えん罪事件の真相を広め、裁判支援、在獄者の処遇改善運動をすすめています

No.95再審えん罪事件全国連絡会ニュース

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2019年  9月 13日発行 No.95

 ご案内 

再審・えん罪事件全国連絡会第28回総会

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当連絡会に加盟する滋賀県の2事件(湖東記念病院人工呼吸器事件、日野町事件)が、勝利に向けて前進しています。一方で大崎事件が最高裁で再審取り消しの不当決定を受けるなど、再審をめぐる情勢は、せめぎあいの状況が続いています。
こうした中、滋賀県の2事件の運動をさらに加速し、勝利につなげるため、再審・えん罪事件全国連絡会の総会を12月1日~2日、滋賀県大津市でおこないます。2事件の勝利がすべての冤罪・再審事件の運動を前進させるうえで大きな力になります。多くの加盟支援団体からのご参加をよろしくお願いします。
再審をめぐる状況については、現在、講師を要請中です。また、湖東記念病院人工呼吸器事件の審理の状況について、弁護団からの報告を予定しています。

 報告 

なくせ冤罪!市民評議会」が総会

「なくせ冤罪!市民評議会」代表 客野美喜子さん
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最高裁は、6月25日付で、大崎事件第三次再審請求特別抗告審において、再審開始を認めた原決定(福岡高裁宮崎支部)および原々決定(鹿児島地裁)を取り消した上、再審請求を自ら棄却しました。
この前例なき理不尽な決定に対する衝撃と義憤も冷めやらぬ7月6日、「なくせ冤罪!市民評議会」(SNOW*1)の第7回定期総会が、日比谷図書文化館で開催されました。会員の中には、はるばる遠方から駆けつけた方もあり、国民救援会や再審・えん罪事件全国連絡会の方々も参加してくださいました。
昨今の再審をめぐる緊迫した情勢の中、私たちは、再審のための全証拠開示と開始決定に対する検察官上訴禁止に照準を定めた法改正を主軸に据えて、冤罪を許さない社会の実現に向けて活動を続けてきました。その成果は、本年5月20日、「再審法改正をめざす市民の会」(RAIN*2)の結成という形で結実させることができました。これは、2016年の刑訴法改悪を阻止する運動の中で培った市民、法曹、学者、そして何よりも冤罪被害当事者(3月2日「冤罪犠牲者の会」結成)との連携を継続してきたことで、はじめて可能になったことです。
これをふまえて、新年度の活動方針は、「RAINを支えることを主軸に据え、さらに抜本的な司法改革の展望を見据えた草の根市民運動を着実に培おう!」としました。この活動方針の提起と承認にともない、SNOW理事会から全ての会員に、RAINへの入会と協力を呼びかけました。
総会後の第二部では、市川寛弁護士(元検察官)に「検察の本音と実態」と題する記念講演をしていただきました。検事は、なぜ起訴は正しいと信じているのか、なぜ証拠を見せたがらないのか、なぜ無罪判決に控訴してくるのか、等々。私たちが常々疑問を抱いている諸事情について、外部から窺い知ることができない大変貴重な話を聞かせていただきました。
続いて、井浦謙二弁護士(布川国賠弁護団事務局長)に「布川国賠の勝訴と、検察官控訴にどう立ち向かうか」と題する特別報告をしていただきました。5月20日の東京地裁判決は、警察の取調べと検察の証拠隠しの違法を認定する画期的な内容でした。ただし、原告側主張の全てが認められたわけではありません。控訴審において、一審の成果を確実にし、より大きな成果を勝ちとるため、さらなる闘いが続きます。
冒頭にあげた大崎再審請求棄却に象徴されるような「司法の反動」をはねかえすため、いっそうの運動の強化が求められています。これからも、みなさまのお力添えをよろしくお願いいたします。

*1 SNOW: Say No! to Wrongful Convictions; Citizens'Council 
*2 RAIN: Retrial Act for the Innocent

 東京・三鷹事件 

東京高裁、再審請求を棄却...請求人・弁護団は、直ちに異議申し立て

なくせ冤罪!市民評議会理事、再審法改正をめざす市民の会運営委員 今井恭平さん
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7月31日午後2時前。息苦しい残暑の真っ只中、東京高裁正門前の狭い歩道上に、支援者と報道陣が固まるようにひしめいている。三鷹事件再審弁護団が、決定書を受け取って出てくるのを、固唾をのんで待ち構えているのだ。
やがて正面玄関から姿を現した佃克彦弁護士(再審弁護団)が、こわばった表情のまま広げたバナーには「不当決定」の文字があった。再審請求棄却である。
2011年11月に再審請求(第2次)を提出して以来7年以上を費やし、26回の三者協議を経て東京高裁(後藤眞理子裁判長)が出した結論は、多くの人たちに落胆と怒りだけをもたらした。

