできるため、このような方法で強い力で頚部を圧迫して死に至らせることはあり得ない旨の証言をされました。

殺害方法等の自白・犯行再現の信用性

自白と犯行再現の方法は、遺体の損傷と矛盾し、遺体の損傷から推認できる殺害態様とも矛盾するところから、殺害方法という自白の根幹部分の信用性が認められない状態になりました。
手で首を絞めた後、抵抗できない状態の被害者の首に紐を二重か三重か巻きつけて、左側を上にして右に転倒していますので、左のところでしっかり固く結んだという犯行再現も鑑定結果と矛盾することを指摘されました。
犯行再現の方法では、被害者の頚部を一周する索状痕ができるところ、遺体の索条痕は途切れた状態になっている、索状物が交差した位置の損傷は、遺体には右側にあって、犯行再現の方法では左側にできることになるところも矛盾していることを指摘されました。
さらに生前に手を縛られた状態で殺害されたことも指摘されましたが、犯行再現や自白には生前に手を縛った事実は皆無であるとの矛盾点も指摘されました。
以上で本日の証言内容の説明を終わります。

記者団との一問一答 ※箇条書き 伊賀は、伊賀興一弁護団長です。

記者 きょうの吉田先生の証言で、裁判体の反応は。
伊賀 心証についてどうこういうのは難しい。谷田弁護人が紹介したようにこれまでの法医学鑑定を凌ぐ、痕跡を逐一丁寧に損傷として確定をして、それを説明しきっているという点では、それに対する疑問を呈するような尋問は裁判所からはなかった。弁護側からは大変重要な事実の立証ができたと思っている。
記者 当時行なわれていた司法解剖と鑑定の具体的なちがいはあるのか。
谷田 遺体を解剖して直接所見をとって記録するのが解剖。鑑定は、鑑定依頼書に記載された鑑定事項について、解剖の結果に基づき遺体の損傷とその成傷機序、死因、その他関連事項を整理し、鑑定書を作成するもの。今回の鑑定は、過去に別の医師によって行なわれた解剖の記録、メモ、写真等を精査しての判定になるので、事後判定ということになる。
記者 当時の解剖でも上から圧迫したということか。
谷田 当時の司法解剖を行った龍野医師の意見は、解剖結果報告書というB4用紙一枚に、右手の片手によって圧迫することは可能、扼頚による窒息死という結論が書いてあり、詳細なことは書いてなかった。その後、証人として証言した時に、馬乗りになって上から手で絞めたことが考えられる遺体だと説明をしたことから裁判所もそこに疑問を持ったが、疑問のまま放置して、被害者の頚を手で絞めて殺害したとの自白の信用性を維持した。
記者 きょうの具体的な証言内容は犯行再現に矛盾があったと言っていたのか。
谷田 単に矛盾があったのではなくて、自白の殺害方法では死に至らしめる強い力を加えることができず、遺体にあるような損傷ができないと明確に述べられた。二つ言われている。まず遺体の損傷が自白・犯行再現の方法と合わないということ、もうひとつは自白の方法では力が入らなくて殺害することができないということ。
記者 きょうの鑑定について検察の反論は。
谷田 手が縛られていたとする鑑定に対する疑問点が出された。
伊賀 吉田証言をぐらつかせるような反対尋問はなかった。事前に吉田先生の鑑定意見書は今年の1 月に出している。先月、検察の批判意見書と滋賀医大の一杉医師の意見書が出ているが、有意な批判はできてない。痕跡については吉田さんの痕跡についての意見を前提に議論している。可能性についての反論だった。
谷田 検察官にすれば、これまでに他に鑑定が出ているので、床に押し付けて馬乗り状態というのは吉田鑑定によって導き出せるのか、それが正しいのかということの質問があった。手が縛られていたことによる鬱血について、死斑ではないかという質問があった。
記者 地検としては全面的に否定しているわけではないのではないか。
谷田 遺体の損傷から殺害態様の推論をしている鑑定の推論の合理性を争っていた。
記者 吉田医師は九州大学の先生とちがって自白の方法では無理だと排除されているのか。
谷田 その先生の考えられた方法は無理だという証言をしたのではない。吉田先生は、犯行再現の方法を鑑定の対象として、この方法では無理ですと自分の判断を繰り返された。
記者 自白の方法と再現の方法では殺すことはできないときっぱりいわれたのか。
谷田 あいまいさを残さず、この方法では無理ですと言われた。その論証として、苦労して自白の方法と遺体の損傷から真犯人が行った方法のそれぞれについて、頚部を圧迫する力の強さを緻密に詳細に証言された
記者 裁判官からの質問は。
伊賀 手の置き方によっては首を絞められないのではないかという質問はあった。吉田さんが解明して説明された。不合理さがあるのではという質問に吉田さんの説明が論破している。

(テープ起こし 国民救援会滋賀県本部)

大崎事件

超満員の熱気で決意新た!