国鉄をめぐる戦後最大のミステリー

今から70年前の1949年7月15日、午後9時23分、国鉄(現在のJR)三鷹駅構内で無人の列車が突然暴走、駅構内に激突脱線し、周囲にいた6名の命が奪われ、数十名が重軽傷を負う大事故が起きた。これが三鷹事件である。
その10日前の7月5日には、初代国鉄総裁だった下山定則氏(当時47歳)が出勤途中に失踪し、翌6日未明、常磐線、綾瀬―北千住駅間の線路上で轢断された遺体となって発見された。いわゆる「下山事件」である。今日にいたるまで自殺・他殺両説の決着すらつかないまま、戦後史最大の謎とされている。
また8月17日には、国鉄東北本線、松川駅付近で、人為的な破壊工作によって列車が転覆し、乗務員3名が死亡する松川事件も発生している。
いまだ連合国による占領下にあった敗戦直後の日本で起きた数々の不可思議な未解決事件の中でも、国鉄に絡む大事件がわずか1ヶ月半足らずの間に立て続けに生起していた。
松川事件は、一審の全員有罪(死刑5名を含む)から、差し戻しと2度の上告審を経て、最終的に被告人20名全員が無罪となった。真犯人と事件の真相は「黒い霧」につつまれたままである。
だが三鷹事件は、「公式には」解決した事件とされている。つまり犯人が逮捕され、裁判が終わって刑が確定しているのである。
当時10万人を超える大型馘首が計画されていた国鉄で、捜査当局は当初から三鷹事件も松川事件も、首切りに反対する労働組合員が騒擾を引き起こそうとした組織的犯行との見立てに固執。時の吉田茂首相は、ろくに捜査も始まらないうちから「事件には思想的背景がある」と共産党の仕業と想起させる談話を発表するなど、政治的きなくささがふんぷんとしていた。
犯人とされたのは、事件直前に国鉄を解雇されていた竹内景助氏。他の9名の組合員とともに犯行を計画・謀議し、実行したとして起訴された。だが一審判決は、「共同謀議は空中楼閣にすぎない」と検察の描いた共同犯説を否定した。だが、竹内氏がこの事件をたったひとりで思いつき、実行したと認定し、彼だけを有罪として無期懲役刑を宣告した(のこり9名はのちに無罪が確定)。
有罪の根拠は、竹内氏の捜査段階からの自白のみといって過言ではない。またそれは否認、自分を含む複数の犯行、自分だけの単独犯などと変遷を7度も繰り返すものだった。こうした不安定な自白以外には、事故の少し後の時刻に現場近くで竹内氏を見た、という目撃証言以外に証拠は何ひとつ存在していない。にもかかわらず、控訴審は事実調べをしないまま、一審の無期刑を取り消し、死刑を宣告。最高裁もこれを追認して上告を棄却した。死刑確定後の1967年、竹内氏は雪冤を果たせないまま、獄中で病死(享年45)した(彼の病死には、刑務所当局の過失があったとして、後に国家賠償が認められている)。

ふたたび再審に挑む

竹内氏の獄死で立ち消えとなっていた再審請求がふたたび動き始めたのは、事件から60年を経た2009年のことだった。三鷹に移り住んだことをきっかけにこの事件に関心をもって調査に乗り出した高見澤昭治弁護士が、景助氏の長男健一郎氏を訪ね、再審請求を勧めたのだ。
「私が再審を勧めたが、健一郎氏は当初これを固辞したという報道もありますが、それは事実ではなく、ご遺族は最初から『待ってました』とばかりに再審に乗り気でした」と高見澤弁護士は語る。先日(8月24日)放映されたEテレのドキュメンタリー「三鷹事件」でも健一郎氏が自身の口で、弁護士が訪ねて来て、親父の再審を申し出てくれて、とてもうれしかった、と語っていたから、これが本当の話だろう。
父親が冤罪死刑囚として獄死した後の、ご遺族の生活や心痛がいかほどのものだったかは、第三者の安易な想像を許さない。しかしその重みがすべてかかった再審請求を、ただの一度の事実調べもしないまま棄却した裁判体に人の心はあるのだろうか?湖東記念病院事件では検察の即時抗告をしりぞけ、再審に大きく舵を切った後藤眞理子裁判長であったがゆえに、よけいに不信と落胆は大きなものがある。

あくまで再審無罪を求めて

不当決定後の8月21日、都内日比谷で、再審弁護団による報告集会が開かれ、決定内容の批判や、再審請求人である長男健一郎氏の声、そして今後の取り組みなどが報告された。
高見澤弁護団長は「正直いって数日はへこみました」といいつつも、直ちに52ページにもわたる異議申立書を書き上げ、東京高裁*1での異議審に臨み、あくまでも再審無罪を実現していくという力強い表明がされた。
そもそも異議申し立ては(即時抗告同様)決定からわずか3日間で理由も明記した上で提出しなければならない。このこと自体が、およそ再審を「無辜の救済の最後の非常手段」にふさわしい手続きとしえているのか、疑問をもたせるものであろう。
再審請求人である健一郎氏は、決定に対して「納得できない、親父は無実なのに」とくやしさをにじませ、すぐに異議申し立てを望んだという。

歴史と政治を背負った事件

すさまじい反共キャンペーン、組合つぶし、引き続くレッドパージなど「GHQによる占領下にあった当時の特殊な状況を考慮しなければ、とても理解できない事件」と高見澤弁護士は指摘する。そうした状況下で、共産党員との共謀事件と認定されれば死刑は免れない。自分ひとりが引き受け、他の被告(竹内氏以外は共産党員)は関係ないとすれば組合の仲間も救え、自分も死刑だけは免れるのではないか、こう竹内氏が考えたことも、歴史や社会的視点から見れば理解できる。そうした配慮も思慮もない抽象的・機械的な証拠判断でお茶を濁した東京高裁の安易な認定は、とても批判に耐えうるものではない。
しかも当時の弁護団の中にも、竹内氏の単独犯説を受け入れることで、他の被告人を助けようとする動きがあったことも、残念ながら事実である。

単独犯ではありえない多くの証拠

報告集会には、弁護団の中から野嶋真人弁護士、中村忠史弁護士、米倉勉弁護士も出席。それぞれ担当領域の争点についてわかりやすい解説が行われた。
ことに竹内氏単独では、そもそも犯行自体が不可能であることが多面的に立証されている。
野嶋弁護士は、本件車両が1両目だけでなく2両目のパンタグラフも上に上がっていたことを鑑定で明らかにし、1両目にしか立ち入っていないという自白との決定的な矛盾を指摘した。
中村弁護士も、何の計画もないその場の思いつきで、たまたま拾った紙紐や針金だけを使ってこれだけの犯行を単独で行ったという自白の虚構性を指摘。また最後尾7両目の車両の前照灯が点灯していたことや、ブレーキの状態などからも、パンタグラフ問題同様に、1両目だけの操作では不可能だと立証した。
米倉弁護士は、停電問題と竹内氏のアリバイについて、開示された証拠(「三鷹事件停電状況図解」)をもとに停電時刻と竹内氏のアリバイに関し、精緻な分析が可能になったことを示し、その新証拠としての価値を認めない高裁認定の誤りを、怒りを抑えきれない口調で批判した。
再審請求人である竹内健一郎氏も高齢に達しており、健康もすぐれないという。ここのところ、大崎事件や、昨年の袴田事件など再審開始決定の取り消しという重大な人権侵害が高裁、最高裁など上級審で相次いでいる。日本の司法がどこに向いていこうとしているのか、ひとつずつの再審、冤罪事件は、それぞれ独自の争点を通じて真実に近づくしかないが、同時に浮き彫りになってきた再審制度そのものの根本的欠陥や白鳥・財田川決定が本当に今の再審で生かされているのかという視点で、批判を深化させていくことがますます重要になっている。
 *1再審請求は、確定判決をした裁判所に提出する。三鷹事件の場合、一審の無期刑が控訴審で取り消され、死刑が確定判決なので、再審は高裁に申し立てる。また、その決定への不服申し立ては、再度同じ高裁(の別の裁判体)で審理することになる。

布川国賠東京地裁判決を読んで

九州大学教授 豊崎七絵さん

 1 はじめに

(1)2019年5月27日、布川事件国家賠償請求訴訟にかかる東京地裁判決(以下、本判決という)による勝訴の一報は、冤罪・再審問題にたずさわる人たちを大いに沸かせた。

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その1週間前、再審法改正を目指す集会でお目にかかった桜井さんは、「勝つことしか考えていません」と笑顔でおっしゃった。その姿は、再審開始決定言渡し前夜、「勝ちます」と胸を張る桜井さんの姿と重なってみえた。今回の勝訴で、桜井さんの勝利宣言がまたも現実のものとなったことは、本当に素晴らしいというほかない。
(2)他方、本判決の内容自体については、是の側面と非の側面、それぞれを冷静に観る必要がある。特に控訴に対抗し、より優れた高裁判決を得るには、そして日本の刑事司法改革を展望するためにも、このような姿勢は不可欠であろう。
以下、争点を網羅的に取り上げるものではないが、本判決の特徴を考察する。

 2 違法行為の認定を導いた手法――明らかな違法とその裏付け

本判決は、警察官による、偽計による取調べ、記憶喚起の限度を超える誘導的な取調べ、そして偽証について、その違法性を認めた。もっとも、これは裁判所が特別に高い見識を持っていたからではない。すなわち、そのような取調べや証言が違法であること自体は明白であるところ、「そのような違法な取調べや証言は行っていない」という言い抜けが許されない、重要な裏付けが見い出されたことによって、いわば当然のことが認められたというものである。
まず偽計による取調べと偽証については、それ自体が違法であることに争いはない。そうすると問題は、実際に偽計が用いられ、虚偽の証言がなされたか、その立証いかんに集約されるところ、本件では、桜井さんの手記や手紙、そして第二次再審請求審で開示された録音テープが、重要な裏付けの役割を果たした。桜井さんの獄中からの訴え、そして再審弁護団による証拠開示に向けた粘り強い努力が、今回の国賠で、立派な証拠として結実し、活かされたのである。
また誘導的な取調べについても、「記憶を喚起するという限度を超えた」となれば違法といわざるを得ないところ、検察官供述が裏付けとなり得た点で、立証の点がクリアされた。
したがって、これらの違法性について、裁判所の判断は「手堅い」。