「原口アヤ子さんの命あるうちに再審無罪を勝ち取る大集会」

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9月23日、宮崎市内で鹿児島・大崎事件の「原口アヤ子さんの命あるうちに再審無罪を勝ち
とる大集会」が開催され、全国から会場いっぱいの217人が参加しました。
事件は1979年に大崎町で起きた死体遺棄事件で、原口さんら親族4人が起訴され有罪が確定したものです。第3次再審請求審で今年6月、鹿児島地裁で再審開始決定。検察の即時抗告により、福岡高裁宮崎支部で審理中。
集会では東住吉冤罪事件国賠訴訟の青木惠子さん、布川事件国賠の桜井昌司さん、袴田事件の袴田ひで子さん、映画監督・周防正行さんによるパネルディスカッションがおこなわれ、参加者の感動と涙を誘いました。鴨志田弁護団事務局長が、再審開始決定で遺体の法医学鑑定とともに、供述心理学鑑定が認められた画期的な意義を述べ、今後高裁では早くに決定が出されるのではないかと報告しました。
原口さんの長女からお礼の言葉が述べられ、最後に集会アピールを採択し、原口さんの命あるうちに再審無罪を勝ちとる決意を新たにしました。

即時抗告審がスピード審理へ、署名の集中を
検察が心理学鑑定手法を批判する意見書を提出!

9月末までに弁護団・検察双方が意見書を提出し、裁判所の判断が年度内にも出される見通しです。検察は再審開始決定の新証拠となった心理学鑑定について「非科学的」との意見書を出しましたが、弁護団はこれに反論する意見書を11 月中旬に提出する予定です。即時抗告審の迅速な審理が進められています。審理にかみ合ったスピード感あふれる運動が求められています。
10 月14 日、15 日には全国現地調査もおこなわれ、原口アヤ子さんも元気な姿を見せました。支援する会、弁護団は12 月には鹿児島で集会を予定しています。

寄稿

鹿児島・大崎事件で2 度目の再審開始決定

検察の即時抗告に、怒りと批判が殺到

原口アヤ子さんに、今度こそ迅速な無罪判決を!

今井恭平(ジャーナリスト) *一部仮名とし、また敬称を略した箇所がある。

さる6月28 日、鹿児島地方裁判所は、大崎事件の再審開始を決定した。事件発生から37 年余、最初の再審請求からほぼ22 年。この間に、一度勝ち取った再審開始決定が検察の即時抗告により取り消されるという、まさかの苦汁も味わった。
90 歳を超えた再審請求人、原口アヤ子さんにとって、残された時間は長くない。にも関わらず検察は、またしても開始決定の取り消しを求め、高裁に即時抗告した。

<1>再審開始決定の日

■説得力ある再審開始決定
6月28 日午後1時半すぎ、南国らしい青空が晴れわたる下、鹿児島地方裁判所正門前に詰めかけた支援者、報道関係者の前に小走りに姿を見せた2名の若手弁護士が、手にしたバナーを両手で大きく拡
げた。そこには「再審開始決定」「二度目の画期的決定」の文字が。一斉に拍手と歓声が沸き、カメラのシャッター音が途切れることなく響いた。
第1次再審での開始決定(2002年3月)が取り消され(2004年12 月)、第2次再審も、特別抗告まで行きながら棄却に終わった。にもかかわらず、この日を迎えた弁護団は、意気軒昂として見えた。それだけ第3次再審に手応えを感じ取っていたようだ。
決定内容を見ると、それも納得できる。結論だけでなく、そこに導く証拠評価や論理も説得力に富み、画期的な内容を含むものとなっている。
決定直後の記者会見で、鴨志田祐美弁護士(弁護団事務局長)は、先輩裁判官たちの過ちを正す勇気を示した冨田敦史裁判長以下の裁判官たちに賛辞を呈し、「決定の中に司法の良心を見た」と熱を込めて語った。また、供述証拠の心理学的分析(大橋・高木鑑定)が重要な証拠として採用され、再審開始の原動力の一つとなったことは、我が国の再審で初めての出来事として特筆される、と指摘した。さらに、90 歳を迎えた原口アヤ子さんが、ご自分で無罪判決を聞くためにも、検察は、2度も出された開始決定にあらがって即時抗告すべきではない、と語気を強めた。
弁護団と支援者らは、決定当日から、地検、高検、最高検に対して、裁判所の決定を受け入れ、即時抗告をするな、と連日の申し入れを行った。にもかかわらず、検察は期限ぎりぎりの7月3日、福岡高裁宮崎支部に即時抗告を申し立てた。
■何度も「ありがとう」とくり返したアヤ子さん
一方、再審開始決定当日のアヤ子さんは、日常生活を送っている高齢者介護施設から、川畑幸夫さん(志布志事件の冤罪被害者)が経営するホテルに移動し、集まった支援者らと一緒に、知らせを待っていた。
決定を電話で伝えた鴨志田弁護士によれば、「ありがとう、と何度もはっきり応えてくれた。再審開始決定が出たことを、しっかり理解している」という。
10 年来の支援者、武田佐俊さん(74 歳)によれば、5年ほど前までは、鹿児島市内の繁華街でのビラ配布や署名集めにも自分で参加していたアヤ子さんだが、現在は高齢者用施設で生活し、食事その他に介護が欠かせないという。
「自分の思うことを人に伝えるのが少し困難ですが、人のいうことは、はっきり理解してますよ」(武田さん)
決定から5日後の7月3日、検察が即時抗告した、という知らせを聞いたアヤ子さんは、一瞬空を睨むような厳しい顔つきになったが、しばらくして「死ぬまで頑張る」と絞り出すような声を出したという。