 3 違法行為の否定を導いた手法―従来の捜査・訴追実務の追認

(1)もっとも、かかる裁判所の「手堅さ」は、①従来の捜査・訴追実務を所与の前提として、違法性が認められる規準自体を高く設定し、違法性を否定する、あるいは、②決定的な裏付けがなければ違法捜査・訴追の存在を認定しない、という本判決の基本的な判断手法にも繋がっている。以下、身体拘束に関する若干の例を挙げたい。
(2)①の例として、別件逮捕・勾留の違法性判断が挙げられる。本判決は、別件の非軽微性や、別件の同種余罪の捜査・取調べの必要性を挙げて「違法ということはできない」という。 しかし別件逮捕・勾留の違法性は、別件との関係(別件基準説)ではなく、本件との関係で当該逮捕・勾留が違法か否か、実質的に判断されるべきである(本件基準説)。この点、本判決は、茨城県警が本件取調べ目的を有していたことがうかがわれるとしながら、別件との関係を前面に押し出すことで、違法性判断を回避した。
また逮捕・勾留という身体拘束は、現行法上、逃亡防止・罪証隠滅防止を目的にするものであって、捜査・取調べ、ひいては検察官による起訴・不起訴のふるい分けを目的にするとの規定はどこにもない。ゆえに、百歩譲って別件との関係に目を向けたとしても、本判決のように、別件の、否、別件それ自体ですらなく、余罪の捜査・取調べまで持ち出して、逮捕・勾留を合理化しようというのは承服できない。たとえ捜査官がそのような捜査・取調べを行う必要があると考えたとしても、逮捕・勾留の必然性はない。すなわち、被疑者は在宅である一方、捜査官は可能な範囲で独自に捜査し、必要があれば任意の取調べに臨めばよい。
「被疑者は、その逮捕・勾留された状態を利用して、取り調べるのがよい」という発想自体、被疑者を取調べの客体に貶め、取調べ中心主義という捜査実務を合理化する淵源であるところ、本判決は、そのような発想に囚われている。
(3)また①と②が合わさった例として、すなわち違法性の規準を高く設定し、その結果、立証も困難にさせる例として、代用監獄への逆送にかかる検察官の同意請求の違法性判断が挙げられる。本判決は、「検察官が、警察官による原告及び杉山に対する具体的な取調べの状況を把握し、それが違法なものであるという認識を有していたことを認めるに足りる証拠はない」という。
しかし、逆送は異例の事態であるから、「公益の代表者としての責務を負っている」検察官は、同意請求する以上、むしろ「具体的な取調べの状況を把握」することが積極的に要求されるというべきである。そうであるならば、「原告及び杉山を逆走する合理的な理由はうかがわれない」にもかかわらず、検察官が同意請求した点に、「不適切」というにとどまらず、違法性を認めることができるのではないか。
もっとも、本来、「取調べ」が「違法なものである」か否かに拘わらず、逆送が取調べ目的で行われたこと自体、端的に違法とされなければならない。身体拘束は取調べを目的とするものではないからである。

 4 証拠開示にかかる判断の明暗――裁判所の二面性

(1)他方、本判決が、確定審での検察官の証拠隠しの違法性を認めたことは、当時の証拠開示にかかる制度的欠落や判例・実務の状況に照らしてみると、画期的であるようにみえる。
すなわち本判決は、「公益の代表者として、事案の真相を明らかにする職責を負っている」検察官は、①「裁判の結果に影響を及ぼす可能性が明白であるものについては、被告人に有利不利な証拠を問わずに法廷に顕出すべき義務を負う」、②「被告人又は弁護人から、具体的に開示を請求する証拠が特定された証拠開示の申立てがあったような場合には」、「開示をしない合理的理由がない場合には」、「開示義務を負う」とした。
さらに本判決は、③「被告人は、刑事裁判における当事者であって、刑事裁判の結果に最も強い利害関係を有する者というべきところ、その結果を左右する証拠の開示について」、「法律上保護された利益を有する」とした。
sakayaそして本判決は、本件について、検察官に義務違反があったことを認めたのである。
(2)上述①②③のうち、①と②は、公判前整理手続における証拠開示制度もない当時の状況に照らしてみれば、検察官の開示義務について踏み込んだ判断であり、多くの注目を集めるところであろう。
そのうえで、しかし強いていえば、刑訴法1条と検察庁法4条から導かれる検察官の義務という考え方は、①と②に表れている通り、全面開示とはなお一線を画すから、被告人の憲法上の権利――公正な裁判を受ける権利――としての全面開示論によって、これを乗り越える必要がある。
このような問題意識からは、③が重要であるようにみえる。なるほど、③の「法律上保護された利益」は、なお「憲法上保護された利益」にまで高められたものではない。しかし裁判所が、「証拠開示は、被告人にとって、どのような意義を持つか」という視点を持ったこと自体は、評価に値する。なぜなら、市民の立場で事象を捉えることによって、あらゆる憲法上の権利は生成してきたからである。
(3)それにしても、証拠開示についてこのような判断に踏み込むほど、裁判所を突き動かしたものは何か。これについて、近時の証拠開示制度の進展というだけで、説明できないように思われる。なぜなら、裁判所は当時の制度的欠如や判例・実務を形式的に援用し、一刀両断することも可能だったからである。
踏み込んだ判断を実質的に導いたもの、それは、再審請求審での証拠開示の成果でなかったか。すなわち裁判所は、それまで隠されていた証拠を眼前にして、いかに開示が必要であったか、いかに検察官は虚偽を述べていたか、まざまざと実感せざるを得なかったからではないか。
そうであるとすれば、本判決が、再審請求審での証拠開示の違法性について、一転して消極的であったことは、大変不可解であるようにみえる。すなわち本判決は、「検察官が、再審請求審において、有罪判決確定者の弁護人らによる証拠開示請求に協力すべき職務上の法的義務を負っているとまでは解し難〔い〕」というのである。
(4)しかし、このような裁判所の二面性こそ、警戒を怠らず、克服しなければならない課題というべきであろう。本判決は、再審請求審における証拠開示だけでなく、再審にかかる検察官の活動全般について、その違法性を認めることはなかった。
裁判官の多くは、再審事件を担当したことがない。刑事裁判官ですら同様である。つまり裁判官といっても、再審にかかる問題の所在を、よく分かっていない。また、仮に担当することになっても、通常審の事件ほど熱心に取り組もうとはせず、自身の裁量に基づく扱いで足りると考える。したがって裁判所は、その裁量権を危うくするものでもない限り、検察官の活動について、なかなか違法性を認めない。また再審公判のあり方についても、表面的な捉え方しか、しない。再審にかかる本判決のくだりを改めて読んでみれば、違法性がないという結論が述べられているだけで、何ら実質的な理由は示されてない。
確かに、本判決は確定審の控訴審判決で無罪判決が宣告されて釈放された蓋然性が高いと判断したものであるから、再審に関する判断は傍論である。しかし、このような裁判所の再審に対する法意識を改めさせるにはどうしたらよいか、再審に関心を持つ者としては考えざるを得ない。「裁判官が再審を分かっていると思って臨むべきではなくて、再審は何のためにあるかというところから裁判官に説明していかなければならない」(小田中聰樹『気概』(日本評論社、2018年)122-123頁)というほかない。もちろん再審法の改正も不可欠である。