<2>不可解な失踪と、遺棄された遺体

■「共犯者」の自白のみに依拠した有罪判決
弁護団からも画期的との評価の出た再審開始決定、その内容を検討する前に、まず事件を簡単に振り返っておきたい(詳細は『冤罪Fale』No.11 参照)。
発端は、38 年前の1979年10 月、鹿児島県曽於郡<そおぐん>大崎町<おおさきちょう>で、農家の男性、中野四郎さん(仮名・当時42 歳)の遺体が、自宅牛小屋の堆肥に埋もれて発見されたことにさかのぼる。四郎は、泥酔して自転車ごと側溝に倒れているのを近所の人に発見され、自宅に運び込まれたが、その後行方不明となり、3日目に遺体で発見された。この経緯から、事故死の可能性も考えられたが、遺体が遺棄されていた状況から、警察は殺人容疑を念頭に捜査を開始した。遺体発見の3日後、四郎の長兄(一郎・仮名)と、次兄(二郎・仮名)が殺人・死体遺棄容疑で逮捕され、その後二郎の息子(太郎・仮名)も、死体遺棄を手伝ったとして逮捕。さらに彼らの自白にもとづき、一郎の妻だった原口アヤ子さん(当時52 歳)が逮捕された。
男性3名の「自白」は、捜査段階から何度も不合理な変遷をくり返した。最初は否認していた一郎が、その後、弟の二郎と2人でやった、甥の太郎にも死体遺棄を手伝わせた、アヤ子さんも一緒だった、と供述を変遷させた。だが裁判では、検察が描いた4人共犯説のストーリーを認め、事実を争わなかった。
ふだんから酒癖が悪く、酔うと暴力的になる四郎を疎ましく思っていたアヤ子さんが、泥酔している機に乗じて殺害してしまおうと、夫と義弟、甥をそそのかし、その指示に従って4人で殺害、遺体を遺棄したというのだ。
男性3名は有罪判決(一郎は懲役8年、二郎7年、太郎は死体遺棄のみで1年)を受け入れ、控訴せず確定、服役した。
ただ一人、否認したアヤ子さんは、公判を3名と分離されたが、実際には一郎たちと同じ裁判官3名によって審理された(鹿児島地裁には、当時も今も刑事部が一つしかない)。
先に判決の確定した3名の有罪を前提とし、同じ裁判官が裁くのでは、裁判とは名ばかりのデキレースである。しかも、一郎らが公判で自白を争わなかったから、彼らの自白の任意性や信用性が、法廷で厳密に吟味を受けたか、きわめて疑わしい。
後に控訴審で証人として出廷した一郎は、自分の裁判では認めた自白を撤回し、アヤ子さんだけでなく、自分も事件と無関係である、と供述を覆したが、一顧だにされなかった。二郎も仮釈放後、再審弁護団の事情聴取に応じ、自白を撤回している。
このようにあやふやな「共犯者」供述に依拠して、アヤ子さんは主犯とされ、懲役10 年を科せられた。控訴、上告も棄却されて服役を余儀なくされることとなる。
模範囚としてすごしたアヤ子さんは、何度か仮釈放の機会がありながら「罪を認めて反省する」ことを拒否し、1990年、刑期満了で出獄した。
先に出獄していた一郎と離婚し、再審による無罪を求め、さらに長いたたかいが始まった。