 5 おわりに

布川事件は日本刑事司法の構造的問題のオンパレードであるといわれてきた。本判決はその一端に触れたものの、道半ばである。控訴審での闘いが、裁判所をさらに覚醒させることを祈念している。 (冤罪・布川国賠ニュース 第35号より転載)

 滋賀・湖東記念病院人工呼吸器事件 

検察、未開時証拠のリスト出さず .....理由を示さず提出が遅れる検察

日本国民救援会滋賀県本部事務局長 川東繁治さん
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湖東記念病院人工呼吸器事件の再審公判は9月5日、第4回目の三者協議が大津地裁にて開かれ、終了後、弁護団が記者会見を開きました。
会見に臨んだ主任弁護人の井戸謙一弁護士は、検察が未開示証拠のリストを8月末までに提出すると約束しておきながら、まだ出してこないので三者協議でも問題になり、裁判所もいつまでに出せますかと問い質しました。検察は、提出が遅れている理由について、内部的にいろいろ調整が必要なためと説明しましたが、具体的な理由の説明はありませんでした。
このリストは、これまでに検察が開示した証拠74点以外にどのような証拠が検察の手元にあるのかを弁護側に開示することによって、新たな証拠開示請求につながるという弁護活動に不可欠なものです。5回目となる次回協議までに出さなければ、証拠請求や証拠の排除請求手続きに支障を来し、公判の日程にも影響を及ぼす可能性があります。そこで裁判所は、6回で三者協議を終わらせる予定でしたが、参考までに第7回目の日程を入れたいとして、双方に協力を求め、12月25日期日としました。
この日の三者協議では検察が、死亡した高齢男性入院患者の血中カリウム濃度(1.5ミリモル)を計測した携帯型簡易生化学分析システムという機器が、なぜ信用できないのかとする意見書を出しており、弁護側は数十点の証拠請求する証拠のリストを提出しました。また弁護側は、西山美香さんの自白の任意性について証拠能力がないので、引き継ぐ証拠から排除するよう求めた意見書を提出しました。井戸弁護士は、虚偽自白を生じさせる要因として①精神的な疾患、精神的な脆弱性、知的障害など、②警察官の誘導や強い圧力、執拗な追及、③取調官に支配されマインドコントロールされる、など三つを挙げ、西山さんはすべて揃っていると述べました。
さらに取調自体に違法があるとして弁護人選任権と秘密交通権の侵害があったと説明しました。西山さんの場合、選任した弁護人を誹謗中傷する、弁護人とどんな話をしたか聞き出すなどの違法がありました。井戸弁護士は、検察が反論してくれば、再反論するつもりだと述べました。
会見に同席した西山美香さんは記者団から三者協議に出席した感想を聞かれ、「リストを出すといっていまだに出さない検察は、いったいどういうつもりで裁判に臨んでいるのかが何となく分かってきた」と述べました。

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この日、三者協議に呼応して救援会と「西山美香さんを支える会」(西山さんの中学時代の恩師が中心になって支援している)が、大津地裁刑事部に無罪判決を求める署名、個人1132筆、団体14通を提出し、JR大津駅前にてリレースピーチとビラ配布で宣伝しました。ビラの受け取りを辞退した若い男性から「ニュースで知っています」と反応があったり、ビラを受けとった年配男性がそのまま署名コーナーに直行する場面もありました。