<3>揺れ動く再審

■まぼろしに終わった第1次再審開始決定
裁判やり直し(再審)のたたかいは、今回、第3次の請求で開始決定を獲得するまでに、以下のような紆余曲折を経ることになる。
●1995年4月、第1次再審請求申立て。
●2002年3月、再審開始決定(鹿児島地裁・笹野明義裁判長)。検察が即時抗告。
●2004年12 月、福岡高裁宮崎支部(岡村稔裁判長)が、検察の即時抗告を認め、再審開始決定を取り消す。2006年1月、特別抗告棄却。最初の請求で勝ち取った再審開始決定は、こうしてまぼろしに終わった。
●2010年8月、第2次再審請求。2013年3月6日、鹿児島地裁(中牟田博章裁判長*)は、証拠調べも証拠開示も一切しないまま請求棄却。請求人側が即時抗告。
中牟田裁判長は、2002年に起きた富山の氷見冤罪(無実の男性が強姦・同未遂などの罪で有罪実刑判決を受け、のちに再審無罪確定。弊誌NO.8参照)の裁判官であり、また2012年の鹿児島天文館レイプ冤罪(弊誌NO.25 参照) で、被告人の無実の証拠であった、犯人の体液の付着した下着を証拠採用しなかった。何度も冤罪に関与しながら、何一つ学習も反省もしない裁判官である)
●2014年7月、請求人(アヤ子さん)側の即時抗告が棄却(福岡高裁宮崎支部・原田保孝裁判長)され、2015年2月特別抗告も棄却。第2次再審は敗訴で終わる。
今回の開始決定は、こうした困難を乗り越えて、ようやく勝ち取ったものである。弁護団が掲げた「二度目の画期的決定」*というバナーには、こうした背景があったのである。
一度出された再審開始決定が棄却された後、あらためて2度目の再審開始が出た事例は、ほかには日本で最初の死刑確定後の再審無罪となった免田栄さんの事例があるだけといわれる。免田さんは、1979年9月、第6次再審請求の即時抗告審で、再審開始決定を獲得した(確定は、検察の特別抗告が棄却された80 年12 月)が、その以前に、第3次再審請求で開始決定(1956年8月)を一度は得ながら、即時抗告審で取り消されている(59 年4月)。
■第2次再審・即時抗告審での、不意打ち的棄却
以上の経過を踏まえると、第3次再審は、第2次再審即時抗告審で、請求人の申立が棄却された理由を確認し、それを崩すことが眼目となる。棄却決定の構造を見てみよう。
第2次再審で初めて新証拠として提出されたのが、心理学的知見にもとづく一郎、二郎らの供述分析鑑定である。
鴨志田弁護士によれば、一郎、二郎らの供述の不自然さを、心理学的知見にもとづいて分析し、その信用性を争うことは、第2次再審の当初から考えていたという。そこで、供述分析を研究している学者グループに協力を求め、大橋靖史淑徳大学教授、高木光太郎青山学院大学教授に、一郎、二郎らの供述分析を依頼。新証拠の一つとして提出した。両教授らのグループは、この頃すでに足利事件で「自白」供述に信用性がないとする供述分析鑑定を行った実績をもっていた。
ところが第2次再審を担当した中牟田博章裁判長は、これをまったく検討もせずに請求を棄却。心理学的供述分析は、陽の目を見ないままに終わるかと思われた。
しかし、即時抗告審に移ると、原田保孝裁判長は、大橋、高木両鑑定人を法廷に呼んで証人尋問を行うという、異例とも見える積極姿勢を示した。
その結果、原田裁判長は、大橋・高木鑑定の証拠価値を認め、即時抗告審の決定で「一郎、二郎の供述の信用性は高くない」と判示するに至る・・・・・・のだが、それに続けてきわめてトリッキーな手法を用い、結論を請求棄却へとねじ曲げた。
該当箇所を、即時抗告審決定文から引用する(2014年7月15 日 福岡高裁宮崎支部 原田保孝裁判長)。
「一郎、二郎の供述の信用性は、それ自体だけでは必ずしも高いとはいえないものの、他方でハルの確定審における公判供述は十分信用でき、ハル(仮名・原文本名)供述から、請求人(引用者註:アヤ子さん)が二郎に四郎殺害をもちかけ、二郎がこれに応じ、外出したこと、二郎が帰宅後『うっ殺してきた』と述べたこと、その後太郎が『加勢をした』と述べたことが認められ・・・・・中略・・・・・ハル供述から認定されるこれらの事実関係と整合し、十分信用できる。その上で、一郎の供述については、ハル供述及び太郎供述、これらから認められる事実関係を整合」する・・・・・云々(傍線引用者)。
要するに、一郎、二郎の供述の信用性が、大橋・高木鑑定によってくずれたこと(「必ずしも高いとはいえない」)は認めたが、そこに突如、ハル供述が出現し、ハル供述は信用できるから、それと整合する一郎、二郎供述も信用できる、と唐突なドミノ式論理を持ち出し、沈みかけた一郎・二郎供述に助け船を出したのである。
一郎・二郎供述自体が崩れたのであれば、確定判決に合理的疑いが生じたことを素直に認め、再審開始を決定することが、裁判官のとるべき道だった筈である。だが、ここで原田裁判長は、何が何でも確定判決を墨守するために、それまで脇役(一郎・二郎供述に対する補充証拠)に過ぎなかったハル供述に、いきなりスポットライトを当て、信用性が低下した一郎・二郎供述に代わって主役に抜擢し、確定審の筋書きを守り抜くことにしたのである。
■ハル供述とは
ハルは、共犯者の一人とされた二郎の妻で、死体遺棄で有罪とされた太郎の母である。アヤ子さんから見ると、夫の弟の妻だから、義妹ということになる。
彼女は、確定審の公判廷で、以下3点の証言をしている。
①10 月12 日の夜、アヤ子さんが二郎・ハル宅を訪ねてきて、二郎に四郎の殺害をもちかけているのを立ち聞きした。その後二郎は、夜中に家を出ていった。
②帰宅した二郎が「四郎をうっ殺してきた」と話した。
③太郎もしばらく家を空けた後、「加勢してきた」「黙っちょらんや」と語った。
これが、もはや「信用性が必ずしも高いとはいえない」とされた一郎、二郎供述を強力に支え、その信用性を担保するのだという。
第2次再審では、一郎、二郎、太郎らの供述の信用性が論点だったのであり、原田裁判長が大橋・高木鑑定の有効性を認めた以上、ハル供述に関しても同じ分析鑑定を経ることなく、信用性を認めるべきではなかった筈である。
にも関わらず、第2次再審で論点をはずれていたハル供述を持ち出したやり方は、文字通り弁護側の防御に肩すかしを食わせる「不意打ち」というべきものである。
ちなみにハル自身が、第1次再審請求審の中で、自分の上記3点の証言のすべてを覆しているのであり、第1次再審での開始決定は、この点も考慮してハル供述の信用性に疑問を呈しているのだ。そんなハル供述を根拠とした決定は、とうてい認められるものではない。
こうして、第3次再審請求では、ハル供述の心理学鑑定が、中心的争点として浮上することとなった。第3次再審の開始決定の中で、次のように明示された通りである。
「まさしく、第2次再審請求即時抗告審決定は、ハル供述の信用性を評価し、一郎と二郎の供述の信用性を肯定して抗告を棄却する結論を導いており、ハルの供述の信用性評価は、本件再審請求の重要な争点となっている」。

<4>心理学鑑定と裁判

■再審を動かした心理学鑑定
そもそも被告人やその他の証人の供述の任意性や信用性を吟味し、その真贋を見極めることは、裁判官の専権事項であり、鑑定意見にそぐわない、という考え方がある。裁判官としてのキャリアで培った職業的経験の蓄積にもとづく自由裁量で決すべき問題であり、心理学者など他の領域の専門家に侵犯されたくないという、よくいえば、裁判官の職業的な自信と自負心によるものだろう。
第3次再審における心理学的供述分析(ハル供述に対する分析。第2次再審における一郎・二郎供述の鑑定と区別して、大橋・高木新鑑定と呼ばれる)は、結果として冨田裁判長以下の合議体によってその証拠価値を評価され、開始決定に結びついた。
それはなぜハル供述に対する裁判官の心証を動かしたのか、鑑定人の一人である高木光太郎青山学院大学教授に話を聞いた。
■料理長と食材提供者
「心理学鑑定を、裁判の中でどのように使っていただきたいか、という趣旨を、裁判官は大変よく理解して下さった」高木氏はこう指摘する。 「この点が課題だというのは、弁護団も同意見でしたので、時間をかけてプレゼンテーションしました。
端的にいうと、全証拠を総合的に見て判断するのは、裁判官の仕事であり、われわれが裁判官にとって代わってそれを行うのではない、ということです。
ではわれわれは何をするのかといえば、裁判官の判断材料となる証拠の一つひとつを心理学の手法で詳しく検証することです。
いってみれば、裁判官が、すべての証拠を調理して判決というディナーをつくる料理人だとしたら、われわれは、肉や野菜など食材の供給者であり、その安全性を検証する専門家だということです。安心して食べられる肉(信用性の高い証拠)なのか、あるいは傷んでいたり、不純物が混入していて、そのまま食べてしまうと食中毒(誤判)を生んでしまう危険な素材なのかを分析し、料理長に伝える役割なのです」。
■スキーマ・アプローチで明らかにした、ハル供述の「非体験性徴候」
「従って、あえて証拠全体の総合評価は行わず、それぞれ個々の供述を、心理学の知見にもとづいて調べます。その際、供述の意味内容ではなく、語られ方、つまり言語や記述の構造、あるいは語り口の特徴などに着目し、そこから顕在化してくる問題がないかを調べたのです」。
これは、裁判官が通常用いる物差し(語られている内容が合理的か、整合性があるか)とは、別領域の専門的知見である。
人が物事を想起し、またそれを他者に語る際には、その人独特の語り口、方法、癖などが現れる。それはその人と社会環境との関わりの歴史にともなって形成されるものであり、固有性をもつ。
これを「スキーマ」と呼ぶのだという。スキーマ・アプローチとは、供述の内容よりも、スキーマ(形式、文体)に着目して分析する方法論である。
供述の中には、間違いなく実体験にもとづいていることを疑う余地がないものもある。ハル供述であれば、事件とは直接関係のない、結婚式に出席したときの様子などを語った部分などが該当する。これと、事件にかかわる3点の目撃供述(前述)とのスキーマを比較し、何らかの違いがあるか否かを調べた。
すると後者に限って、コミュニケーション不全という特徴が顕著に見られた。
つまり、ある出来事について、ハルと他人との間の言葉や感情のやりとりについての描写が突如欠落し、受動的に「見た」「聞いた」と語るだけになる。
①アヤ子が来て、二郎と話しているのを聞いた。
②二郎が「ぶっ殺してきた」とつぶやいた。
③太郎が「加勢してきた。黙っちょらんや」と語った。
通常、こんな話が出れば、それに対する聞いた側(ハル)のリアクションや心情が同時に描写されるものである。人を殺したなどという、非日常的でショッキングな話である。驚いた、不安を感じた、聞き返したなど、話し手と聞き手の間のコミュニケーションが生じ、それが供述に反映されるのが自然である。
ところで、仮にすべての供述に同様のコミュニケーション不全が頻出しているのなら、それはハル独特の語り口や癖である可能性もある。また、その供述をした際の取調官の質問の仕方に左右された可能性も考慮しなければならない。だがハル供述の場合、コミュニケーション不全は、目撃供述部分だけに顕著に現れ、他の部分には見られない。それどころか、他の箇所ではハルの豊かなコミュニケーション能力が描写されている。とすれば、このコミュニケーション不全は、実際に体験していないことを語っている場合に現れる文体であり、非体験性供述の徴候と考えることができる。人は嘘をつく場合、その内容がばれないように注意することはできる。しかし、何かを人に伝える場合のコミュニケーションの方法、形式におけるその人特有のスキーマをコントロールすることは難しい。
「今までは、料理人(裁判官)が臭いをかいだり経験や直感で食材の品質を見定めようとしていたのですが、食材の腐敗状況などを観察したり、細菌を培養して検査したり、という専門的手法が、心理学的供述分析だと理解してもらえば良い」(高木氏)
再審開始決定は、裁判官(司法)と心理学における供述の信用性判断の違いを明確に意識し、次のように判示する。
2 大橋・高木新鑑定の証明力
(1)心理学的供述評価の手法の位置づけ
司法の場における供述の信用性判断は、他の諸証拠や関連事実を含む総合的な評価であるが、心理学的供述評価は、供述それ自体の中に、体験にもとづかない情報、その他問題のある徴候が見られないかをチェックするものである。そして、供述そのものの科学的な分析の結果得られた非体験性徴候等は、司法の場での総合的な信用性判断に際し、有為な情報として利用することができる。
さらに続けて、裁判員裁判にも言及し、次のように述べる。
心理学的な供述評価は、供述の信用性評価について職業的な経験を重ねた裁判官と、その点では多様な裁判員とが、実質的に協働して評議を行うための共通の土台やツールの一つとなり得るものと考えられる。(傍線いずれも引用者)
再審だけでなく、刑事裁判全般の事実認定の中で、科学的・合理的な方法としての心理学鑑定に積極的評価が与えられており、「自由心証主義」*に合理的な枠をはめるものとも考えることができる。
*刑事訴訟法第318条 証拠の証明力は、裁判官の自由な判断に委ねる。