 滋賀・日野町事件 

再審を確実に無罪へ.....即時抗告審の現状と課題

日本国民救援会副会長 伊賀カズミさん

昨年7月11日、大津地裁・今井輝幸裁判長のもと、再審開始決定が実現した日野町事件第2次再審請求審は、検察の即時抗告により、審理の場が大阪高裁に移っています。7月12日、弁護団は大阪高裁に反論書を提出しました。
大津地裁では、証拠開示が進み、開示されたネガの分析によって阪原さんが遺体や被害金庫の発見現場へ案内できたかのようにみえる引き当たり捜査時の報告書添付写真の意図的貼り換えが明らかになりました。また阪原さんのアリバイ主張に関する捜査資料も多数開示され、アリバイつぶし捜査ではないかと思える資料も発見されました。その他、殺害態様や遺体の搬送方法等々、「自白」は、ことごとくその信用性に疑問が生じることとなりました。今井裁判長は白鳥・財田川決定に則り、新旧証拠を総合的に評価し、自白の信用性を否定したのみならず、その任意性についても合理的な疑いが生じたとし、再審開始を決定したのです。

 反論書を提出

ところが大阪高検・大津地検は、開始決定は再審制度の構造を誤解しているとし、証拠の新規性・明白性に関する最高裁判例の解釈を誤っていると主張しました。検察官の抗告申立書に対し、弁護団はまず原決定の判断方法の正当性を説き起こし、検察主張のすべてにわたり徹底した反論をおこなっています。
今後も、検察官の補充意見書の検討、反論とともに、胃の内容物から殺害時刻を推定する鑑定意見書や、アリバイ証言に関する鑑定意見書など、新たな証拠を順次提出する予定です。

 関西共同行動

国民救援会関西ブロックでは、第2次再審請求審申立てと同時に日野町事件支援関西連絡会を組織し、大津地裁段階より毎月一回の会議を開催、現状認識を一致させ運動の方向性を明らかにしながら、署名の集約、裁判所要請、宣伝行動などを共同しておこなってきました。
大阪高裁での即時抗告審においても、毎月裁判所前での宣伝行動、要請、その後会議というスケジュールを欠かさずおこない、7月12日の反論書の提出行動と共同記者会見を経て、いよいよ「三者協議を開け」という声をさらに大きく広げ、即時抗告棄却をめざして新たな段階へ一歩踏み出しました。11月17・18日には全国現地調査も予定しています。

 再審法改正へ

先の大崎事件に対する最高裁の再審棄却の不当決定は、再審請求をめざす多くの事件関係者に驚きと怒りを呼び起こしました。無辜(むこ)の救済という再審のあるべき姿に背を向けるとともに、下級審に対する恫喝(どうかつ)ともとれるような今回の最高裁の決定に対し、改めて世論を喚起し、無実の者は無罪にという無辜の救済手段としての再審法の改正運動を強める必要があります。
日野町事件の即時抗告審のたたかいは、まさにその途上にあります。圧倒的多数の世論を集めて大阪高裁での即時抗告棄却決定を実現し、かつ確定させることによって、大崎事件の決定を事実上覆(くつがえ)し、再審法改正への確かな道筋を切り開くことができるものと確信します(救援新聞8月25日号より転載)
〈要請先〉〒530―0047 大阪市北区西天満2―1―10 大阪高裁第2刑事部

 宮城・北陵クリニック筋弛緩剤冤罪事件 

当事者として一緒にやる”ことで「日本母親大会」の支援を広げる

「無実の守大助さんを守る東京の会」事務局長 長濱慎さん
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守大助さんの北陵クリニック事件は、全国に46の『守る会』や『支援する会』がある。その力を結集させるために結成されたのが『全国連絡会』で、2019年4月には念願だった『日本母親大会』の実行委員会に加わることができた。ここに至るまでには全国各地の支援者、とりわけ四国地域の多大な尽力があった。
「母親大会で訴えた事件は“勝つ”というジンクスがあるんです。土佐高校サッカー落雷事故のお母さんも壇上から訴えて、その後裁判に勝利しました(2008年)。そこで北陵クリニック事件も訴えさせて欲しい!とお願いしました」と、きっかけを語るのは『守大助さんを支援する徳島の会』事務局長の川上邦美(くにみ)さん。こうして2010年、母親大会へのアプローチは徳島から始まった。2年後には徳島県大会での支援者有志による訴えが実現しただけでなく、北陵クリニック事件への支援決議も獲得。支援の環は四国全域、さらには全国に広がっていった。
徳島の支援者は母親大会の実行委員会に参加し、相当の責任と役割を担いながら信頼関係を築いていく。“お客さま”でなく“当事者として一緒にやる”という姿勢は、支援の環を広げる推進力となった。事件のことを知らない相手でも“アンタが言うんだったら冤罪に違いない”と、訴えに耳を傾けてくれたという。
毎年夏に行われる日本母親大会にも、徳島から大挙して駆けつけた。これに全国各地の支援者も加わり、DVD上映や署名活動、ビラ配布を展開。母親大会における北陵クリニック事件の支援活動は、ますます存在感を増していった。
2018年8月の高知(第64回)に続き、2019年8月に静岡(第65回)で開催された大会では、ついに大助さんの母・守祐子さんによる訴えが実現。「息子は誇りを持って看護の仕事をしていました。全国のお母さん、無実の息子を助けて下さい」と壇上で訴える姿は、会場を埋め尽くした数千人の胸を打った。
最後に、私自身の体験談を紹介したい。昨年『守大助さんを守る東京の会』では“2018年のうちに署名1000筆”という目標を掲げたが、12月1日時点で約500筆にしか達していなかった。ところが12月9日の東京母親大会で一挙に500筆以上が集まり、無事目標を達成できた。
母親大会の温かいサポートは、守大助さんが無実という世論を大きく後押ししてくれるだろう。一刻も早く再審無罪を勝ち取るべく、力を合わせていきたい。