<5>検察の証拠隠しと即時抗告

■新証拠と旧証拠の総合評価
心理学鑑定が再審開始決定の鍵となった事例は、日本ではまだ新しいこともあり、その話に誌面を割いた。しかし、今回の開始決定の柱となった新証拠は、これだけではない。
請求人側は、四郎の死因に関する新たな法医学鑑定(吉田謙一東京医科大学教授。以下吉田鑑定) を提出しており、これもまた一郎らの自白と被害者のご遺体の客観的状況とが整合せず、自白の信用性に疑いを生じさせるものと評価された。
筆者が着目したのは、開始決定は、必ずしも吉田鑑定の主張を全面的に認めている訳ではないにもかかわらず、確定審で有罪証拠とされた法医学鑑定(城旧鑑定)の「証明力を減殺させるだけの証明力が認められる」と判示している点である。
確定審が事実と認めた自白によれば、殺害方法はタオルを用いて首を絞めた「頸部圧迫による窒息死」とされる。これに対し、吉田鑑定は窒息死ではなく、失血死の可能性が高いとして、自白と死因は矛盾すると主張した。
これに対し決定は、必ずしも「頸部圧迫による窒息死ではないと積極的に認定することはできない」としたが、だからといって吉田鑑定をたんに退けるのではなく、「窒息死であることを積極的に認定できる所見がないという・・・中略・・・限度では吉田鑑定は十分信用できる」(傍線引用者)と積極的に評価し、これによって窒息死と断定した確定審の認定は根拠を失った、と判示する。
「(吉田鑑定は)城旧鑑定が何をもって窒息死と推認するのかその根拠が薄弱であることを示しており、信用性を低下させるという意味で、その証明力を減殺している」
新証拠と旧証拠を総合的に評価し(旧証拠の評価し直しを含む)、新たな認定をもたらす。そのさい「疑わしきは被告人の利益に」の鉄則は再審においても適用される。まさに白鳥決定*を地で行く、まっとうな判断といえる。
*白鳥決定:1975年5月、最高裁第一小法廷の下した決定。免田、財田川、松山、島田各死刑冤罪で再審開始を勝ち取る背景となった。
ところで実は、吉田鑑定の作成には、弁護団による執拗な請求によってようやく開示された証拠が、大きな助けになったという事実がある。被害者のご遺体や、実況見分のために撮影されたと思われる現場写真、供述の再現写真等のネガフィルム、合計63 本である。
■やはりあった。警察・検察の無罪証拠隠し
このネガフィルムから再プリントすることで、劣化していた証拠写真が鮮明化でき、ご遺体の状況がより正確に把握できるようになった。これは、吉田鑑定により、死因等について確定判決を弾劾するのに大いに役立ったという。
第2次再審段階から、未開示のネガが46 本存在していることを、弁護団は把握していた。劣化が激しく再プリントできないものもある、と検察は出し渋ったが、とりあえず500枚程度のプリントを開示させた。第3次再審では、プリントではなくネガの現物を開示させ、弁護団の手でプリントして、1200枚以上の画像を得ることができた。
ところが、21 番のネガが欠けている。検察は「存在しない」と答えたが、冨田裁判長は、再度探し出すように命じるとともに、存在しないというのなら、その合理的理由を書面で回答するように、と厳しく命じた。その結果、検察は21 番ネガが「探したらあった」として提出したのみならず、さらに17 本ものネガを追加開示した。
この最後に開示されたネガの中には、これまであまり論点とならなかった事柄も含め、請求人の無罪方向に働くと思われる写真が含まれていた。
ハル供述については、彼女自身による目撃再現写真と見られるものが発見され、供述の信用性への弾劾証拠となり得る可能性があった。
また「遺体はなぜ牛小屋の堆肥に埋められていたのか。誰がやったのか」という謎に関わる証拠も含まれていた。そもそも当初から、殺人ではなく事故死の可能性が指摘されてきた。だがその場合、一つだけ説明がつかないのが、この謎である。
最後の17 本のネガからプリントされた写真には、この謎の解明に結びつき、少なくとも死体遺棄に関しては、アヤ子さんや3名の男性の関与がなかった可能性を示唆するものがあったという。
仮にこの証拠が第一審から開示されておれば、有罪とされることはなかったのではないか。いや、そもそもアヤ子さんだけでなく3名の男性たちも、逮捕されること自体がありえなかったかもしれない。
早い段階で一郎らの自白をとってしまった警察は、そこから引き返すことができず、こうした都合の悪い証拠を隠蔽したまま、無理筋を通してしまった。事件から38 年を経て、関係者の多くが亡くなった今、真相の解明は困難である。本来は簡単な事件を、警察・検察の証拠隠しが「永遠の謎」にしてしまった可能性が高い。
■即時抗告をすみやかに終結させ、一日も早い再審無罪を!
そんな真相隠しの元凶たる検察が、再審開始決定に異議を申し立てること自体が、著しい不条理である。指宿信・成城大学教授ら数十人の刑事法学者有志が、「即時抗告をしないことを求める共同声明」を即座に発した。学者、法曹関係者のみならず、映画監督の周防正行氏や袴田秀子氏(即時抗告審中の袴田巖氏の姉) らも、検察に対して「即時抗告をするな」との連日の要請行動に参加した。
新倉修・青山学院大学名誉教授は、次のようにコメントする。
即時抗告審を開始するために必要な、鹿児島地裁から福岡高裁宮崎支部への「記録の送致がきわめてスムーズに行われ、送致を受けた福岡高裁宮崎支部も直ちに打合せ期日を入れて、迅速な手続きの進行を保証する様子であるそうだ。そうであれば、翻って、検察官の即時抗告の適否が問題になる。およそ中身のない申立てをすること自体に、えん罪被害者に対する礼節を失しているだけではなく、適正手続きの遵守という国法上の義務に反するものといわざるを得ない。・・・中略・・・憲法99 条が公務員に憲法の擁護と遵守をする義務を課している以上、憲法31 条(適正手続きの保障)の遵守は公務員である検察官にも義務づけられていると解する余地はある。証拠を開示しなかったり、合理的な理由もないのに手続きを遷延したり、客観的な証拠があるのに有罪の維持に固執したり、適正手続きという憲法上の義務に反するような態度は、厳に慎むべきではないか。とりわけ再審開始決定の理由が、有罪認定に対する合理的な疑いがあるとされているから、これ以上、再審開始の当否をめぐって、入口で駄々をこねることは控えるべきではないか」(「再審・えん罪事件全国連絡会ニュース第84 号」傍線引用者)
新倉氏が指摘する通り、即時抗告からわずか半月後の7月20 日、第1回三者協議がもたれ、福岡高裁宮崎支部が、きわめて迅速に審理をすすめようとしていることが分かる。
検察は、大橋・高木鑑定に反論するため、4~5か月の猶予を求めたというが、根本渉裁判長は「そんなに待てない」として9月末までには反論をまとめるように指示するとともに、三者協議もこれ以降開く予定はない、と早期結審の姿勢を示している。
だがそれ以前に、検察が自ら即時抗告を取り下げるのが筋であり、再審の法廷で事実を解明していく前の段階で、これ以上足踏みすることは許されない。
原口アヤ子さんに、すみやかな無罪判決を言い渡すまで、司法の良心は成就しない。
補遺:一郎、二郎、太郎の再審請求について
一郎が、アヤ子さんの公判(控訴審)の証人尋問で自白を撤回し、アヤ子さんと自分自身の無実を訴えたことは、文中でふれた。二郎もまた仮釈放で出獄後、再審弁護団の事情聴取に応じて自白を撤回したが、出獄2年3か月後に自殺した(享年58 歳)。その後、一郎は病没(享年66 歳)。太郎は1997 年9月再審請求するが、その3年半後に自殺(享年47 歳)。再審を引き継いだ母親のハルも2004年に物故し、再審請求は途絶。
一郎は、親族が死後再審を請求し、今回アヤ子さんと同時に再審開始決定を得ており、検察があわせて即時抗告している。

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栃木・今市事件

今市事件の控訴審第1 回公判開かれる

弁護団の新たな証拠で無罪を主張!

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10 月18 日、東京高裁第5 刑事部(藤井敏明裁判長)で、今市事件の控訴審第1 回公判が開かれました。
この事件で、勝又拓哉さんの犯行を裏付ける有力な物証はなく、1 審の有罪を支える証拠は「自白」と「状況証拠」だけです。1審の宇都宮地裁判決は、状況証拠だけでは勝又さんが犯人とは断定できないとしながら、取り調べの録音・録画映像を決め手として、「自白」は信用できるとして無期懲役を言い渡しました。
これに対して、勝又さんと弁護団が控訴し、この日控訴審が開かれて弁護団はあらためて勝又さんの無罪を主張しました。

≪別件逮捕の違法な取調べ≫

冒頭弁護団は、1 審の有罪判決を支えた「自白」について、別件逮捕を利用した違法な取調べや長時間にわたる自白の強要、利益誘導にわたる取調べの実態を明らかにして自白の任意性を否定しました。

≪録画・録音の実質証拠の違法性≫

この事件では、取調べの録音・録画映像が自白の信用性を担保づける実質証拠として判断された違法性が大きな争点となっています。まず、1 審の有罪判決の根拠とされた映像には、殺人容疑についての最初の取調べが録画されていないなど、重要な部分で欠落があり、一部可視化によって誤った認定がされたことを厳しく指摘しました。捜査機関は140 日間にわたり勝又さんの身柄拘束をして、255 時間にわたる取調べを行いました。そのうち録音・録画したのは約80 時間で、裁判員裁判の法廷で流されたのは7 時間でした。これまでも捜査機関が都合の良いところだけを録画・録音することの危険性を指摘してきましたが、弁護団はさらに、審理時間が限られた裁判員裁判で7 時間も録画を見せられるのは、インパクトが大きく危険だと指摘。裁判員が有罪心証を刷り込まれ、録音・録画が実質証拠として扱われた違法性を厳しく指摘しました。

≪自白と犯行態様が不一致≫

弁護団は、控訴審に向けて行った独自の現場検証や新たに開示された捜査資料などから、「自白」の殺害態様と現場の血痕の量、被害者の遺体の創傷など客観的状況と一致しないとする法医学者の鑑定意見書をもとに1 審判決の誤りを指摘しました。