 袴田事件 

「再審取消は適正手続き違反だ」.....最高裁の裁判長交代に伴い要請

8月23日、「袴田巖さんに一日も早い再審無罪をめざす実行委員会(国民救援会、アムネスティ、日本プロボクシング協会袴田巖支援員会など8団体で構成)は、袴田事件の再審開始を求めて最高裁への要請行動を行いました。
この日の行動は、最高裁に特別抗告して1年が経過したこと、さらに担当裁判官の山崎敏充裁判長が8月末に退官することもあって、緊張感をもって要請を行いました。
要請では、「事件から53年、姉の秀子さんは86歳、巌さんは83歳となった。これ以上、無実の巖さんの命を弄ぶのは直ちにやめてください」、「東京高裁の大島隆明裁判長は、袴田巖さんの意見を聞くこともなく再審開始決定を取り消した。これは適正手続き違反です」、「最高裁は最低でも東京高裁に差し戻しをすべきです」などの訴えがなされました。
最後に、国民救援会の瑞慶覧副会長から「この事件は死刑事件です。死刑がかかった事件でありながら弁護団と一度も面会もせず決定を出すことはあってはならない」と、最高裁が慎重で公正な審理を尽くすことを強く要請しました。

獄中からの手紙

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全国の皆さん、お元気ですか。暑い中、街頭宣伝、署名活動、学習会、そして最高裁へ要請してくださり、本当にありがとうございます。全国集会には多くの方々に参加していただき、とてもうれしく心強くなっています。必ず真実が照らされると信じ、私は負けずに、無実を訴え闘っていますので、安心してください。
大崎事件では、弁護側の法医学鑑定を、最高裁は“遺体を直接検分していないので信用できない”として再審開始を取り消しました。本件では、患者さんの診断を、主治医が診察し当時の状態を見て診断しているのに、検察側証人による推測による証言が信用できるとされています。
大崎事件と本件の判断、あまりにも矛盾がすぎます。東北大関係者で固められた、診察もしていない推測の証言が信用できるという判断が公正でしょうか。
私は絶対にやっていません。患者さんを苦しめたり殺めたりしていません。私は無実です。全国の皆さんの力を貸してください。助けてください。両親が元気でいるうちに帰りたいです(宮城・仙台北陵クリニック筋弛緩剤冤罪事件) 2019年8月 無実の守大助


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今年も皆さまからの募金から2万円のカンパをいただき、大変助かりました。本当にありがとうございます。このカンパは大切に使わせていただきます。
私の無実を信じて国民救援会や守る会は、本当によく活動をしてくれております。でも、それにはどうしてもお金がかかります。横断幕を作って、無実を訴える署名活動や、裁判所への要請活動やチラシを作って配ったりなど、様々な活動にどうしてもお金が必要です。どうか私の無実を信じてください。1円でも助かりますので、どうか募金にご協力をお願いします。皆さまのご支援が必要です。よろしくお願いします(栃木・今市事件) 2019年8月20日 勝又拓哉

 無実の人々を救う!秋のいっせい宣伝行動 

最高裁の大崎不当決定を跳ね返そう!

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無辜の救済という再審の理念を踏みにじった大崎事件の最高裁決定。国民救援会は、再審をめぐる厳しいせめぎ合いの情勢を切りひらくために秋のいっせい宣伝行動を全国で旺盛に取り組みます。すでに宣伝ビラが全国の国民救援会都道府県本部に送付されています。再審・えん罪事件全国連絡会加盟の各事件も合流し、積極的に宣伝行動に取り組みましょう。そして、従前の繁華街などでの宣伝ほか、各地の裁判所前でも宣伝行動を行いましょう。チラシ→file秋のいっせい宣伝

集会・行動のご案内

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栃木・今市事件 10月23日 最高裁で必ず無罪!一日行動

無実の勝又さんを救う一日行動にご参加を!

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今市事件は、最高裁に上告をして1年が経過しました。2016年4月、宇都宮地裁(松原里美裁判長)は、情況証拠だけでは勝又拓哉さんを有罪にできないが、「自白」が信用できるとして無期懲役の判決を言い渡しました。2018年8月、2審の東京高裁第5刑事部(藤井敏明裁判長)は、「自白」の核心部分である殺害日時と場所、犯行態様については信用できないと地裁判決を破棄しました。しかし、殺害日時、場所について訴因の変更を認め、身柄拘束中にお母さんに宛てた「本当にごめんなさい」という手紙を、勝又さんが犯人でなければ説明がつかないとして証明力をかさ上げして、ふたたび無期懲役の判決を言い渡しました。勝又さんと弁護団は、最高裁に上告してたたかっています。
大崎事件のように一度有罪が確定してしまうと、裁判の誤りを正し、再審無罪を勝ち取るには、途方もない時間と労力を要します。そして再審を拒む裁判所の頑なな姿勢という現実があります。
守る会と今市事件の無罪を勝ち取る首都圏連絡会は、勝又さんの無罪を勝ち取るために、下記の日程で「最高裁で今市事件の勝利をめざす全国集会」を開催します。全国からご参加をお願いします。

三重・名張毒ぶどう酒事件

11月16日 名張毒ぶどう酒事件 重い、重い、再審の扉―それでも奥西さんはやってない

良心を失った裁判官を市民の声で改めさせよう!

2015年10月4日、奥西勝さんは、八王子医療刑務所で無念の獄死を遂げられました。妹の岡美代子さんが、奥西さんと奥西さんにつながるすべての人々の無念をはらし、名誉を回復しようと、2015年11月に第10次再審請求の申し立てを行いました。
弁護団は、第10次請求において、①真犯人の存在を疑わせる封緘紙の糊鑑定、②新旧証拠を総合評価し、奥西さん以外の者に犯行機会があったことを示すぶどう酒到着時刻問題についての意見書と証拠開示命令申立書、③リアリティモニタリングという手法で奥西さんの自白が虚偽であることを示す鑑定書などを提出しています。
ところが、名古屋高裁刑事第1部の山口裁判長は、弁護団が申し入れた進行協議の開催や事実調べを一切行わず、「死刑判決までに提出された証拠によれば奥西勝さんの犯人性は揺るがない」と、確定死刑判決が正しいと一方的に決めつけ、無辜の救済という再審制度の役割を放棄し、再審請求を棄却しました。
現在行われている異議審である名古屋高等裁判所刑事第2部の対応も、刑事第1部の対応に輪をかけてひどいものがあります。一切進行協議に応じず、弁護団が求めた第10次再審における重要な新証拠である封緘紙の糊鑑定のための測定の請求と面談についても、裁判所は、検討中とばかりこたえる一方で、検察官とは「秘密のやりとり」があったことが記録の閲覧で判明しました。弁護団は、このような裁判所の姿勢に業を煮やし、これまでに2回忌避申し立てを行いました。

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良心を失った裁判官を変えるためには、市民の圧倒的な声を裁判所に寄せるしかありません。大崎事件では、最高裁は、再審制度を無に帰すかのような決定を下しました。名張事件のたたかいは、このような動きをはねのけ、奥西さんの名誉を回復し、裁判所に人権の砦としての役割を果たさせるための大切なたたかいです。全国の皆さんのご支援を切に訴えます。

現地調査のご案内 画像の説明

 ●秋田・大仙市事件 第8回全国現地調査

 日 時:10月19日(土)午後1時30分~ 20日(日)午前11時まで
 場 所:くらしと労働会館 秋田市中通7丁目2―21
 参加費:バス乗車の方は2,000円、宿泊費1万円(交流費含む)
 連絡先:日本国民救援会秋田県本部 018-832-9766

 ●鹿児島・大崎事件 第21回全国現地調査

 日 時:10月26日(土)午後1時30分~ 27日(日)正午まで
 場 所:大崎町中央公民館 鹿児島県曽於郡大崎町仮宿1029
 参加費:1人13,000円 1泊2食(バス代、資料代、交流会費含む)
 宿泊しない場合 1,000円(バス代、資料代)、交流会参加費(5,000円)
 申込み締め切り 10月19日(土)
 連絡先:国民救援会鹿児島県本部 tel/fax099-298-5161

 ●滋賀・日野町事件 第11回全国現地調査

 日 時:11月17日(日)~18日(月)
 場 所:八日市ロイヤルホテル 参加費は一泊二食、バス代など含め一人1万5千円。
 一日だけの参加も受付可。
 連絡先:国民救援会滋賀県本部 TEL 077-521-2129

 2019年度司法総行動

 日時①:10月4日(金)
 10:00 意思統一集会(衆院第二議員会館多目的会議室)
 12:15 東京地裁・高裁前行動
 14:00 各省庁要請(最高裁、東京高裁・地裁、都労委、中労委、法務省、警察庁)
 日時②:10月3日(木) 11:00 厚労省

 今後の主な日程  

▼9月21日(土)~22日(日)松川70周年記念全国集会 午後12時45分開会~22日正午まで 周防正行監督の記念講演/シンポジウム他 参加費1,000円 実行委員会 TEL:024-523-4183
▼10月3日(木)シンポジウム 今こそ、国際水準の人権保障システムを日本に!~個人通報制度と国内人権機関の実現を目指して~ 午後12時30分~午後6時 あわぎんホール 徳島市藍場町2-14 事前申し込み不要、参加無料 お問合わせは日弁連国際課 03-3580-9741
▼10月3日(木)シンポジウム 冤罪被害者救済へ向けて 午後12時30分~午後6時 徳島グランヴィリオホテル 徳島市万代町3-5-1 入場無料 お問合わせは日弁連人権部人権第一課 03-3580-9954
▼10月3日(木)シンポジウム 取調べ立ち合いが刑事司法を変える 午後12時30分~午後6時 JRホテルクレメント徳島 JR徳島駅直結 事前申し込み不要、入場無料 お問合わせは日弁連法制部法制二課 03-3580-9964
▼10月24日(木)名張毒ぶどう酒事件要請行動 午後1時30分名古屋高裁、その後高検
▼11月21日(木)大阪・東住吉冤罪事件国賠訴訟 午前10時30分 大阪地裁
▼11月21日(木)第244次最高裁統一要請行動 午前8時15分=宣伝、10時=刑事事件要請、11時=民事事件要請 参加ご希望の方は、は11月13日までに国民救援会各都道府県本部を通じてお申込みください。
▼12月1日(日)~2(月)再審・えん罪事件全国連絡会第 28回総会

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