≪被害者の遺体から勝又さんのDNAは検出されていない≫

勝又さんの「自白」では、「被害者の陰部や胸を触った」「キスをしたり、自分の陰茎を握らせ、射精させた」と供述しています。しかし、被害者にはわいせつ行為を受けた痕跡は残されていません。「自白」通りであれば被害者の遺体からは勝又さんのDNA(精液、唾液、皮膚片など)が検出されるはずですが、勝又さんのDNAは全く検出されていません。

≪証拠開示で真犯人と思われるDNAが検出≫

また、証拠開示により、1 審判決後に開示されたDNA鑑定のデータからは勝又さんのDNA型が検出されていないことがあらためてわかりました。弁護団は検察が主張した捜査関係者のDNAとも違う「第3 者のDNA型」が存在することが明らかになったと主張しました。さらに、検察は「検出されたDNAは捜査官や鑑定技官のもの」と言い訳をしているが、たとえそれが正しいとしても、捜査官らよりも被害者に強く接触したとされる勝又さんのDNAが検出されないのは、彼の無実を示すものだと反論しました。
さらに、一審判決後に開示された被害者の遺体54 カ所から採取して行われたミトコンドリアDN A鑑定資料の再鑑定を依頼したところ、ここからも勝又さんのDNA型は全く検出されず、捜査関係者以外の第三者のDNA 型が検出され、真犯人との可能性を示唆しました。勝又さんの無罪がいっそう明らかになったと述べました。

≪説得力がない検察の答弁≫

これに対して検察は、弁護団が提出した法医学者の鑑定に対し、「随所に不合理または前提を誤認した立論があり、信用できない」と、具体的な内容がない反論を行いました。
検察は、被害者に残された粘着テープや遺体から採取されたDNA鑑定に被告人のものが検出されていないとする点について、そもそも本件では捜査過程で鑑定資料が捜査官や技官などのDNAによって汚染されており、刑事裁判の証拠としては無意味であり、これ以上DNA鑑定を問題にしても無意味であると、杜撰な捜査を反省しない主張を行いました。

≪裁判所が6 点の争点を提示≫

最後に、藤井裁判長は控訴審の争点として6 点を提示しました。そのうち、5 点は弁護団が控訴趣意書で指摘している論点とも符合します。そのうえで、藤井裁判長は1 審で明らかにされていない犯行の日時・場所についても争点にすることを強調しました。
そして、次回(10 月30 日)公判から弁護団、検察双方から請求があった法医学者4 名の証人尋問を行うことなどを決定しました。
勝又さんの無実を訴え宣伝・要請
控訴審第1 回公判にむけて、国民救援会栃木県本部、千葉県本部、東京都本部、中央本部、えん罪今市事件・勝又拓哉さんを守る会、勝又さんの母親も参加して、東京高裁前で宣伝行動を行うとともに、さる9 月16 日の守る会結成総会の決議文と公正審理を求める要請署名642 名分を提出しました。
裁判所要請では、各参加者から現地調査や学習会を通じて各自が勝又さんの無実を確信している点を述べて、東京高裁に公正で慎重審理を尽くすように要請しました。
勝又さんのお母さんは、「息子は小学6 年生の時に日本に来たが、仕事で忙しい私に代わって妹たちの面倒をよく見てくれた優しい性格で、とても人を殺すことなんてできない。息子が別件で逮捕されたのも、私の古美術商の仕事を手伝ったから。それがなければ息子がこの事件で逮捕されることもなかったので、本当に心が辛く、息子に申しわけない」「また、どうしても言いたいのは、息子が自白で殺害現場に行くコースは私が仕事で良く使ったコースであり、商標法違反で私が逮捕された時に警察で供述したコースが利用されている。このコースを息子は行っていない。私が警察で供述したことを息子を殺人犯にするために利用していることは絶対許されない」と、警察の捜査を批判しました。
次回の要請行動は、12 月21 日に行う予定です。署名活動のご協力をよろしくお願いします。

≪次回以降の公判日程≫

10 月30 日 午前10 時半~17 時 東京高裁104 号法廷
12 月11 日 午前10 時半~17 時 東京高裁104 号法廷
12 月21 日 午前10 時半~17 時 東京高裁104 号法廷
画像の説明
*賛助会費のご協力ありがとうございました。
尾崎良江さんから賛助会費の納入がありました。

今後の主な事件の日程

10月27日 松橋事件福岡高裁要請(福岡高裁午後1 時半)
10月30日 今市事件控訴審第2 回公判(東京高裁104 号法廷)
10月30日 大垣警察市民監視国家賠償請求事件口頭弁論(岐阜地裁 午後1時)
11月 6日 袴田事件東京高裁要請 12 時=高裁前宣伝、13 時半=高裁要請
袴田事件三者協議15 時~
11月 9日 くり返すな冤罪!市民集会(東京・文京区民センター 18時~)
11月12日 日野町事件第10回全国現地調査(滋賀・ロイヤルホテル)
~13日 申し込みは、国民救援会滋賀県本部(☎077-521-2129)へ
11月15日 名張毒ぶどう酒事件要請行動
(午前10時=名古屋高裁、午後2時=名古屋高検)
11月21日 北陵クリニック・筋弛緩剤冤罪事件要請行動(仙台高裁 午後1時)
12月 3日 再審・えん罪事件全国連絡会第26回総会(名古屋市にて開催)
~4日 *総会終了後に名古屋高裁への要請行動
12月14日 名張毒ぶどう酒事件要請行動(名古屋高裁=13時集合、高検=15時)

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